男子ゴルフの今季国内ツアー最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」初日が4日、東京よみうりCC(7002ヤード、パー70)で開幕した。賞金王のタイトルは、金子駆大(1位)、蟬川泰果(3位)、大岩龍一(4位)の3名に絞られたなか、金子は出遅れ、逆転を狙う二人が追撃の機会をうかがう展開となった。初日は宋永漢の「63」という驚異的なロースコアが飛び出す一方で、賞金王候補たちの戦いは、早くも明暗が分かれた。
画像: ティーオフ前のセレモニーで笑顔で会話をする金子駆大、蟬川泰果、大岩龍一(撮影/姉崎正)

ティーオフ前のセレモニーで笑顔で会話をする金子駆大、蟬川泰果、大岩龍一(撮影/姉崎正)

賞金ランク1位の金子駆大は不本意な「2オーバー」。パットの不調が原因か?

賞金ランキングで首位を走る金子駆大だが、初日は2オーバー「72」と、不本意なスタートとなった。

金子は「前半は良かったのですが、後半が少し悔やまれます」と語り、終盤の失速を悔やんだ。「そんなに調子自体は悪くないのですが、ちょっとパットが決まらなかったりというところですね」と、スコアメイクを阻んだ要因をパッティングの不調に求めた。

指標JT杯1R25年平均
平均パット1.9286(21位T)1.7240(9位)
フェアウェイキープ率85.714%(1位)63.628%(10位)
パーオン率77.778%(3位)70.588%(11位)

金子の強みである高いパーオン率は77.778%のフィールド3位と(25年平均11位)初日も健在だったが、課題はパッティング。この1年を牽引してきた金子だが、「ちょっと今日かみ合わなかった部分を修正して、明日からも頑張りたい」と、切り替えを誓った。

賞金ランク3位の蟬川泰果は虎視眈々と逆転優勝を狙う「1アンダー」

逆転賞金王には優勝が絶対条件となる蟬川泰果は、1アンダー「69」とまずまずのスタートを切った。

「全体的にショットの調子はいいのですが、パットがまだかみ合っていない」と語る蟬川は、パットでスコアを伸ばせなかったことに不満を見せつつも、ボギーを最小限に抑える粘りを見せた。

「今日は粘って耐えて、バーディチャンスを多く作れたのは良かったです。明日以降、パッティングが入ってきてくれれば、もっと伸ばせると思います」と、初日を貯金と捉える。

指標JT杯1R25年平均
パーオン率72.222%(7位)68.791%(36位)
平均パット1.8462(18位)1.7129(5位)

初日はパットが本調子ではなかったものの、彼の強みである高水準のゴルフで着実にスコアをアンダーにまとめた。賞金王争いのライバルが崩れるなか、逆転優勝のチャンスを虎視眈々と狙っている。

賞金ランク4位の大岩龍一は諦めにも似た「白旗」発言

蟬川と並び逆転優勝が必須条件の大岩龍一は、5オーバー「75」と大きく出遅れた。

「1試合で優勝しないと、と言われても無理な話なので、今日で諦めがついたかな(笑)」と、あまりにも正直すぎる「白旗」宣言で会見場を驚かせた。

賞金王争いのプレッシャーについては「いやいや、全然ないですね。周りは意識していてくれたようでしたけど。まだ僕はその立場にいないと思っています。5年間プロをして1勝しかできていないので。自分に対する期待値は低いです」と、感じてはいないと話し、「明日から次の自分の課題に取り組めるので、今日はいい1 日になりました」と早くも次を見据えていた。

賞金王争いの行方

賞金ランク2位の生源寺龍憲が今大会を欠場したため、金子、蟬川、大岩の3名に絞られた賞金王争い。

金子駆大は、単独2位以上の成績を残せば、蟬川・大岩が優勝しても逃げ切れる状況にある。しかし、初日の不調でその安全圏が崩れた。

一方、蟬川泰果は優勝が必要だが、金子が5人までの2位タイ以下になれば逆転の可能性が生まれる。この最終戦、金子が逃げ切るのか、それとも蟬川が驚異的な逆転劇を演じるのか。明日以降も、賞金王の座をかけた激しいドラマが展開される。

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