
共催ではない欧州ツアー初優勝を遂げたパトリック・リード(写真は25年マスターズ、撮影/岩本芳弘)
「すべてのツアーで勝った」と言い切れる喜び
これまでPGAツアーで9勝(メジャー1勝含む)を挙げているリードだが、DPワールドツアーでの勝利は、これが初めてではない。しかし、過去の勝利はすべてWGC(世界ゴルフ選手権)やメジャーなどの「共催試合」だった。
「ネット上では3勝と書かれているけど、単独開催のイベントで勝ったことはなかったんだ。それがずっと心のどこかで引っかかっていた」
2023年の同大会ではマキロイに競り負け、あと一歩で涙をのんだ。その雪辱を晴らす形での悲願達成。「すべてのツアーで勝ったと言えるようになった。これは僕にとって本当に大きな意味があるんだ」と、リードは安堵の表情を浮かべた。
世界ランク29位へ浮上。「メジャー出場権」を自力で確保
LIVゴルフの選手にとって最大の懸念材料である世界ランキングポイント。リードも例外ではないが、この勝利でランキングは29位まで浮上した。これにより、今年の全米プロ、全米オープン、全英オープンへの出場権がほぼ確実なものとなった。
「メジャーを“ロック(確保)”できるのはいつだって最高だね。限られた試合数の中でトップ30に入っていることは、僕のゲームがまだトップレベルにあることの証明だ」
昨年は勝利に恵まれなかったが、オフシーズンに取り組んだスウィング改造が早くも実を結んだ。
「この優勝をスプリングボード(跳躍台)にして、今年はもっとトロフィを掲げたい。(オーガスタに向けて準備をして)もう一度グリーンジャケットを着て、向こう5年間のメジャー出場権を確保したいね。毎年(出場権確保に)追われるのではなく」と、かつての“キャプテン・アメリカ”らしい強気な言葉も飛び出した。
「今はフリーエージェント」LIVとの契約は?
会見では、LIVゴルフとの契約状況についても質問が飛んだ。LIVゴルフ開幕戦(リヤド)への出場が予定されているが、リードの口からは意外な言葉が。
「契約はまだ最終調整中で、完了していないんだ。今のところ僕は『フリーエージェント』だよ」
とはいえ、リヤドでの開幕戦には出場する意向を示しており、「今夜か明日の朝にはチームと話すよ」とあくまで手続き上の問題であることを示唆した。DPワールドツアーへの参戦を続ける理由については、「世界最高の選手が世界中を旅してプレーすることこそが、ゴルフを成長させる唯一の方法だから」と持論を展開。米国内に留まらず、世界を股にかけて戦う姿勢にプライドを覗かせた。
ドバイのファンから熱烈な声援を受け、「来るたびにサポートが増えている」と語ったリード。 ヒール(悪役)のイメージも今は昔。世界を旅する実力者として、パトリック・リードの2026年は最高のスタートを切った。
