“ボールスピードがすべて”を掲げるキャロウェイの新シリーズ「QUANTUM(クアンタム)」。そのアイアン2機種、「クアンタム MAX アイアン」と「クアンタム MAX FAST アイアン」は、ボール初速性能はもちろん、“360度アンダーカット構造”という新技術によって、打点のブレに対する圧倒的な強さを実現させたモデルだという。アマチュアのミスから切り離せない打点ブレを助けてくれる性能はどれほどなのか? そして、この2モデルはどんなゴルファーに合うアイアンなのか? 検証してみた。
画像: 「クアンタム MAX アイアン」(左)と「クアンタム MAX FAST アイアン」(右)

「クアンタム MAX アイアン」(左)と「クアンタム MAX FAST アイアン」(右)

360度アンダーカット構造とは?

検証へ入る前に、冒頭で触れた「クアンタム アイアン」シリーズに備わる“360度アンダーカット構造”について知っておこう。

一般的にアイアンは、地面にあるボールを直接打つため上から下へのダウンブローを基準に作られている。プロのように毎回正確なダウンブローで打つことができれば、打点位置は、フェースセンター周辺に自ずと集まってくる。ただし、アマチュアはそういかずに打点位置もバラついてしまうもの。ボールは地面にあるので、フェースの下寄りに当たるケースが多くなる。このアマチュアに多い下寄り打点に着目したのが、“360度アンダーカット構造”だ。

一般的な複合構造アイアンは、ボディ(フレーム)と板状のフェースを合わせた構造をしているが、「クアンタム アイアン」は、フェース素材が板状ではなく、ソールの前方部分まで回り込む折れ曲がった(アルファベットの“J”の字のような)形をしている。この“J”型フェースとボディを合わせるため、接合(溶接=硬くなる)箇所はフェース面から後方へ遠ざかる。

フェース面と接合部が離れている構造によって、フェース下部でボールを打った場合でも、フェースのたわみが小さくならずに反発性能が維持される。これが「クアンタムアイアン」2モデルに備わる“360度アンダーカット構造”だ。

独自の構造による打感や打音の変化を解消すべく、フェース裏側の下部には“ウレタン・マイクロスフィア”という心地良い打感をもたらす素材が入っている。

画像: フェース素材が“J”の字型に曲がっている。接合部がフェース面から遠くなるため下寄り打点の反発性能が下がらない。「クアンタム アイアン」最大の特徴

フェース素材が“J”の字型に曲がっている。接合部がフェース面から遠くなるため下寄り打点の反発性能が下がらない。「クアンタム アイアン」最大の特徴

さらに、ヘッド内部のウェイトも、独自の手法でソール前方とフェース裏面に触れないように配置、フェース下部の反発性能にブレーキを掛けない工夫を施している。まさに、下寄り打点を救うべく生まれた、アマチュアのためのアイアンと言えそうだ。

次はその性能を確認するべく、西田幸一プロに“アマチュア目線”での試打をお願いした。

画像: クアンタム アイアンの「MAX」と「MAX FAST」。打点ブレの強さ・飛距離・上がりやすさ・打感を徹底検証

試打解説/西田幸一プロ。専修大ゴルフ部からプロ入り。現在は合田洋ゴルフアカデミーでアマチュアを指導。小社企画でのクアンタム ドライバー5モデル、クアンタム ユーティリティ2モデルの試打解説も担当した。今回の試打ボールはクロムソフト。計測はトラックマン4。各テストとも数球打った平均値を掲載

クアンタム MAX アイアン
フェースぎりぎりの下打点も救う

ボールを打つ前に「クアンタム MAX アイアン」の顔について、7IとPWの2番手を見る。

大きすぎず“シャープ感”がある

「7I、PW、ともに大きすぎないヘッドのセミグースネックで、全体のフォルムが綺麗です。本格派アイアンのシャープな感じを残しつつも、トップラインのエッジング含めて尖った角がなく、やさしい印象も抱かせてくれます。構えた時にボールがしっかり上がってくれそうな安心感のある顔です」(西田プロ・以下同)

ほぼハーフトップの打点でも大丈夫

最初に、「クアンタム MAX アイアン」の7I(N.S.プロ 950GH neo/S・他も同シャフト)を試打。「打感は軟らかく、素直に気持ちいい。飛び系の弾く打感とは明らかに違います。6球打ちましたが、スピン量の安定度合いが異常に高い。6球のうち最少が5440回転、最高が5800回転。初速の安定感も高く、結果として、キャリーの距離と方向性が重なるほど揃いました」

意図的に、フェースのかなり下寄りで打った1打は、スピン量が5490回転(平均/5590)、弾道頂点30.3ヤード(平均/31.2ヤード)、キャリー167.0ヤード(平均/171.3)と、他のショットの平均値と比べて遜色ない数値。

「このアイアン、本当に打点ブレに強いですよ。今の下寄り打点は、(測定値によると)フェースセンターより24ミリも下。フェース面の位置で言えば、一番下のスコアラインとリーディングエッジの間あたりで、通常ならばハーフトップの打点位置です。これで(キャリーが)約4ヤード違うだけ。フェースの向きさえ合っていれば、ほぼ狙ったところに飛んでいく印象です」と西田プロが驚くほどの結果となった。

画像: 「クアンタム MAX アイアン」の7Iのキャリー地点。緑色がほぼハーフトップの下寄り打点(24ミリ)、キャリー差はわずか約4ヤードだった

「クアンタム MAX アイアン」の7Iのキャリー地点。緑色がほぼハーフトップの下寄り打点(24ミリ)、キャリー差はわずか約4ヤードだった

番手打点キャリー(Y)トータル(Y)HS(m/s)ボール初速(m/s)打ち出し角(度)スピン量(rpm)弾道頂点(Y)
クアンタム MAX7I(29度)中央寄り171.3179.837.253.716.9559031.2
クアンタム MAX7I(29度)24mm下167.0176.236.852.816.7549030.3

「打点ブレの強さばかり強調しましたが、このアイアン、ソールの抜けも優れています。これもキャリーの安定感を支えていると思います。人工マットの上でもソールの良さを感じました」と振り抜きの良さも高評価。

画像: 「クアンタム MAX アイアン」の7Iのソール形状。トウからヒールにかけて同じような幅で薄く面取り、打点が多少バラついても抜けの良さを確保する新スタイル

「クアンタム MAX アイアン」の7Iのソール形状。トウからヒールにかけて同じような幅で薄く面取り、打点が多少バラついても抜けの良さを確保する新スタイル

PWで下寄り打点試打

次に、「クアンタム MAX アイアン」のPWを試打。「打点位置を多少変えながら9球打ちました。スピン量はどれも7500~8500回転の範囲で、キャリーは123~128ヤード(トータル124.6~131.9ヤード)。この弾道再現力は凄いです、アベレージゴルファーのスコアメイクの大きな味方になるはず。グリーンを外すショットはなく、どれもバーディチャンスですから」

PWで最も下寄り打点だった1打(センターから20ミリ下)は、キャリー128.3ヤード(平均/126.0)で、トータル131.9ヤード(平均/128.9)。平均値を超えるような数値となった。「クアンタム MAX アイアン」の9I以下は、“360度アンダーカット構造”で作られてはいないが、この結果が表す通り、下打点に対する強さはセット全体の特徴だった。

番手打点キャリー(Y)トータル(Y)HS(m/s)ボール初速(m/s)打ち出し角(度)スピン量(rpm)弾道頂点(Y)
クアンタム MAXPW(42度)中央寄り126.0128.934.444.124.2802729.0
クアンタム MAXPW(42度)20mm下128.3131.934.144.522.7779027.7

クアンタム MAX FAST アイアン
打点位置にかかわらず距離が維持される

「クアンタム MAX FAST アイアン」は、ブレード長めでヘッド全体が大きめ、オフセット(グースネックの度合い)も大きめの安心感重視の見た目。「クアンタム MAX アイアン」の7Iが、ロフト29度に対して、こちらは28度。打点ブレへの寛容性に加えて、ストロングロフト仕様で飛距離性能も追求している。

スコアラインが長く、さらなる安心感

西田プロが7IとPWの顔をチェック。「7Iを構えると、ヘッドがトウヒール方向に長く、ヒール部分の高さもあります。それに合わせてスコアラインが長く入っているので『どこで打っても大丈夫だよ』という印象。このモデルの打点ブレの強さを考えると、まさに『どこでもどうぞ』の顔で、アベレージクラスには頼りがいのある見た目だと思います。PWも、大きめのフォルムで見た目からやさしさがにじみ出ています」

試しにトウで打ってみると

西田プロが「クアンタム MAX FAST アイアン」の両番手をテスト。「7Iで、下寄り打点だけではなく、意図的にトウ寄り打点でも打ちました。(測定値では)センターから20ミリもトウ寄りでも、キャリーは平均値から1.4ヤードしか落ちないとの結果。低スピンのライナー弾道で距離を稼いだのではなくスピン量も5320回転(平均/5363)と、番手通りのスピンが入り、高さも出ています。ヘッドが大きい『クアンタム MAX FAST』らしい、見た目どおりの性能でした」

画像: 「クアンタム MAX FAST アイアン」の寛容性を絶賛。「左右前後のブレ幅がとにかく小さい」(西田プロ)

「クアンタム MAX FAST アイアン」の寛容性を絶賛。「左右前後のブレ幅がとにかく小さい」(西田プロ)

画像: 「クアンタム MAX FAST アイアン」の7Iのキャリー地点。オレンジは20ミリトウ寄り打点、他のショットと変わらない飛び方だった

「クアンタム MAX FAST アイアン」の7Iのキャリー地点。オレンジは20ミリトウ寄り打点、他のショットと変わらない飛び方だった

「トータル飛距離は、7Iが平均186.5ヤード、PWが131.6ヤード。『クアンタム MAX』よりも7Iがプラス約10ヤード、PWがプラス約5ヤード。打点ブレの寛容性と飛距離性能を求めるなら、『クアンタム MAX FAST』がお薦めです」

「飛び系アイアンのカテゴリーに入りますが、硬く弾く感じはなく、打感は軟らかく、音も気持ちいいです。独特の構造を持ったアイアンでありながらも打感と打音に違和感がないので、他のアイアンからスイッチしやすいと思います」

番手打点キャリー(Y)トータル(Y)HS(m/s)ボール初速(m/s)打ち出し角(度)スピン量(rpm)弾道頂点(Y)
MAX FAST7I(28度)中央寄り177.9186.538.554.915.3536329.8
MAX FAST7I(28度)20mmトウ176.5185.838.754.616.0532030.6
MAX FASTPW(42度)中央寄り131.8134.635.445.724.1797031.3

まとめ

アイアンは、フェアウェイの良いライからだけでなく、芝生に沈んだ状態や傾斜地など様々なケースからグリーンを狙っていくクラブ。アベレージゴルファーはもちろん、中・上級者でも打点ブレは起きるもの。今テストが実証したように、打点ブレに対する安定性能を、ここまで追求したモデルは過去になかったのではないか。それでいて、見た目と打ち心地は、アイアンらしいフィーリングを持っている。

西田プロが言うように、スコア向上を真剣に考えるなら、「クアンタム MAX アイアン」と「クアンタム MAX FAST アイアン」は、第一の選択肢に入れるべきアイアンだ。

画像: 「クアンタム MAX アイアン」と「クアンタム MAX FAST アイアン」

「クアンタム MAX アイアン」と「クアンタム MAX FAST アイアン」

キャロウェイ クアンタム詳細ページはこちらから

画像: www.callawaygolf.jp
www.callawaygolf.jp

PHOTO/Tomoya Nomura、Tadashi Anezaki

This article is a sponsored article by
''.