アメリカを代表する女子ゴルファー、ステイシー・ルイスが“思い出”のアーカンソーで今季限りの引退を表明した。Xに投稿した声明で40歳の彼女は「LPGAツアーファミリーと競技者としての人生が恋しくなるでしょう。でも私の身体はもうそのときだと告げています」と心境を吐露。脊柱側湾症を克服し不屈の闘志で世界No.1に上り詰めた選手が華やかな舞台を去ろうとしている。
画像: ステイシー・ルイスが今季限りでの引退を発表した(写真は2024年のAIG女子オープン 撮影/姉崎正)

ステイシー・ルイスが今季限りでの引退を発表した(写真は2024年のAIG女子オープン 撮影/姉崎正)

今週おこなわれる米女子ツアーのNWアーカンソー選手権はルイスがアマチュア時代の07年非公式ながら優勝を飾った大会。

その年は荒天のため試合が18ホールに短縮されたため規定ホール数に足りず地元のアーカンソー大学に通う彼女のアマチュア優勝は幻となった。

大会開幕前の水曜日ルイスはXに長文の引退表明を綴りファンや関係者、そしてすべての人々に感謝を述べた。

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ルイスは11歳のときに脊柱側湾症と診断され、高校生のときに脊柱固定手術を受けた。背骨が大きく左右に湾曲していたのだが本人は自覚症状がなく当時は「痛みを感じなかった」という。

しかし術後は痛みに苦しんだ。「もうクラブを握れないかもしれない」という思いに苛まれながらリハビリに打ち込み「何度もトレーニングルームに通い、眠れない辛い夜を過ごしてきました」。

幸い最悪のシナリオは杞憂に終わった。再びクラブを握った彼女は1年遅れて入ったアーカンソー大学でオールアメリカンに4度選ばれトップアマの名を欲しいままに。

プロ入り2年後の11年には当時の世界ランク1位ヤニ・ツェンを破ってナビスコ・クラフト選手権(現シェブロン選手権)で優勝。ツアー初優勝がメジャーだった。

その後も勝星を重ね4勝を挙げた12年には94年のベス・ダニエル以来アメリカ人としては18年ぶりに年間最優秀選手賞に輝いた。

13年には聖地セントアンドリュースで全英女子オープンに優勝。メジャー2勝目を挙げ世界ランク1位に輝きこれまでに通算13勝を挙げている。

欧米チーム対抗戦のソルハイムカップでは直近の2大会でキャプテンを務め24年にはヨーロッパを15.5対12.5で破り米代表を勝利に導いた。

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40代を迎えたルイスは来月7歳になる娘チェズニーちゃんを持つママさんゴルファーでもある。今後の予定は未定だがA&M大学女子ゴルフチームのコーチである夫ジェラッドさんと愛娘、3人で過ごす時間が増えそうだ。

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