タイガー、松山英樹が長く愛用し、世界中のゴルファーから憧れられるパターブランドの魅力を追いかけるシリーズ。第84回は「Titleist」の刻印が二重になっていることが特徴的な「ニューポート2」について。
オンリーワンという魅力

バックフェースには、赤いチェリーボンブと、「Titleist」のロゴがダブルスタンプで刻印されている
一見すると、ツアープロが使用しているかのような、シンプルなデザインのニューポート2である。
しかし、バックフェースに注目すると、「Titleist」の刻印が二重になっていることがわかる。これは、ダブルスタンプなどと呼ばれるもので、スタンプがズレた状態で2回押されているのである。近年の新しいパターには見られなくなったが、2000年代前半までに作られたものには、まれにこのダブルスタンプを見ることができた。
さて……。このダブルスタンプについては、ミスによって生まれたものか、意図的に生み出されたものかが議論されることが多い。しかし、その真偽を明らかにするのは野暮というものだろう。
オーナーが、「キレイなスタンプより遊び心を感じるし、味があって気に入っています」と話すように、普通とは違う形で押されたスタンプを、そのままに愛でるのだ。
何よりダブルスタンプには、同じものが2つとない、という魅力がある。オンリーワンであるという肩書は、いつの時代もコレクターの心をくすぐるのである。
PHOTO/Takanori Miki
THANKS/スコッティキャメロン ゴルフギャラリージャパン
※週刊ゴルフダイジェスト8月19・26日合併号「キャメロンマニア宣言」より