
45歳で13勝目を挙げた、ジャスティン・ローズ(写真はマスターズ2025、撮影/岩本芳弘)
こんにちは。SPORTSBOX AI 日本アンバサダーの北野達郎です。今回は先日の「ファーマーズ・インシュランス・オープン」で見事な完全優勝を果たした、ジャスティン・ローズの後方からのドライバースウィングを、スポーツボックスAIのデータと共に解説させていただきます。ローズのスウィングの特徴は、主に以下の3点です。
① トップで左手首が少し背屈して、フェース面はスクエア
② トップの手の位置が深い
③ インサイドアウトのフォロースルーで、ドローが打ちやすい
それでは早速チェックしてみましょう!
トップで左手首が少し背屈して、フェース面はスクエア
まずは左手グリップとトップを見てみましょう。アドレスで注目したいのは左手のグリップで、グローブのテープのロゴがやや正面方向に見えるセミストロンググリップで握っています。
ストロングに握ると左手首は構造上、少し甲側に折れる(背屈する)形になりますが、トップでも同じく左手首は少し背屈しています。

画像①:左手グリップとトップ/ややストロンググリップで、トップで左手首は少し背屈している
ストロンググリップにするとフェースは閉じやすくなりますので、もしトップで左手首が掌屈(手のひら側へ折れる)や真っすぐだった場合は、フェースがもう少し空を向いてきます。
しかし、トップでも左手首が少し甲側に折れて背屈しているローズは、フェース面が右斜め45度を向くスクエアフェースです。ストロンググリップで左手首をやや背屈したままトップまで保つことで、フェースはスクエアを維持しています。
トップの手の位置が深い
続いてアドレスとトップを比較しましょう。「Hand Thrust」は、両手がアドレスの位置から前後にどれだけ移動したかを表す距離のデータです(マイナスは背中側へ、プラスはボール側へ。アドレスの位置を0とします)。ローズのトップの手の位置は「マイナス54.8cm」です。

画像②:アドレスとトップの比較/トップの手の位置が非常に深い
スポーツボックスAIが独自に調査した、トップの手の位置の海外男子ツアーレンジは「マイナス32.0cm〜マイナス50.8cm」ですので、ローズはツアープロの中でもトップの手の位置が非常に深いタイプであることがわかります。トップの手の位置が深くなると、ダウンスウィングでも手とクラブはインサイドの深い位置から下りやすくなります。
インサイドアウトのフォロースルーで、ドローが打ちやすい
最後にフォロースルー(P8・クラブが地面と平行の位置)を見てみましょう。「Club Hand Gap」は後方からの手とクラブヘッドの前後差を表します(マイナスはクラブヘッドが手より背中側へ、プラスはクラブヘッドが手よりボール側へ。手とクラブが飛球線方向に重なった位置を0cmとします)。
ローズの手とクラブの前後差は「プラス15.3cm」で、手よりヘッドが外側に抜けています。

画像③:フォロー/クラブヘッドが手より外側に抜けている。
P8での手元とクラブの位置は、いずれも体の外側に抜けていて、インサイドアウトの軌道を描いています。手とクラブをインサイドアウトに振ると、フェースは閉じやすくなります。
ローズはややストロングに握った左手を背屈させたままトップまで保ち、フェースがスクエアの状態からインサイドアウトに振り抜くことで、軌道よりフェースが適度に閉じるドローを打っています。フェースをシャット(閉じ気味)に使ってクラブの開閉が少ない最新のスウィングとは違い、どちらかと言えばクラシカルな動きですが、だからこそ息の長い活躍ができるのでしょう。
今回はジャスティン・ローズのスウィングを解説させていただきました。
初日から4日間トップを守り抜く完全優勝に大会コースレコードと、ベテラン健在を存分にアピールしました。昨年2位に入ったマスターズに向けて、最高のスタートを切ったローズに今後も注目です!



