11月6日~9日まで兵庫県・三木ゴルフ倶楽部(7004ヤード、パー71)で開幕する「ACNチャンピオンシップ」。大会初日、日本オープン覇者としてホスト大会に臨む片岡尚之、米ツアー出場権を獲得し世界で戦う平田憲聖、そして日本のエース石川遼が同組でスタートする。それぞれが異なる戦いを経てきた3人が、難コースで何を考え、どう挑むのか。
画像: 左から平田憲聖、石川遼、片岡尚之(写真はすべて25年日本オープン3日目、撮影/姉崎正)

左から平田憲聖、石川遼、片岡尚之(写真はすべて25年日本オープン3日目、撮影/姉崎正)

石川遼:「選択の難しさ」に挑む精神力

「日本オープンゴルフ」は3位、「フォーティネット プレーヤーズ カップ」は5位で今大会に挑む石川遼。シーズン終盤戦を迎え、自身の調子を「維持できている」と評価するが、三木ゴルフ倶楽部を「自分のなかでは難しいコース」と感じている。

危険なティーショットとバーディのジレンマ

石川が難しさの鍵として挙げたのは「ティーショット」だ。

「ティーショットが結構難しい。ドライバーでも行けるけど……、というホールが多いので、その選択が難しい」と語る。ドライバーで攻めれば「うまくいったときの報酬はある」が、「それに見合ったリスクもある」。一方、刻めば「バーディの確率が下がる」。このジレンマが、石川のゴルフの「確立されていない」部分であり、「今週の課題」だという。

長年トップで戦ってきた石川だが、「こういうコースだからこそ自分のゴルフが求められるし、それをやりきる精神力が求められる。そこが自分は今週キーかなと思います」。

初日、片岡尚之、平田憲聖と回ることについては、「最高の組なので、絶対楽しいし、楽しいなと言うのは決まっている」と、自身が戦う場を楽しみにしている。

片岡尚之:日本オープンVの勢いとホストの重責

先日の「日本オープン」で劇的な勝利を飾り、ホストプロとして大会を迎える片岡尚之。しかし、彼の心境は複雑だ。

優勝後の「出し切り感」と修正の必要性

「日本オープンで出し切っちゃった感がある」と語る通り、先週の「フォーティネット プレーヤーズ カップ」は2打足らず、予選落ち。調整が難しい状況にあり、日本オープンで冴え渡ったアプローチとパッティングも、「先週はパットが入らなかったり。ショットもあんまりよくなかったり、ちょっとかみ合っていなかった」と、修正を急ぐ。

片岡は「日本オープンは難しいセッティングだからこそ自分の得意な部分が光った」と分析するが、「普通の(セッティングの)コース」で自分のゴルフが通用するのか、と自問する。

それでも、「大会を盛り上げていかなきゃいけない」というホストプロとしての責任感は強い。「契約している選手も多いので、負けないように頑張りたい」と、ホスト優勝に向け、気合いを入れ直した。

平田憲聖:世界を目指す若手の覚悟と楽しみ

コーンフェリーツアーの最終戦を終え、来季のPGAツアー出場権を獲得した平田憲聖。石川、片岡という実績のある選手と同組で回ることは、彼にとって最高のテストの場となる。

平田は「先週(のLINK香港オープン)、久しぶりに初日はいいゴルフ(首位と3打差の6位タイスタート)ができましたし、ここ最近ではいい感触を得ながら、それを試行錯誤しながらという1週間でしたね」と、調子の上向きを感じている。

ACNと契約を結んだホストプロとして、「ホストプロとして上位で戦うということは、1番の恩返しだと思うので、そこを目指して4日間戦いたい」と、ホスト優勝を目標に掲げる。

「石川遼さんとのラウンドは楽しみですし、尚さん(片岡尚之)とのゴルフも楽しみですし、組全体で予選2日間を盛り上げられたらいいと思います」。来季PGAツアーで戦う平田にとって、この同組ラウンドは大きな刺激となるだろう。

初日の組み合わせ(10番スタート 7:50)

選手名所属今大会の過去の戦歴
石川遼CASIO2022年 26T、2021年 20Tなど予選通過多数
片岡尚之ACN2024年 55T、2023年 41Tなど予選通過多数
平田憲聖ELECOM2024年 55T、2023年 39Tなど

石川の長年の経験とメンタル、片岡の国内メジャー優勝の勢い、そして平田の世界への挑戦という、三者三様のゴルフ哲学が、三木GCでどのように交差するのか。熱戦の予選ラウンドに期待が高まる。

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