猛追を退ける!単独首位はルーキー中野麟太朗

3日目6アンダー、トータル18アンダーで単独首位の中野(提供:JGTO)
2日目に驚異的な「62」を叩き出し首位に立った中野麟太朗が、3日目もスコアを伸ばしトップを譲らなかった。
中野はラウンドを振り返り、「前半は、パッティングが良くてすごかった」と好調なスタートを切った。しかし、スコアが「10アンダーがちらついたあたりから、良くなかった」と、わずかな心の緩みがプレーに影響したことを語り、パッティングが入らなくなり一時的に調子を落としたと分析するが、ショットに関しては「問題ない」と自信をのぞかせていた。
3日目は収穫もあった。最終18番で喫した今週初の3パットについて「いい教訓になった」と前向きに捉える。最終日は「(1位で2位と7打差なので)QTを楽しめる位置にいる」と現在の状況を受け止め、「風が強いらしい」コンディションを海外での経験を生かして乗り切りたいと意気込みを見せた。目標については「伸ばしたいっていう漠然としたものだけ」とし、「いいゴルフを、一打一打やっていきたい」と冷静なコメントを残した。
パター変更が奏功!古瀬幸一朗が粘りのゴルフで好位置へ

3日目9アンダー、トータル7アンダーで6位タイの古瀬(提供:JGTO)
首位を走る中野麟太朗は最近、大学ゴルフ界の中心の一校になった早稲田大学ゴルフ部の主将、対して大学ゴルフ部の雄である東北福祉大学ゴルフ部の主将が古瀬幸一朗だ(日本大学ゴルフ部の主将はベイカレント C レクサスに出場した小林大河)。今年の「日本学生」と「日本オープンローアマ」の2冠を獲得している古瀬が3日目のベストスコアタイとなる「65」を叩き出し、トータル9アンダーの6位タイに急浮上した。
この日のゴルフを「ピンチっていうピンチがすくなくて流れがよかった」と表現し、安定したラウンドを展開。特に6メートルから8メートルの長いパットが2回決まったことが、スコアを大きく動かす要因となった。
古瀬は初日・2日目とパッティングに悩んでいたが、「昨日からパターを変えた」ことでタッチが改善 。今日はライン読みも良く、3日目にして「上出来」のゴルフができたと自己評価する。カシオワールドオープン、サードQT、そしてファイナルQTと3週連続で試合に出場しているが、「プレッシャーもかからず」リラックスしてゴルフができていると語り、好調な精神状態を維持している。また、今週は同学年のプレーヤーが多く、刺激になっていると話した。
単独首位を走るのは、トータル18アンダーの中野麟太朗。2位に7打差をつける圧倒的なリードだが、中野自身が認めるように、メンタルがスコアに直結するこの戦いでは何が起きてもおかしくない。そして2位タイ集団は、経験豊富なベテランと若手が入り乱れている。特に注目したいのは、3日目に「65」という猛チャージを見せた片岡大育だ。ツアーの厳しさを知る彼が、もし最終日にさらなるビッグスコアを出せば、中野のリードを一気に飲み込む可能性も考えられる。
さらに、そのすぐ下には、パター変更で自信をつけた古瀬幸一朗や、実力者の篠優希らが虎視眈々と上位を狙い、最終日はより一層激しい優勝争いが予想されそうだ。



