女子ゴルフの今季国内ツアー第18戦「明治安田レディスゴルフトーナメント」最終日が20日、宮城県の仙台クラシックGCで行われ、3打差9位から出た小祝さくらが1イーグル、5バーディ、1ボギーの6アンダー66をマークし、通算15アンダーで逆転優勝を果たした。小祝は今季初優勝で昨年アース・モンダミンカップ以来1年ぶりの通算12勝目。仲村果乃、佐藤心結、河本結、永嶋花音が1打差の通算14アンダーで2位を分けた。今大会は会場付近にクマの出没が確認された影響で日程を4日間から3日間に短縮し無観客で開催された。短縮競技のため賞金ランキングへの優勝賞金の加算は75%の1350万円となる。
画像: 明治安田レディスで通算12勝目を挙げた小祝さくら(撮影/大澤進二)

明治安田レディスで通算12勝目を挙げた小祝さくら(撮影/大澤進二)

「優勝が決まった瞬間ほっとした」(小祝)

画像: 最終組の4組前でホールアウトし、1年ぶりの優勝を決めた(撮影/大澤進二)

最終組の4組前でホールアウトし、1年ぶりの優勝を決めた(撮影/大澤進二)

最終組の4組前でプレーした小祝は通算15アンダーでホールアウト後、クラブハウス内で後続のプレー結果を待った。

「本当は(プレーオフの)準備をしたかったけど、暑すぎて練習できるあれじゃなくて、ロッカーで涼みながら1回クールダウンしてって感じで待っていました」

佐藤、仲村、永峰咲希の最終組が小祝に届かずに18番を終えた時点で優勝が決定。「決まった瞬間は階段に脇元華ちゃんとかといて、ちょっとほっとした感じはあったんですけど、率直にうれしいなという感じでした」と落ち着いた表情で振り返った。

首位との3打差を追ってスタート。6番まではすべてパーと我慢の時間が続いたが、7番パー5で2メートルを沈めてこの日初バーディを奪うと、ギアがトップに入った。8番パー3は8メートル、9番も3メートルを決めて3ホール連続バーディ。後半も11番で7メートルを放り込み、14番パー5は2オン2パットでスコアを伸ばした。

1年ぶりの優勝を引き寄せたのは16番パー5だった。4Iで打った第2打はグリーン左奥カラーにこぼれたが、10ヤードのアプローチを58度のウェッジで打ってチップインイーグルを奪い単独トップへ浮上。17、18番はパーをセーブしそのまま逃げ切った。

「16番はスライスラインがきつかったので、なかなか入れるのは難しい雰囲気があったので、寄せる気持ちで打ったのが入ったという感じだったんですけど、入ってくれてラッキーだったなと思います」

31日に開幕するAIG女子オープンに出場

画像: 31日開幕のAIG女子オープンで去年のリベンジを誓った小祝(撮影/大澤進二)

31日開幕のAIG女子オープンで去年のリベンジを誓った小祝(撮影/大澤進二)

ようやく今季初めてリーダーボードのてっぺんを極めた。開幕2戦目のVポイント×SMBCで10位に入って以降、前週のミネベアミツミレディスまでトップ10入りは2位2度、3位1度を含め実に10回。いつ優勝してもおかしくないくらいに好調を維持しながら手が届かなかっただけに、今回の喜びは格別だった。

「結構トップ10にもたくさん入れた中で優勝がなかなかできていない感じだったので、本当に今回優勝できてうれしいですし、3日間試合になってしまったんですけど、開催までいろんな方が準備だったり、頑張ってくれたおかげで開催できたと思うので、最後までプレーできてよかったなと思います」

これで初優勝した2019年以来7年連続で毎年1勝以上をマークしたことになる。

「毎年優勝を目指してはいないんですけど、でも、本当に(年間)複数回優勝だったり、メジャー優勝だったり、今年は目標にしているんですけど、ここから日本女子オープンもそうですけど、メジャー優勝をめざして頑張りたいなって思います」

かねてから国内ツアー専念を明言しているが、海外メジャーへのスポット参戦は続けていく考え。今大会後も31日に開幕するAIG女子オープン(ウェールズ・ロイヤルポースカールGC)に出場する。

「昨年セントアンドリュースで予選落ちしてしまったので、去年のリベンジだと思って頑張りたい。昨年(国内ツアーで)上位にいた選手で海外に行ってしまった選手が(米ツアーで)頑張っているのを見て、本当にすごいなと思っていたんですけど、本当に負けないようにやらなきゃっていうふうに、いい刺激をもらいながらやっています」

この優勝でメルセデス・ランキングは前週までの4位から2位へ浮上。初の年間女王も見えてきた。

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