2025シーズンのACNツアーのポイントランキングは90位。思うような成績を残すことができなかった松上和弘選手。母親がアルゼンチン出身で、その影響から少年時代はサッカーに没頭。プロサッカー選手を夢見ていました。ゴルフを本格的に始めたのは16歳の時と今ツアーで活躍している選手の中ではかなり遅い。そんな松上選手の持ち味は飛距離だ。来季こそはACNツアーからレギュラーツアーへの昇格を叶えたい。
画像: 松上和弘-Kazuhiro MATSUKAMI。霞ヶ関カンツリー倶楽部所属。1993年山口県生まれ。専修大学卒業

松上和弘-Kazuhiro MATSUKAMI。霞ヶ関カンツリー倶楽部所属。1993年山口県生まれ。専修大学卒業

GD ゴルフを始めた年齢はかなり遅かったんですね。

松上 そうなんです。母親の影響からサッカーが大好きで、プロサッカー選手になることが夢でした。だからそこかまでサッカー以外は考えていませんでした。

GD ゴルフとの出合いは?

松上 ちょうど中学の3年のときに受験とかがあって、その時に何がしたいというのが具体的に無かったんですよね。サッカーも怪我とかではなく行き詰まった感じがあって。そんなときに友達がゴルフをやっていて、それで練習に一緒について行ってやってみたらこれは面白いなと感じたんですよね。

GD 具体的にどういう点が?

松上 団体から個人になったことで、自分の自己責任というところに面白さを感じましたね。

GD ご家族では誰かゴルフをやっていなかったんですか?

松上 誰もやっていませんでした。だから自分がゴルフをやりたいと言い出した時は大反対でしたね。そりゃそうだと思いますよ。自分にも子どもがいるんですけど、自分の子どもが中学生の受験のときにいきなりゴルフをやりたいって言い出したら恐ろしいですね。無茶苦茶怖いことをしたなと思います。

GD よく説得しましたね?

松上 やると決めたらやるへうだったので、最初は渋々やらせてくれました。

GD 16歳から始めて、最初は誰かに習ったんですか?

松上 はい。家から40分くらいのところでレッスンをやってくれる方がいて、そこはアカデミーだったんですけど、そこで習い始めました。ちなみに親からは一銭も出さないって言われていたので、キャディのアルバイトをしながらゴルフをやっていました。

GD それって16歳の頃ですよね?出身の岩国市(山口県)はジュニアゴルファーへの環境は良かったんですか?

松上 いや、そんなに良くなくて自分の通っている高校にはゴルフ部がなくて、それで誠英高校という防府市の高校でお世話になって、違う高校だったんですけど一緒に乗せてもらったりして、本当に恵まれていたと思います。活動自体は個人で、試合の遠征費なんかもバイトで賄えていたんで、なんだか自立できたような感覚があって、嬉しかったというか楽しかったですね。

日本ジュニアとの縁

GD 大学は専修ですよね? それは推薦ですか?

松上 はい。それもちょっとした奇跡があって、専修に入るには日本ジュニアに行ったことがあるという条件があったんです。1年、2年と行けなくて、3年の時に初めて行くことができてギリギリで引っかかりました。だから日本ジュニアには本当に思い出があって、そんな日本ジュニアの舞台(霞ヶ関CC)に所属させてもらっているってなんだか本当に縁を感じます。

GD 松上選手といえば、プロ仲間から本当に飛ぶという噂を聞きますが?

松上 いえいえ。飛ぶ選手はいっぱいいますから。でも飛距離が自分の武器だと思ってやってきたことは間違いありません。大学時代に松山(英樹)さんと一緒に回った時に、他のショットの精度なんか全く及ばなかったんですけど、飛距離だけは負けなかったんです。それでもしかしたらワンチャンスあるかなと思ってプロとしてやっていこうかなと思いました。

GD もともと飛ぶほうだったんですか?

松上 高校3年くらいまでは250ヤードくらいだったんですけど、そこから朝、昼、晩と永遠に素振りをやっていました。サッカーをやっていたので体力はあったので。

GD 素振りに着目したのは?

松上 大学のゴルフ部に入ったときに、周りは上手い人ばかりで自分に光ものがなくて、それで何を光らせるかってなった時にやっぱり飛距離だと思って。それで飛距離を伸ばすために自分なりにやれることをやろうと思って素振りを、今もやっているんです。

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暇があれば練習をしているイメージがある松上和弘選手。持ち前の明るくフレンドリーな性格はプロ仲間からも評判で、誰からも好かれるタイプ。そんな魅力ある松上選手が武器とする飛距離は本人は謙遜するものの、実際にかなり出るタイプ。その飛距離を武器に来シーズンはACNツアーで大活躍してくれるはずです。

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