男子ゴルフの今季国内ツアー第20戦「フォーティネット プレーヤーズ カップ」初日が30日、千葉県・成田ヒルズCC(7137ヤード、パー71)で行われた。今季第9戦として実施された「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品」に次ぐ選手会が主催する大会で、これが記念すべき第1回大会。初代王者を懸けた戦いは、吉田泰基、今平周吾、砂川公佑、金子駆大の4選手が5アンダー「66」で回り、混戦の首位スタートとなった。賞金シードと来季の出場権を懸けた終盤戦で、トップに立った3人が好スコアの要因と、熱すぎるモチベーションを語った。
画像: 左から吉田泰基、今平周吾、砂川公佑

左から吉田泰基、今平周吾、砂川公佑

吉田泰基:ショットの不満も「パットが救った」

画像: 吉田泰基(写真は25年ロピアフジサンケイクラシック、撮影/姉崎正)

吉田泰基(写真は25年ロピアフジサンケイクラシック、撮影/姉崎正)

吉田泰基は6バーディ、1ボギーの「66」をマークし、首位タイに並んだ。彼のスコアを支えたのは、徹底したパッティングの修正だった。

吉田は「全体的に何が良かったかと聞かれれば、パターですね」と即答。先週からラインを合わせる練習に集中し、「グリーンが綺麗で、思ったところに打てば入る」感覚を掴んだという。

一方で、「ショットとしては納得いってない部分があります。パットに救われた1日でした」と語る通り、パーオン率が61.111%(全体の43位)で初日の全体平均61.516%よりも低い数字となり、数字には課題が残る。

彼のモチベーションは極めて明確で、「お金を稼ごう、というモチベーションだけですね」と言い切り、最近購入したものは「自分の時計」と語る。さらに、「結婚式までに1勝挙げたいですね。12月に予定しています」と、「稼ぐ」ことと「勝つ」ことが直結した、若手らしいストレートな意気込みを見せた。

今平周吾:「軽く振る」修正で逆転の31

画像: 今平周吾(写真は25年ロピアフジサンケイクラシック、撮影/姉崎正)

今平周吾(写真は25年ロピアフジサンケイクラシック、撮影/姉崎正)

今平周吾は、スタート直後に1番、2番と連続ボギーを叩く苦しい展開だったが、後半で猛チャージを見せ、「31」をマークして首位に滑り込んだ。

「スタートで帰ろうかな、と思いましたけど、やっておいて良かったですね(笑)」と冗談交じりに振り返る。スタートの乱れは「練習場が打ち上げになっているので、それが原因かな……」と分析。その後の修正点が流れを変えた。

「風も強かったので、力が入っていたのかもしれず、軽くしたらタイミングが合ってきましたね」

力みを抜いたスウィング修正が奏功し、9番パー5で奥のエッジからパターでイーグルを奪ってアンダーパーにすると、後半はバーディを量産。今平は「グリーンが読みやすくて。パターが入ってくれています」と、平均パットが1.5833(14位)とグリーンとの相性の良さを強調した。

「終盤に向けて調子が上がってきてくれれば、チャンスはあると思うので掴みたいですね」と、賞金額が高い終盤戦での巻き返しに静かな闘志を見せた。

砂川公佑:会心のイーグルと「何をやってるんだ自分」

画像: 砂川公佑(写真は24年ANAオープン、撮影/岡沢裕行)

砂川公佑(写真は24年ANAオープン、撮影/岡沢裕行)

砂川公佑は、1イーグル、6バーディ、1ボギー、1ダブルボギーというド派手なゴルフで首位に並んだ。

彼のハイライトは9番パー5(551Y)。2打目残り250ヤードを3Wで放ち、グリーンの奥カラーからパターでカップインさせるという会心のイーグルを奪った。

しかし、15番パー4でティーショットを曲げ、難しいライから「何をやってるんだ自分」というミスジャッジで左の崖に落としてダブルボギー。天国から地獄へ突き落とされた。

「起きてしまったことは仕方ないので、できるだけ自分の気持ちをフラットに持てるように自分に言い聞かせてました」と、すぐにメンタルを立て直した砂川。パッティングの調子が良いことを武器に、「シード権がギリギリのところにいて。(中略)この試合でしっかり稼ぎたい」と、プレッシャーを乗り越え、結果を出す覚悟を語った。

終盤戦で迎える選手会主催の大会。吉田の「結婚式までに1勝」という目標、今平の「逆転への修正力」、そして砂川の「崖っぷちでの稼ぎ」という熱いモチベーションが、週末の戦いをさらにドラマチックにする。

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