安田祐香、橋本美月に続く3度目の戴冠へ
日本勢はこの大会と抜群の相性を誇る。第2回大会(2019年・ザ・ロイヤルGC)では安田祐香が、第3回大会(2021年・アブダビGC)では橋本美月がアジアパシフィックの頂点に立った。西村優菜や古江彩佳らもこの舞台を経て世界へと羽ばたいており、日本の女子アマチュアのレベルの高さはすでに周知の事実となっている。
今回のニュージーランド大会に派遣される日本代表は6名。その層の厚さは今大会でも際立っており、6名中5名が世界女子アマチュアゴルフランキング(WAGR)のトップ100に名を連ねる強力な布陣だ。
チームを牽引する4度目出場の新地、初出場の廣吉ら
日本勢の中心となるのは、今回が4度目の出場となる新地真美夏(WAGR88位)だ。2022年、2024年と過去2度のトップ10入りを果たしている実力者は、「私にとって初めての国際大会だったので、この大会は特別なイベント。優勝すればメジャー出場のチャンスが得られる。しっかり準備してベストを尽くしたい」と、悲願の初優勝へ向けて並々ならぬ意気込みを見せる。
フレッシュかつ強力な初出場組にも注目だ。日本勢最高位のWAGR19位につける廣吉優梨菜を筆頭に、同24位の岩永杏奈、同33位の長澤愛羅といった国内トップクラスの選手が揃った。さらに後藤あい(52位)、中嶋月葉(104位)が加わり、日本勢として3度目のタイトル奪還を目指す。
立ちはだかる世界の強豪と「地の利」
当然、ライバルたちも強力だ。 ディフェンディングチャンピオンとして臨むのは、ジェネアス・ウォン(マレーシア)。25年3月にベトナムで開催された前回大会を制した彼女は、「正確なショットとマネジメントが求められるコースは私に合っている」と連覇に自信を見せる。
最大のライバルと目されるのが韓国勢だ。25年大会で準優勝のオ・スミンは世界ランク12位につけるフィールド最上位選手。「目標は優勝。昨年は準優勝だったので、その思いはさらに強い」と闘志を燃やしており、韓国勢初のトロフィー獲得を虎視眈々と狙う。 また、フィリピンのリアン・マリキシ(15位)は今回がWAAP史上最多となる6度目の出場。開催国ニュージーランドからは過去最多となる9名が出場し、地の利を活かして上位進出を狙う構えだ。
計28カ国から84名の精鋭が集うウェリントンの戦い。次世代のスター候補たちが繰り広げる熱戦から目が離せない。
【日本からの出場予定選手】

左上から廣吉優梨菜、岩永杏奈、長澤愛羅。左下から後藤あい、新地真美夏、中嶋月葉(写真はすべて25年日本女子アマ、撮影/姉崎正)
● 廣吉 優梨菜(15歳・福岡第一高校1年・WAGR 19位 / 初出場)
∟2025年「日本女子オープン」3位(ローアマ)、JAGR 4位
● 岩永 杏奈(17歳・大阪桐蔭高校2年・WAGR 24位 / 2回目)
∟2025年ステップ・アップ・ツアー「明治安田レディスオープン」優勝、JAGR 1位
● 長澤 愛羅(18歳・ルネサンス高校3年・WAGR 33位 / 2回目)
∟2025年「ミネベアミツミ レディス 北海道新聞カップ」7位(ローアマ)、JAGR 2位
● 後藤 あい(17歳・松蔭高校2年・WAGR 52位 / 初出場)
∟2025年ステップ・アップ・ツアー「Sky レディスABC杯」優勝、JAGR 5位
● 新地 真美夏(18歳・共立女子第二高校3年・WAGR 88位 / 4回目)
∟2025年「オーガスタ女子アマ」22位、JAGR 3位
● 中嶋 月葉(18歳・作陽学園高校・WAGR 104位 / 初出場)
∟2025年「日本ジュニア 女子 15~17歳の部」9位、JAGR 18位
※年齢は大会初日時点




