今年のプロテスト合格者が出場する「新人戦加賀電子カップ」最終日が千葉県のグレートアイランド倶楽部(6525ヤード・パー72)で12日行われ、18歳の藤本愛菜(日本ウェルネス大1年)が3バーディ1ボギーの70で回り9アンダーで逆転優勝。プロゴルファー人生一度切りの大会を制した。2日目までトップだった伊藤愛華は4バーディ7ボギー1ダブルボギーの77とスコアを崩し、4アンダー2位に終わった。
画像: プロ初戦の新人戦で優勝を飾り、賞金270万円を獲得(撮影/姉崎正)

プロ初戦の新人戦で優勝を飾り、賞金270万円を獲得(撮影/姉崎正)

18番でウィニングパットを沈めると同期のプロたちから祝福のウォーターシャワーを浴びた。

「すごくうれしいです。昨日の夜から緊張して、ワクワクしてました。今日は風が強くてずっと苦しいゴルフだったんですけど、18ホール楽しめました」と笑顔を見せた。

トップの伊藤を2打追いかけてスタートした藤本は、7番パー3と9番パー4でバーディを奪い,前半で伊藤を逆転し1打リード。後半は、伊藤が11番から13番と3連続バーディを奪い再逆転されるも、14番でボギーを叩いた伊藤に対し、15番で4メートルを沈めた藤本が、再びリードを奪い逃げ切り優勝を飾った。

「7番でバーディが来てからすごく流れが良くなったと思います。17、18はピンを見ずに打ちました」と、左サイドに池があるホールを冷静なマネジメントで切り抜け勝利につなげた。

私の今年の漢字は「強」

画像: タイヤトレーニングでスウィングの土台が磨かれた(撮影/姉崎正)

タイヤトレーニングでスウィングの土台が磨かれた(撮影/姉崎正)

藤本は2007年福岡県出身。12歳でゴルフを始め、沖学園高校に進学後、昨年からナショナルチームのメンバーとして活躍。プロテストは2度目の挑戦で合格した。

憧れの上田桃子は今大会の歴代優勝者。福岡が同郷でその上田を育てた辻村明志に師事しスウィング指導を受けている。昨年からは二人三脚で体力トレーニングにも力を入れた。

「1日3時間半、まるまるタイヤ。吐く日もありました」

引いたり、押したり、持ち上げたり、20種類以上のタイヤメニューを5カ月間、タイヤが嫌いになるほど行なった。厳しいトレーニングでスウィングの土台を鍛えながら、やり続けたことで気持ちが強くなり、メンタルが強化されたこともプロテストやQTの結果につながったと話す。

優勝を決めたころ、恒例となった今年の漢字が「熊」と発表されたが、藤本は「強くなれた1年」として「強」を選んだ。

トレーニングをやりとげ、プロテストに合格し、QT通過、そして新人戦優勝。喜びもつかの間、また、イチからタイヤトレーニングで開幕までに「強」くなることを誓った。

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