25年「マスターズ」の優勝でキャリアグランドスラムを達成し、名実ともにゴルフ界のトップを走り続けるローリー・マキロイ。 2026年シーズン、彼は前週の「ドバイ招待」(3位タイ)で幕を開けた。2戦目となる今週も、引き続き思い出の地・ドバイに滞在。「ヒーロー・ドバイ・デザートクラシック」の会場で行われた記者会見では、尽きることのない向上心と、ゴルフ界の未来を見据えたスケジュール構想が語られた。
画像: 次に狙うのは「オリンピックでの金メダル」と話すローリー・マキロイ(写真は25年全米オープン、撮影/岩本芳弘)

次に狙うのは「オリンピックでの金メダル」と話すローリー・マキロイ(写真は25年全米オープン、撮影/岩本芳弘)

「ゴールポストは動き続ける」マキロイが次に狙うもの

「マスターズを勝てれば最高だし、引退してもいい。2年前ならそう言っていたでしょうね」

悲願のマスターズ制覇、そしてキャリアグランドスラムを達成した今、マキロイは燃え尽きるどころか、さらなる高みを見据えている。会見で「次に達成したい2〜3つのこと」を問われると、彼は即座に答えた。

「オリンピックの金メダル。セントアンドリュースでの全英オープン優勝。そして、シネコックヒルズやペブルビーチのような伝統的なコースでの全米オープン優勝だね」

一つを成し遂げれば、また新たな目標が生まれる。「ゴールポストは動き続けるんだ。それが競技者というものの性(さが)だよ」と笑うマキロイの瞳に、満足した様子は微塵もない。

「1月〜8月はPGA、9月〜1月はDPワールド」マキロイ流・世界戦略と“2027年問題”

マキロイのスケジュールには明確な「意志」がある。1月下旬から8月のツアー選手権まではPGAツアーに専念し、9月のアイルランドオープンから翌年1月のドバイまでは欧州ツアー(DPワールドツアー)を主戦場とする。

なぜ、彼はこのスタイルを貫くのか? 会見で「この大会(ドバイ)は、近年のプロゴルフ界において『勝ち組』になったと感じるか?」と問われたマキロイは、自らPGAツアーの将来的なスケジュール変更の可能性に言及してこう答えた。

「そう思う。もしPGAツアーが2月から8月のスケジュールに移行するなら、9月から1月に行われるトーナメントには大きなチャンスがある。特にLIVゴルフのスケジュールも(PGAツアーと)同じ時期に終わるからね」

この発言が示唆するのは、現在ゴルフ界で噂されている「2027年問題(スケジュールの抜本的改革)」だ。 先日、ハリス・イングリッシュが「2027年にはすべての大会が同格になり、年間20〜22試合程度に集約されるかもしれない」と語ったように、PGAツアーは試合数を絞り込み、トップ選手が全員出場する大会を増やす方向へ動いているとされる。

マキロイは、この動きを好機と捉えている。PGAツアーが8月で一区切りをつけ、トップ選手たちのスケジュールに余裕が生まれる秋〜冬(9月〜1月)こそが、欧州ツアーやその他の国際大会が輝く「5カ月間のビッグウィンドウ」になるという考えだ。

かつてイングリッシュは、「一部のトップ選手だけが優遇され、まるでツリーハウスに登って梯子を外した(自分たちだけの聖域を作った)ように見える」という周囲からの批判的な声に対し、スケジュールの平等化(すべての大会を同格にする)こそが良いモデルだと語っていた。

マキロイの描く未来もまた、分断ではなく「共存」にある。秋という広大な空白期間を利用し、世界中のスター選手が再び一堂に会する場所を作る――。それこそが、2027年以降のゴルフ界における「理想の解」なのかもしれない。

「統合は重要だが、今はまだ遠い」

PGAツアーとLIVゴルフの統合についても、マキロイは率直な意見を述べた。

「統合は『プランA』であり、重要なことだ。でも、現時点ではそれが実現する世界が見えない」

双方が納得する形での統合は難しく、隔たりはまだ大きいと分析する。それでも彼は、「世界最高の選手たちが、年に4回(メジャー)だけでなく、もっと頻繁に戦う姿を見たい」という願いを捨てていない。

「ベストプレーヤーが年に10回くらい顔を合わせる機会があればいい。それが統合によって得られる唯一にして最大のメリットだよ」

ドバイから始まるマキロイの2026年。新たな夢と、ゴルフ界の未来を背負いながら、マキロイの旅は続く。

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