かつてオフシーズンは“シリーシーズン”=バカげたシーズンと呼ばれていた。レギュラーシーズンで活躍した選手が高額をかけたイベントに出場し、さらに大金(ときには競技の賞金を上回るような)を稼ぐことから名づけられたのだが、17日にゴルフチャンネルが放映した『ゴルフチャンネルゲームズ』は違った意味の“シリーさ(馬鹿馬鹿しさ)”が評判になっている。そこには日本のバラエティ番組の影響も?

タイガー・ウッズとフィル・ミケルソンが1対1で10億円を賭けた一発勝負をすることが話題になった18年の『ザ・マッチ』。世紀の凡戦と酷評された対決ではミケルソンが勝ち、10億円をひとり占めにした。

『ザ・マッチ』の流れを汲むイベントの25年バージョンは『ゴルフチャンネルゲームス』として、ローリー・マキロイ率いるチームとスコッティ・シェフラーチームが趣向を凝らしたゲームで対決するスタイルとなった。

画像: ローリー・マキロイ(左)とスコッティ・シェフラー(右)をリーダーに、2チームが5種の競技で争うショーマッチ『ゴルフチャンネルゲームズ』が開催された(撮影/岩本芳弘)

ローリー・マキロイ(左)とスコッティ・シェフラー(右)をリーダーに、2チームが5種の競技で争うショーマッチ『ゴルフチャンネルゲームズ』が開催された(撮影/岩本芳弘)

チーム・マキロイのメンバーは親友シェーン・ローリーのほか、ライダーカップの名将ルーク・ドナルド、そしてなぜか中国のリー・ハオトン。

片やシェフラー組は親友サム・バーンズ、何かと話題のキーガン・ブラッドリー、プロ転向して日が浅いルーク・クラントン。

ドライビング、ショートゲーム、チームリレー、14クラブチャレンジ、キャプテンチャレンジの5種競技がおこなわれたが、なかでも話題になったのがチームリレーだ。

ひとりがティーショットを打ち、2打地点に待機する選手がグリーンを狙い、グリーン周りで待機する2人がアプローチまたはパットをしてスコアとタイムを競うゲームだ。日本では見たことがあるような気がするが、海外の視聴者には新鮮だった様子。

シェフラーが素振りもせず慌てながらショットを打ったり、マキロイがバンカーに急いで入って一瞬でショットを繰り出したあと猛ダッシュでグリーンに駆け上がり、もう1人が外した場合に備えパットの準備をするなどバタバタ。

しかもトランプナショナルGCジュピター(フロリダ州)が暗闇に包まれたナイターでのプレーだったため、ティーショットの行方が見えず、待機している選手がボールを探して右往左往する少し間抜けな場面もあって笑いを誘った。

それぞれ4ホールをプレー。最終ホールでティーショットをドナルドが、マキロイが第2打をワンピンに寄せ、ローリーがバーディを決め28秒の好タイムを叩き出して勝利すると、チームはライダーカップのときのような喜びよう。

タイガーvs.ミケルソンやLIV勢vs.PGAツアー勢の対決では、ただシーズン中と同じようにストロークプレーの真剣勝負が行われたが、今回はゲーム要素満載。

米メディアからは「どうせシリーシーズンなら、こんなバカげているけど面白いゲームが見たい。今回はこの種のイベントのショーケースになった」という声が聞こえてきた。

番組のプロデューサーは日本のバラエティを参考にしたに違いない。

【動画】『ゴルフチャンネルゲームス』両チームのチームリレー【ゴルフチャンネル公式X】

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