今回で6回目を数える「富士カントリークラブレディスマッチプレー」が9月1日から3日まで16名の女子選手を集めて開催されました。また、18ホールストロークプレー『富士カントリークラブチャレンジカップ』は16名の男子プロで開かれました。
初日は、男子プロ1名女子プロ1名とアマチュアの組み合わせで16組。このプロアマ戦で、女子は翌日の1回戦対戦相手を決める戦いを、男子は優勝賞金100万円を賭けたストロークプレーの戦いです。
男子は、今季「リシャール・ミル チャリティトーナメント」で大学の後輩・池田勇太のキャディを務めるなどして、試合勘が冴え「ショット、パットの調子が戻って来た」と話す正岡竜二が、最終ホールをボギーとしながらも8アンダーで優勝。2位は5アンダーで関学出身32歳大野由真がカウントバックにより中島徹を抑えて入った。
優勝 正岡竜二 8アンダー
2位 大野由真 5アンダー
3位 中島徹 5アンダー
4位 貞方章男 4アンダー
5位 高野碧輝 4アンダー
そのほかの参加プロは、上野陸、梶原英明、照屋佑唯智、梅山知宏、中込憲、額賀辰徳、蛯名大和、岡部優斗、中里光之介、藤田勇樹、永井直樹

富士カントリークラブチャレンジカップは正岡竜二が8アンダーで優勝。賞金100万円を手にした
女子はプロアマの結果、4アンダーで1位服部真夕 vs 6オーバーの16位小竹莉乃。3アンダーで2位丹萌乃 vs 6オーバーの15位篠原まりあ、など8マッチの組み合わせが決定。
2日目は、『富士カントリークラブレディスマッチプレー』9ホールのマッチプレー。富士山が裾野に薄く雲をまとって、悠然と姿を表しています。
1回戦8マッチ・2回戦4マッチ・準決勝2マッチ。勝ち残った選手は、合計27ホール前後の戦いになります。
1回戦注目は、先日の国内女子ツアー「CAT Ladies」で櫻井心那のキャディとして優勝をアシストした3位吉田弓美子 vs 菊地絵理香の姉の14位菊地明砂美。この戦いは接戦の末1upで菊地が勝ち、3位を14位が破る逆転劇を見せました。菊地はこの勢いのまま2回戦も11位長田若菜を1up下して準決勝進出。
最終日。18ホールの3位決定戦と決勝戦の2マッチが行われました。
3位決定戦は昨年の優勝者藤本麻子 vs 菊地明砂美。決勝戦に先んじてスタートし、飛距離で優位に立つ藤本が優勢に進めるもショットが安定せず、更に100ヤード以内のショットも寄せ切れない。
菊地もほぼセカンドオナーで健闘するも、10番で2ダウンまで差が開きました。11番を藤本が落とし、続く12番は「際どいパーパットが入った」と本人が回想するターニングポイント。そこからもシーソーゲームが続き、何とか追いつき、最終18番でバーディを決め、菊地が1upで3位の70万円をGET!
決勝戦は予選4位の中園美香 vs 15位篠原まりあ。
早い時間には見え隠れしていた富士山は、決勝スタート時刻になるとすっかり全容を表しています。
飛距離では篠原が圧倒していますが、8番終わって中園が1up。9番、決めれば2upになる大事な1メートルのバーディパットをわずかに外して、中園1upのまま後半へ。

篠原まりあ
10番ホールパー4。両選手共に2打目をウェッジでグリーンを捉え、先に篠原がバーディ。中園は入らずマッチイーブン。

中園美香
ここから流れが完全に篠原へ。11番12番13番と連続up。14番を分け、次のアップドーミーホール15番を篠原がとって4and3で優勝が決まりました。

決勝を戦った2名が握手を交わす
初日の順位を決める成績が、下から2番目の篠原まりあ。下剋上とも言える優勝で幕を閉じました。マッチプレーの駆け引きは、観る物に感情移入させますね。流れが来た時に掴めるか否かが勝負を分けます。それをまざまざと見せ付けられました。

富士カントリークラブレディスマッチプレーは篠原が制し、賞金200万円を獲得
●男子参加プロ(順位順)
正岡竜二、大野由真、中島徹、貞方章男、高野碧輝、上野陸、梶原英明、照屋佑唯智、梅山知宏、中込憲、額賀辰徳、蛯名大和、岡部優斗、中里光之介、藤田勇樹、永井直樹
●女子参加プロ(プロアマ戦順位順)
服部真夕、丹萌乃、吉田弓美子、中園美香、佐藤千紘、金宮みかど、神谷和奏、植田希実子、藤本麻子、倉田珠里亜、長田若菜、亀田愛里、小楠梨沙、菊地明砂美、篠原まりあ、小竹莉乃
撮影/姉崎正