双子で人気女子プロゴルファーである岩井明愛・千怜姉妹が使用しているヨネックスから新シャフト「KAIZA ML」「KAIZA MH」が新たにラインナップされた。そこで全国から問い合わせが殺到するという知る人ぞ知る人気ショップ「ゴルフステージ成城」のクラブナビゲーター吉田朋広氏に「KAIZA ML」「KAIZA MH」を徹底検証・解説してもらった。

ヨネックスのシャフト「KAIZA」とは?

ヨネックスのシャフトブランド「KAIZA」のラインナップ「KAIZA ML」「KAIZA MH」が10月から追加されました。ヨネックスのシャフトは国内の自社工場で一貫生産されている高い品質の高性能シャフトとして知られています。ラインナップは意外と多く、ドライバー用に限っても今回追加された「KAIZA ML」「KAIZA MH」の2モデルを合わせて8モデルが存在します。ちなみに「KAIZA」のネーミングは「KAI(開)」と「Z(頂点)」を合わせた造語で「頂点を切り開くシャフト」という意味。

画像: 今回は「KAIZA ML(上)」「KAIZA MH(下)」を検証

今回は「KAIZA ML(上)」「KAIZA MH(下)」を検証

今回は「KAIZA ML」「KAIZA MH」を検証したいと思います。どちらのモデルも40、50、60、70グラム台の4つの重量が用意されていますが、今回検証するのは50、60グラム台のSフレックスです。

「KAIZA ML」は安心感のある”走り感”

ではさっそく先中調子のKAIZA MLから検証してみましょう。

KAIZAML
5S/56グラム/3.8/先中調子/255CPM
6S/66グラム/2.8/先中調子/260CPM
※テストクラブはヨネックスGT

KAIZA ML 5S

ワッグルした時から手元剛性の高さを感じられクラブメーカーが作ったシャフトのイメージよりもしっかりとした本格的な5Sのシャフトフィーリングです。スウィング中も手元側から中間部分まで硬さが連続していき、中間部分から先に動きを感じられる先中調子らしさを感じられるシャフトです。

画像: KAIZA ML(5S)の場合

KAIZA ML(5S)の場合

インパクトではシャフト先端部分の弾き感がありますが、先端部分の動きを感じられるのでシャフトコントロールがしやすく、自身のイメージでヘッドでボールをとらえやすい。シャフト先端部分は挙動も「安定感のある走り感」です。インパクト時のブレに強くフェースが開かずにボールに当てやすいので右へ逃がさないボールのつかまりと高い弾道は先中調子に求められる要素はきっちり満たしています。

Sフレックスはシャフト振動数も255CPMとしっかりとしている本格的な設計になっていて安定感のある先中調子シャフトです。ボールのつかまりを少しシャフトの動きでアシストして欲しいスウィングスピードのやや速めの方にオススメです。一般的なスウィングスピードのゴルファーがやさしくボールのつかまりを求めるならRフレックス(シャフト振動数240CPM)が良いと思います。

KAIZA ML 6S

5S同様に手元側のしっかりした剛性感が印象的ですが、中間部分から先の動きは5Sに比べて穏やかに動きます。シャフト重量が66グラムと重量あるので手元にハリ感は感じられるものの、嫌な硬さは抑えられているのでスウィング中はしなやかさも感じられる動きです。

画像: KAIZA ML 6S

KAIZA ML 6S

先中調子のシャフトとしては走り感が抑えられているのでシャフトのコントロールがしやすく、ボールのつかまりの度合いを加減しやすい穏やかな動きの安定感のある先中調子シャフトですので、中級者以上のゴルファーで自身のスウィングでインパクトを作っていきたい方でボールのつかまりを少しシャフトの動きに求める方にオススメです。

「KAIZA MH」弾道やヘッドコントロールが抜群

続いて「KAIZA MH」を検証していきましょう。

KAIZA MH
5S/55グラム/トルク3.7/中元調子/255CPM
6S/67グラム/トルク2.7/中元調子/260CPM

KAIZA MH 5S

中元調子シャフトのシャフト設計らしく手元側のハリはやや抑えている印象で手元の下から先にかけて徐々に硬度が落としてあり、スムーズなフィーリングのシャフト挙動です。穏やかなシャフト挙動はコントロールしやすさも感じられ、ヘッドのポジションがどこにあるかをプレーヤー自身が感じやすく、ヘッドをボールに当てやすいイメージです。

画像: KAIZA HM(5S)の場合

KAIZA HM(5S)の場合

フェース面でしっかりとボールをとらえることができるので重厚なインパクトが可能。自身のスウィングイメージに合わせてシャフトを動かしていけますので弾道コントロールのしやすさを感じます。中元調子シャフトの王道の設計らしさを感じられるシャフトです。プレーヤーのスウィングを弾道に反映してくれる本格的な中元調子の設計のシャフトですので、しっかりとしたスウィングのアスリートゴルファーはもちろんですが、高い目標を持ってスウィングを完成させていきたいゴルファーに使っていただきたいフレックスです。

KAIZA MH 6S

手元の剛性はやや低く設計されているようですが、プロやアスリートゴルファーの好むフィーリングの本格的な中元調子のシャフトです。スウィングスピードが速いゴルファーやパワーのあるプレーヤーのダウンスウィングの切り返しに対応しています。

画像: KAIZA MH 6S

KAIZA MH 6S

シャフトの各部分に硬い部分が少なく「しっとり」感があり、穏やかなシャフト挙動はシャフトコントロールしやすく自身のスウィングでインパクトを作っていけるフレックスです。振れば振るだけインパクトパワーは増大していき、ボールが前に行ってくれる弾道のイメージですのでスウィングスピードが速い方が有利に働くでしょう。

プレーヤーのスウィングによって弾道を打ち分けることができるので、コースマネジメントが必要なアスリートゴルファーにオススメのシャフトです。6Sはスウィングスピードが速いゴルファーやある程度のパワーが必要とされる本格的な中元調子のシャフトに仕上がっています。

「KAIZA ML」「KAIZA MH」総評

今回検証させて頂いたヨネックス「KAIZA ML」「KAIZA MH」を打ってみて感じたのはどちらのモデルもプレーヤーのスウィングをアシストしてくれるイメージの非常に真面目に設計されたシャフトだと感じました。

「KAIZA ML」は先中調子シャフトの王道の設計ながら、プレーヤーがコントロールしやすいシャフトで、先中調子シャフトに求められる要素を満たしながらもシャフトが主張し過ぎていない穏やかな挙動が印象的でした。

画像: 50グラム台の場合

50グラム台の場合

「KAIZA MH」も王道の中元調子の設計で、プレーヤーにシャフトの切り返しのタイミングとシャフトコントロール性のイメージを感じさせてくれます。スウィングでシャフトをしならせてシャフト本来の動きでインパクトを作ることをプレーヤーに感じさせてくれます。

どちらのモデルも「プレーヤーに必要なシャフト」を作るというヨネックスのシャフト作りの理念を感じます。その背景にはツアーで活躍するプロゴルファーのサポートはもちろんですが、ジュニアゴルファーの育成にも積極的に取り組んでいるヨネックスの活動が大きく影響しているのだと思います。

クラブメーカーとしては非常に多くのシャフトラインナップを持っている理由もシャフトにスウィングを合わせていくのではなく、プレーヤーのそれぞれのスウィングに合ったシャフトを使うことで飛距離アップやレベルアップができることを普段の活動から理解しているからだと思います。

自社工場で一貫生産されている高性能シャフト、ヨネックス「KAIZA ML」「KAIZA MH」どちらもヨネックスカスタムクラブだけでなく、シャフトのみでも販売しているとのことです。

ヨネックスシャフト取扱店でフィッティングを受けて自分のスウィングに合ったシャフトを選んでみてはいかがでしょうか?

関連記事はこちら

This article is a sponsored article by
''.