
上手いゴルファー、強いゴルファーの共通点とは?(写真はイメージ)
「負けず嫌い」は大切な要素
これまでプライベートや競技など、ありがたいことに多くの素晴らしいゴルファーとプレーを共にする機会がありました。そのなかには、トッププロや、全日本クラスの実績を持つアマチュアの方も含まれます。そうした方達とご一緒させていただいた時には、大抵自分のプレーなどそっちのけで、その方のプレーや立ち居振る舞い、などに見入っていたものです。
今回はそうした機会に私なりに感じた、上手いゴルファー、強いゴルファーの特徴や共通点、何故その方が名プレーヤーになり得たのか、そんな視点でゴルフの上達に必要と思われることを考えていきたいと思います。
そうした名プレーヤーの方に共通する点として、まず一番に感じたのは同伴プレーヤーのプレーぶりをしっかり見ている。ということ。
ある全日本クラスのトップアマとラウンドした時のことです。私や他のプレーヤーが、良いショットをすれば、「ナイスショット」と褒めてくれますし、ボールの行方もしっかり見届けてくれます。一流のゴルファーは、プレー中のマナーも一流だなと、はじめはそんなふうに感じていました。
でも、それは必ずしも、同伴プレーヤーへの気遣い、というだけの理由ではなかったのです。私が良いショットをすると、「ナイスショット」の掛け声だけでなく、「今何番で打ちましたか?」と聞かれたり、「そのライからよくボールが上がりましたね、今のはどんなイメージで打ったのですか?」などと質問されたりしました。
それはグリーン周りでも同じ。「強く出た割に止まりましたね。ちょっとクラブ見てもいいですか?」などなど。そう、他のプレーヤーのプレーを見て、参考になることがあれば、積極的に取り入れよう、自分のゴルフの糧にしようとされていたのです。
すでに充分すぎるほどの実績を残している名手にして、なおも貪欲に自分のゴルフを向上させようとする。その姿勢に胸をうたれました。「ゴルフに完璧、完成などない」。そんなことを思わせてくれる、飽くことのない探究心、向上心を持ち続けているからこそ第一線で活躍することが出来る。これぞ名手の名手たるゆえん、と思わされる出来事でした。
また、ベテラン女子プロの方とご一緒した時の事です。その日はただのプライベートラウンドで、和気あいあいといった雰囲気だったのですが、スタートホールでたまたまプロがボギーを叩き、私もたまたまバーディ、その次のホールも私がオナーを続ける。といった事態が起こりました。こちらとしては、ただのラッキーだったのですが、その次のホールからプロの目付きが変わったのが分かりました。
そこからは、トーナメントで見るような気迫のこもったプレーで、私のほうは圧倒されて完膚なきまでに叩きのめされました。こんなプライベートラウンドでも、アマチュアに負ける訳にはいかない、というプロならではのプライドを見せ付けられましたが、同時に、このくらい「負けず嫌い」じゃないとプロの世界ではやっていけないのだろうと思いました。
「負けず嫌い」と書いて、私自身のジュニア時代を思い出しました。当時、ゴルフ部に同じくらいのレベルの同級生がいて、「そいつに負けたくない」という一心で練習に励んでいたことがありました。今思うと、彼の存在がなかったら、練習嫌いの私があれほど練習に打ち込めることはなかったと思います。
ライバルと切磋琢磨してお互いを向上させていく。ゴルフに限らず、「負けず嫌い」という資質(?)も上達には大切なのかも知れません。飽くことのない探究心と、向上心、ライバルに負けたくないという「負けず嫌い」の気持ち。ありきたりのようですが、名プレーヤーといわれる方々と接してみて、改めてこうしたことの大切さを感じました。
何か少しでも参考にしてもらえたら嬉しいです。