
ブリヂストンのメディア向け試打ラウンドに参加した宮里藍さん(同社提供)
「リアルタイムでは見られなかったのですがハイライトを見て(山下の優勝が)すごくうれしかったです」と宮里。
「今回は上位にいるのが1人だけでなく初日なんてトップ10はほぼ日本人だけみたいな、これまでなかった状況だったので凄いなぁ、と思いました」と感心しきり。
昨年は笹生優花(全米OP)、古江彩佳(エビアン)、今季は西郷真央(シェブロン)と山下(全英OP)と2年で4人のメジャーチャンピオンを輩出したことで海外メディアは「日本の躍進は本物」「今回の全英は日本のゴルフ界にとって記憶に残る一戦」と書きたてた。
日本の女子が強くなった理由について宮里は「飛距離が伸びたこと。それからボールを止める技術を持っているのが凄い」と語る。技術があるからいろいろなコース、さまざまな芝に対応できるようになったのだというのだ。
宮里のメジャーデビューはいまから21年前、04年英サニングデールGCでおこなわれた全英女子オープンだった。残念ながらそのときはパットが不調で予選落ちに終わりひとりロッカールームで涙を流した。
「(宮里がLPGAツアーに常駐していた)当時、出ていた日本人選手は皆、メジャーで勝つことを目指していたと思いますし、それを目標に努力していたと思います」
だが優勝は遠かった。一番の目標だったのに絶好調だったときも勝利には手が届かなかった。しかしメジャーで勝つ選手が次々と現れ選手たちの意識は大きく変わった。
「いまはすごくいい流れがきていると思います。今シーズンは最初に(竹田)麗央ちゃんが勝って(西郷)真央ちゃんが勝って、身近な選手が勝つ姿を見ると自分の優勝も想像しやすいんじゃないかと思います。いい意味での影響が絶対にあると思います」
宮里の時代は時メジャーに“出る“ことが目標だったがいまやメジャーで“勝つ“ことが目標になっている。
「美夢有ちゃんが勝ったときみんながおめでとうとシャンパンシャワーでお祝いしたシーンはスポーツマンシップにも繋がるし、凄くいいなぁ、思いました」
米ツアー4年目にしてエビアンマスターズ(09年/当時はメジャーではなかった)で初優勝したとき日本人選手たちから盛大なエビアンシャワーを浴びた。それを振り返り「あれは1番のご褒美だった」と宮里は笑顔を見せた。
そして今後は「優勝したいだけではなく、世界ランク1位になりたいという目標に変わってくると思います。もう少ししたら世界ランク上位は日本人だけという時代が来ると思うし、そうすればジュニアの意識もすごく変わってくるでしょう」と後輩たちの活躍に期待を寄せた。
「幼い頃から人生を通して目標にしてきた夢を叶えられてとてもうれしい」と語った山下もシェブロンでの同級生・西郷の優勝が「モチベーションになった」という。
刺激を受け合いお互いに成長し合う姿は美しい。宮里の言葉を借りればいまの日本勢は「凄いの一択」だ。
あわせて読んでほしい
山下美夢有は成田での帰国会見で何を語った?
こちらも読んでほしい
山下美夢有のスウィングをAIが分析
AIG女子オープンの最終日のハイライトを公式YouTubeでチェック
Miyu Yamashita Wins FIRST MAJOR at Royal Porthcawl | Final Round Highlights | AIG Women's Open
www.youtube.com