UWはFWとUTのいいとこ取り

ヘッドが大きく重心深度の深いFWはボールが上がりやすく、ヘッドが小ぶりで重心深度の浅いUTは中弾道で方向性が出しやすい。UW(ユーティリティウッド)はその中間に位置するクラブ。FWよりクラブが短いのでボールに当てやすく、UTよりボールが上がりやすい。つまりどちらよりもやさしいクラブと言えるのだ
ヘッド形状がプロや上級者に人気の初代シェイプに戻った

FWより小さく、UTより大きな「APEX UW」。2代目は初代よりヘッドがわずかに小さくなったが、最新モデルでは初代とほぼ同じシェイプに。構えたときの安心感もアップした。
キャロウェイならではの最新技術が凝縮

エリートシリーズの「Ai 10x FACE」のUW版「Ai APEX FACE」や、ヘッド内部に浮いた状態で固定されたウェイト「タングステン・スピードウェーブ」など、キャロウェイならではの最新機能が凝縮。ホーゼルを長くするなど重量配分にも細部まで抜かりはない。
段差のあるステップソールも復活!抜群の抜けの良さ

段差が付けられたソールはフェアウェイやラフでの抜けが抜群。払い打つだけでなく、強めのダウンブローで打ってもスパッと抜けてくれる
ソール形状も初代と同じフェース側が高く、後方が一段低い「ステップ・ソール」が復活。接地面積が少なく抜けがいいのでフェアウェイウッドでは躊躇してしまうラフでも安心して振り切れる。
FWより当てやすい!UTより上がりやすい!

試打・解説
堀口 宣篤プロ
PGSTパフォーマンスゴルフスタジオのヘッドプロ。米国仕込みの理論派で試打にも定評がある
2022年の登場以来、プロや上級者から絶大な支持を集める「APEX UW」。ザンダー・シャウフェレや石川遼が愛用する初代、8年ぶりにヘッドを替えた上田桃子が使用した2代目とトッププロが愛用するモデルだが、実はアベレージゴルファーにもおすすめだと堀口宣篤プロ。
「私も初代UWユーザーですが3代目となる今作は期待通りの進化を遂げてくれました。2代目の特徴だったボールの上がりやすさは残しつつ、初代の操作性や安心感が復活。初代は程よいヘッドサイズで安心感がありながら、フェースの見え方が絶妙でつかまりすぎる不安がなく、弾道の高低や曲がりをコントロールするイメージが出せました。そのシェイプに戻ったのは嬉しいですね。そう聞くと上級者向けの難しいクラブのように聞こえるかもしれませんが、そんなことはありません。FWよりクラブが短いのでミートしやすいですし、UTよりボールが上がりやすいのもポイント。FWとUT、どちらが苦手な人にもフィットするクラブです。新しい機能として特に驚いたのがフェース下部に当たったときの寛容性で、スピンが増えすぎず、しっかり前に飛んでくれます。これはフェアウェイやラフから打つときに心強いはず。ロフトが17度〜23度まで2度刻みで4モデルありますが、17度を打ちこなすにはある程度のパワーが必要。まずは19度、21度、23度がおすすめです!」(堀口プロ)。
17度、19度、21度、23度の4モデル ロフト19~23度ならアマチュアでも使いこなせる!

HS40~42m/s(1W)の力感で試打テスト
(※データはナイスショット3球の平均値。GCクワッドで計測。ボールはクロムツアーX)
23度 使いやすい万能クラブ、技も生かしやすい!

23度 試打データ
ロフトが23度あるのでアドレス時にフェース面がしっかり見えます。ヘッドもUTより大きく安心感がありますね。クラブが短く操作性がいいのでUTが苦手な方はもちろん、プロのようにボールの高低やフェード、ドローの打ち分けにも挑戦してほしいです
21度 下めヒットに強くライを選ばず活躍!

21度 試打データ
これは多くのアマチュアに試してほしいロフト。距離を稼ぎつつ高さも出せる、まさにFWとUTのいいとこ取りが実感できます。グリーンに止まる高さが出ますし、フェース下部でのヒットに強いので
ティーアップなしでも安心して振ってほしいです
19度 FWより短いシャフトでミートしやすく飛ばせる

19度 試打データ
5Wと悩むロフトですがFWだとボールが上がりすぎてしまう方におすすめ。少し弾き感がある打感で、ボールを上げてグリーンに止めるというよりは、中弾道の強い球で距離を稼ぎやすいです。狭い
ホールでのティーショットにもおすすめです
PHOTO/Tomoya Nomura THANKS/パフォーマンスゴルフスタジオ