7年の時を経て生まれ変わる「プロV1x レフトダッシュ」

ロングゲームでの強弾道が特徴の「プロV1x レフトダッシュ」
タイトリストのボールラインナップにおいて、「プロV1x レフトダッシュ」は、ロングゲームでの低スピン性能による飛距離としっかりした打感を求めるプレーヤーのために用意されたボール。現行モデルは2019年にアメリカでリリースされたが(日本は2024年リリース)、このモデルが、今回、実に7年ぶりとなる全面的な刷新を迎えることになった。
先日、我々はタイトリスト フィッティングセンター(ザ・カントリークラブ・ジャパン)で開催された新製品のメディア発表会へ足を運んだ。

300Yを超えるドライビングレンジ、2面のグリーンを擁するアプローチフィールドなどを備え、ツアーレベルのフィッティングが受けられる「タイトリスト フィッティングセンター」で開催
残念ながら、新製品の詳細なスペックや、ボールの構造がどのように変わったかといった技術的な情報は、2026年1月14日の情報解禁日まで公開できないという厳密な制約がある。しかし、当日得られたイベントの様子と、触れることが許された範囲でのインプレッションをお届けしたい。

タイトリスト ゴルフボールフィッティングスペシャリストの向井伸吾さんが新「プロV1x レフトダッシュ」のテクノロジーや性能を説明
イベントは、新製品に関する説明の後、プロゴルファーの幡地隆寛プロ、阿久津未来也プロ、下家秀琉プロの3名によるテストセッションに移った。プロたちは、パッティング、50ヤードアプローチ、7番アイアン、ドライバーという、ゴルフのスコアに直結する重要な4つの局面で、新ボールの性能を綿密にチェックした。

左から幡地隆寛プロ(プロV1x レフトダッシュ使用)、阿久津未来也プロ(プロV1x使用)、下地秀琉プロ(プロV1使用)
すでに新しい「プロV1x レフトダッシュ」にスイッチを済ませている幡地プロは、改めてその感触の良さを解説。一方、阿久津プロ(プロV1xを使用)と下家プロ(プロV1を使用)は、それぞれのマイボールと新製品を打ち比べながら、新ボールの性能を客観的に探り、その微妙な違いを語ってくれた。

各プロともにボール初速の高さとともに、トータルでのポテンシャルの高さも口にした
プロたちの意見から浮かび上がってきたのは、今回の進化が、従来の低スピンという強みを継続しつつ、さらにそのパフォーマンスに磨きがかかっているという点だ。
新しい「プロV1x レフトダッシュ」は、プロの視点から見ても、グリーン周りからティーショットまで、すべてのショットでトータルなボール性能がアップしているという。今回のモデルチェンジの核心は、この「トータルパフォーマンスの向上」にあると見て間違いないだろう。
ショートゲームでの意外な発見
メディア向け試打のセッションで、筆者もウェッジショットとパッティングを試す機会を得た。
個人的に軟らかい打感の「プロV1」を愛用しているため、レフトダッシュにはやや打感が硬いという先入観があったが、新しいボールはそれを良い意味で裏切ってくれた。
ウェッジショット:フェースに乗る食いつき感
ウェッジで打った際、確かに打感はしっかりとしているのだが、ボールがフェースに食い付くように乗る感覚が強かった。「乗る」時間が長いことで、思った以上にスピンがしっかり入り、ボールコントロールがしやすい印象を受けた。低スピンモデルがショートゲーム性能も両立させている点には改めて驚きである。
パッティング:音で距離を把握できる

カチッとした打音が距離感につながる
さらに新鮮な発見だったのはパッティング。 3種類のボールを打ち比べると、新「プロV1x レフトダッシュ」は最も高く澄んだ打音を発する。この音は、「しっかり感がある」という印象に留まらず、インパクトの瞬間の音でどれくらいの強さで打てたかという距離のフィードバックを明確に伝えてくれた。結果、試した中では、この新レフトダッシュが自分の距離感と最もマッチ。改めてボール選びを考えさせられる機会となった。
新しい「プロV1x レフトダッシュ」は、その飛びの遺伝子を受け継ぎながらも、多くのゴルファーが重要視するショートゲームやパッティングのフィーリングまで、トータルでも性能が優れていることを確認できた。プロV1ファミリーの中では異端な存在かと思いきや、今後使用者が増えていくのではないかと思った次第。

お土産はプロV1ファミリーのお試しパック。新しいレフトダッシュのパッケージデザインも楽しみだ
ボールの詳しい情報、そしてプロ3名による具体的なテストのデータや詳細な感想については、2026年1月14日の情報解禁日に改めてお届けする予定。続報を楽しみに待っていてほしい。
PHOTO/Tadashi Anezaki

