ビギナーを脱したゴルファーの前に立ちはだかるのがスコア100の壁……いわゆる“100切り”を達成するために大切なポイントとは? 今回は「スコッティ・シェフラーの右足の使い方」をテーマに、東京都港区のゴルフスクール「広尾ゴルフインパクト」のインストラクター・後藤悠斗プロに解説してもらおう。
画像: 東京都港区のゴルフスクール「広尾ゴルフインパクト」のインストラクター・後藤悠斗プロ

東京都港区のゴルフスクール「広尾ゴルフインパクト」のインストラクター・後藤悠斗プロ

スコッティ・シェフラーと言えば世界ランク1位、PGAツアーを代表するトッププレーヤーだ。そんなシェフラーのスウィングの特徴の1つが、インパクトでの「右足を後ろに引く動作」だ。

この動作、実は「飛距離の出るプロや上級者の多くに、大なり小なりですが共通する要素なんです」と後藤は言う。

「右利きの場合で説明すると腕や上半身、クラブが右から左へ回っていくのに対して、下半身が逆のねじれを起こすことで、飛ばしに必要な捻転差が強くなるわけじゃないですか。

で、シェフラーの右足を後ろに引く動作って足の動きとしては右回転なんです。つまり右足を引いて上半身とは逆回転の動きを下半身ですることで、より強い捻転差を作っているわけです。

シェフラーの動きはちょっと極端ですが、飛ぶゴルファーって程度の差はあれど同じような動きをしていることが多いです。僕自身もそうですし、みなさん何かしらの動作で捻転差を作ってよりヘッドを加速させ、ボールを飛ばしているんです」(後藤、以下同)

画像: スコッティ・シェフラーのインパクトで右足を後ろに引く動きは、上半身と逆の回転を下半身に生み、捻転差を強める効果がある(写真は2025年のBMW選手権 撮影/岩本芳弘)

スコッティ・シェフラーのインパクトで右足を後ろに引く動きは、上半身と逆の回転を下半身に生み、捻転差を強める効果がある(写真は2025年のBMW選手権 撮影/岩本芳弘)

ただし、飛距離アップのためにアマチュアが安易に真似をするのはNGだと後藤。「そもそも動きの理屈をわかったうえでやらなきゃダメですし、シェフラーくらい極端な動きを真似すると、多分ケガしますね」とのことだ。

「まずシェフラーくらい極端に右足を後ろに引く動作は、それなりの股関節の柔軟性が必要になってくるので、なんとなくでアマチュアが真似するとケガをします。逆回転を作って急ブレーキをかけているわけだから、絶対負担はかかりますよ。

それにシェフラー自身が実際にどう思っているかはわかりませんが、おそらく大半のゴルファーは意図してやっている動きではないと思います。よりスウィングの出力を大きくしようとした時に、自然とやっている動きで、シェフラーの場合は端から見ると極端っていうだけです」

アマチュアがより捻転差を作る動きを取り入れるとしたら、右足を後ろに引くのではなく「ベタ足」で振るのがオススメだという。

画像: ベタ足で右足の回転を止めることで、シェフラーほどではないが捻転差を強めることができる

ベタ足で右足の回転を止めることで、シェフラーほどではないが捻転差を強めることができる

「なんとなくで右足をフィニッシュに向けて回転させていくと、かかとが飛球線後方に向くように動きます……。要は右足が上半身と同じく左回転しているわけです。ベタ足で振ることで、上半身の動きに合わせて下半身も左回転するのではなく、右足を踏ん張った状態で振っていくことで左回転を止めて捻転差を作ることができます。

つまりシェフラーの動きの“軽いバージョン”がベタ足で、これよりも上……止めるどころか逆回転させちゃうのがシェフラーなんです。シェフラーの動きに憧れるなら、まずはベタ足から始めてみましょう」

協力/広尾ゴルフインパクト

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