
メイバンク選手権2日目4位の古江彩佳(撮影/岡沢裕行)
今季の古江彩佳選手を振り返ると、勝てそうで勝てないシーズンという印象を受けます。2月のHSBCチャンピオンズで2位タイ、翌週のブルー・ベイLPGAでは単独3位と連続トップ3フィニッシュを果たし、今年も早々に勝利をつかむかと思われましたが、その後はしばらくトップ10に入れず、次にトップ10入りしたのは6月のショップライトLPGAクラシック(4位)。その後は連覇を狙ったエビアン選手権で59位タイなど、なかなか上位に顔を出せていません。
@lpga post on X
x.comそんな古江彩佳選手ですが、10月は日本で3試合に出場。日本女子オープンで9位タイ、スタンレーレディスホンダで6位タイ、富士通レディースで19位タイと安定した成績を収めています。
そして、団体戦を除くとひと月以上ぶりの米ツアー参戦となった今週、上位で決勝ラウンドに進出したという流れです。トップとは6打差がありますが、試合はあと2日ありますから、十分に逆転可能です。
そんな古江彩佳選手をスタッツ面から見てみると、目を引くのは「フェアウェイキープ率」の数字です。なんと「80.32%」と驚異的な数字で、これはツアー全体の6位です。
また、各ショットが平均的なゴルファーのそれと比べてどれだけスコアに貢献したかを数値化した最重要指標「ストロークゲインド」を見ると、平均を下回るのはアプローチ(SGアラウンドグリーン)のみで、下回ると言っても-0.04とほんのわずか。その他の指標ではすべてプラスの数値となっています。
安定感・総合力はツアーでも上位。ツアーも最終盤を迎えていますが、残り少ない試合数で勝利を挙げられるか、注目です。
そして、古江彩佳選手と同じ4位タイにつけているのが山下美夢有選手。AIG女子オープンでメジャー優勝を果たして以降、6試合に出場してそのすべてで予選通過、3試合でトップ10と2勝目がいつ来てもおかしくありません。
古江選手のドライバー平均飛距離は252.50ヤードでツアー116位。山下選手は246.63ヤードでツアー143位。「ゴルフは飛距離じゃない」ということを、日本のトップ女子プロふたりは教えてくれるようです。
