「ニトリレディス」の最終日は首位から4打差以内に22名が入る大混戦でスタートし、6打差の4アンダーからスタートした神谷そら選手が前半で3つ伸ばすと後半もスコアを伸ばし一気に10アンダーまで伸ばし首位を走ります。

「ニトリレディス」で1年半ぶりの通算21勝目を飾った鈴木愛
最終組の鶴岡果恋、小滝水音、後藤未有選手はスコアを伸ばせず、6組前の河本結選手も前半に3つスコア伸ばして9アンダーと最終組がターンする頃には首位は10アンダーで神谷そら、阿部未悠選手が並び、1打差に鈴木愛、河本結、鶴岡果恋ら10名が並ぶ大混戦になりました。
そこから河本、ウー・チャイェン、鈴木愛選手がバーディを奪うと神谷選手が17番をボギーとして10アンダーでホールアウト。一時首位に6名が並び、誰が抜け出すのかまったくわからない展開でプレスセンターの中継画面とリーダーボードから目が離せない状況に記者たちからも1ホールごとに歓声を上がります。
昨日ティーイングエリアが前に移動され、7つのイーグルを生んだ16番のパー5は2日目までの545Yに戻り、鈴木選手はバーディを奪えず、出だしの2番でダブルボギーを打ちながら4つのバーディを奪って追い上げて来た大出選手と並んで11アンダー。その後、最終日で一番難易度が高かった201Yの17番パー3でカラーから8歩の距離を沈めた鈴木選手が12アンダーに抜け出すと、後続は追いつくことができずに1年半ぶりの通算21勝目を飾りました。

4日間の平均パット数は28.75と全体の3番目を記録した
終わってみれば2週続けて優勝争いをしながら最終日にパットを決めきれずに惜敗していた鈴木選手の優勝ということになりましたが、初優勝を目指した金澤志奈、大出瑞月、上野菜々子、鶴岡果恋、ウー・チャイェン、吉澤柚月、後藤未有選手らが上位フィニッシュし次のヒロイン候補の活躍も見られました。
優勝会見では「アース・モンダミンカップで周りから練習量が足りてないと言われて、自分でも確かにそうだと思って、そこから練習ラウンドの回数や前後の練習時間を増やしていました」と30代になり質を求めて取り組んでいたつもりが、練習量が足りていなかったことで上位で迎える最終日の前日に「良いところにいても勝てる気がしなかった」と話しました。

ピンを狙うアグレッシブなプレーで3打差を逆転した
元々練習の虫でショットだけでなく練習グリーンで日が暮れるまで練習し一番最後に帰る選手として知られていました。練習量を指摘されてから2カ月、「思ったよりも早く結果が出た」と話しますが、通算20勝を誇る鈴木選手でさえ練習量が自信を深めたことで「ここまでやったから大丈夫」と自信を持って最終日に臨めるようになったと言います。
そして2週連続で最終日に伸ばせずに勝ち切れなかった際には「優勝を意識して、優勝したい、優勝したいが強すぎて優勝しか考えてなかった。そこから良いゴルフをすることだなと思い直して、今日は絶対5アンダーで回ると意識してプレーしていました」とマインドを変えたことで周りのスコアが気にならなくなり自分のプレーに集中できたと21勝目の勝因を語りました。
ここ2カ月くらい最終組が伸びずに下からまくられる試合が多いというツアーの状況も冷静に分析し、最終日にスコアを伸ばす攻めるゴルフでつかんだ今季初勝利で永久シードへあと9勝と不動裕理選手以来の永久シード選手へのモチベーションも上がります。鈴木愛選手らしい強さを見せた優勝に残るシーズンもさらに活躍しそうな予感がします。
写真/大澤進二