
長谷川貴優-Takaya Hasegawa。2001年生まれの24歳で岐阜県出身
GD ゴルフを始めたきっかけは?
長谷川 父親というか妹というか?
GD どういうことですか?
長谷川 僕がゴルフをやり始めたときには妹もうゴルフをやっていたんです。うちは父子家庭なんですが、父親が妹を連れて練習に行くので、それで家で一人でいるならゴルフをやってみようかなって思ったのがきっかけと言えばきっかけです。それまでは柔道をやっていたんです。
GD 柔道は何かきっかけがあったんですか?
長谷川 いや、近くの幼馴染が行ってたので、それではじめましたけど、嫌で嫌で泣きながら行ってました。
GD 妹さんは日本ジュニアを制していますよね?
長谷川 中学のときに勝っています。だから、(実績もあるので)プロテストに合格すると向こうのほうが人気が出ちゃうので、頑張らないとなんです。(笑)
GD 長谷川選手がゴルフを始めた頃は、もうすでに妹さんは活躍していた?
長谷川 うまかったと思います。妹は多分小学生の5年生くらいのときからやっていたと思います。
GD 妹さんも長谷川選手もコーチというか師匠はお父さんになるんですか?
長谷川 いえ、近くの練習場のスクールがあって、そこの太田さんというコーチに教えてもらいました。父親も太田コーチが言っていたことを理解して教えてくれることはありました。あと、今年ACNツアーで2勝している若原亮太さんもそのスクールに通っていたんです。入ったときに3歳年上にめちゃくちゃ上手い人がいるって聞いて、それが若原さんでした。
レギュラーツアーでの成功体験が今も生きている
GD それで今プロの舞台に2人ともいるってすごい偶然ですね!ジュニア時代は個人で活動していたんですか?
長谷川 中学も高校も公立だったのもありますが、個人でゴルフをやっていました。
GD プロになろうと決めたのは?
長谷川 ゴルフを始めたときです。お金もかかるスポーツなので、やるならプロになると決めていました。父親自身も学生時代に野球をしていて、プロを目指していたんですが諦めた経験もあり、それでやるならプロにという想いはあったのかもしれません。

課題はグリーンを狙うショットの精度
GD 長谷川選手はプロの中では小柄ですよね。プロとして戦うと決めるのに迷いなどはありませんでしたか?
長谷川 確かに小さいほうです(JGTOのプロフィールでは168cm)。でも、あまりそこを気にしたことはないんです。大学生のときに出場した中日クラウンズで、予選を通ってベストアマになれたんですけど、そのときに戦えるなという感覚をもてたんだと思います。その年は結果的にQTはサードで落ちたんですが、翌年の中日クラウンズもベストアマの資格で出場することができて予選通過して27位だったので、中日クラウンズとは相性がいいです(笑)
GD まだ3年目ですが、プロでの成功体験があるから戦える自信を持てているわけですね。今、課題としていることは?
長谷川 今シーズンはACNツアーで5試合で予選落ちだったり、ゴルフが噛み合っていませんが。徐々によくはなっていると思います。課題はグリーンを狙うショットの精度です。そこが圧倒的に悪いので予選落ちになっているのだと。ただ、課題はわかっているので、残り試合は頑張ります。
GD プロとしての目標は?
長谷川 直近の目標で言えば来シーズンの裏シードを取ること。それができなければQTで何がなんでも頑張るということです。もちろん大きな目標としはツアーで勝ちたいとういう思いはありますが、海外に行くとかは今のところは自分の中では考えていません。良くも悪くもオールマイティなスタイルが自分のゴルフだと思っています。悪く言えば、これと言ったものが無いということなんでしょうけど、それを強みに変えることができれば、息の長い選手になれるかなと思っています。
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飛距離全盛の男子ツアーの中で体格差が影響しないとは言い切れない。長谷川選手も決して飛ばないほうではないが、やはり飛ばし屋には劣るし、そういうコースでは苦戦も強いられる。ただ、長谷川選手が言うように欠点らしい欠点が無い持ち味を活かすことができればチャンスはある。それを残りシーズンの戦いぶりで証明してくれることでしょう。
文/出島正登