今季22試合に出場し、メルセデス・ポイントで540pts余りを獲得し、初シードをほぼ手中に収めている山城奈々。みんなのゴルフダイジェスト特派記者でプロゴルファーの中村修は彼女のこだわり満載のクラブに注目。秋の国内女子メジャー大会「ソニー日本女子プロ選手権」の練習日に取材した。

山城奈々選手は「ミネベアミツミ レディス 北海道新聞カップ」で2位タイになるなどトップ10フィニッシュ5回とキャリアハイのシーズンを送っていますが、ショットの調子が上がってきたのは、「クラブによる効果が大きい」と話します。クラブ契約フリーですが、使用するクラブはアイアンとウッド系はコブラで揃えています。

画像: ポイントランク29位(9月10日現在)でキャリアハイのシーズンを送る山城奈々

ポイントランク29位(9月10日現在)でキャリアハイのシーズンを送る山城奈々

アイアンから見せてもらうとコブラ『キングツアー』をセット。このアイアンの良い点を聞くと「打感の良さ、顔の良さ、コントロール性の良さ」を挙げます。よく見ると米粒大の鉛が貼ってあり、そのことを聞くと「この小さな鉛の位置を細かく調整することで打感やダフリ度合いなどが変わる」と言います。

画像: コブラ『キングツアー』アイアンはライ角を4度フラットに米粒大の鉛を貼り自分好みに仕立て上げた

コブラ『キングツアー』アイアンはライ角を4度フラットに米粒大の鉛を貼り自分好みに仕立て上げた

「資生堂・JALレディス」ではグリップエンドにはウェート調整できる「ツアーロック」の6gを装着。わずかにカンターバランスにすることで振り感やタイミング、自分の下ろしたいダウンスウィングのプレーンに下ろせるようにしたところ、これがバッチリとハマり、「ミネベアミツミ レディス 北海道新聞カップ」の2位タイにつながったというから驚きです。ドローヒッターの山城選手はライ角を4度フラットに調整することで、つかまり過ぎて起こる左へのミスを消しているそうです。

画像: グリップエンドには「ツアーロック」の6gを装着しカウンターバランスにカスタマイズ

グリップエンドには「ツアーロック」の6gを装着しカウンターバランスにカスタマイズ

「吸いつくような打感」が好みだというドライバーは、コブラ『DSアダプト LS』の10.5度でネック調整でロフトを立て、わずかにフラットにセットしています。アイアンと同じくツアーロックの10gをグリップエンドに装着し振り感をカスタマイズ。シャフトはグラファイトデザイン『ツアーAD DI』50g台のSフレックス。『ツアーAD DI』といえば、オレンジのコスメで有名ですが、何度もテストを繰り返した結果「オレンジよりもしなってくれる感じがする」と黒のコスメを選択したといいます。

画像: コブラ『DSアダプト LS』の10.5度をネック調整機能で少しロフトを立て、ライ角はフラットに調整

コブラ『DSアダプト LS』の10.5度をネック調整機能で少しロフトを立て、ライ角はフラットに調整

今季好調な理由は各メーカーやサポートスタッフのおかげでクラブが整ったことによる要因も大きいようですが、プレースタイルにも変化があるようです。攻める守るのメリハリのあるプレーが印象的ですが「めっちゃ我慢しています。(ピンに)行きたいけど我慢してます。少しでも迷ったらダメなので、行くしかないと思えば思い切って行きます」と話します。

ラウンド中は7割くらいで振っているといいますが、その飛距離はドライビングディスタンス247.84Yで17位。数値から見ても飛距離のポテンシャルは誰もが認めるところ。メジャーセッティングに仕上げられた大洗GCでどんなプレーを見せてくれるか注目していきましょう。

写真/中村修

※2025年9月10日16時45分 タイトルを修正いたしました。

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