ニュージーランドのミルブルックリゾートで開催されている「第105回 ニュージーランドオープン presented by Millbrook Resort」。プロとアマチュアが同組でラウンドする「プロアマ形式」という独特のフォーマットで行われている今大会だが、プロたちにとっては絶対に負けられない理由がある。それは、優勝者にはPGAオーストラリアとアジアンツアーの出場資格、さらには海外メジャー「全英オープン」への切符という“プラチナチケット”が付与されるからだ。この巨大なモチベーションを胸に、第2ラウンドも熱戦が繰り広げられたが、日没サスペンデッドを迎えたリーダーボードの最上段には、誰も予想しなかった名前が輝いている。

ツアープロをなぎ倒す!? 謎のアマチュアが単独首位に

画像: 暫定首位に立つユウキ・ミヤ。彼のインスタグラムでは漢字で「宮祐樹」という表記も(提供/アジアンツアー)

暫定首位に立つユウキ・ミヤ。彼のインスタグラムでは漢字で「宮祐樹」という表記も(提供/アジアンツアー)

アジアンツアーの猛者たちを抑え、見下ろす位置に立っているのは、なんと地元ニュージーランドのアマチュア「Yuki Miya(ユウキ・ミヤ)」だ。世界アマチュアランキングは現在468位。過去に3勝を挙げ、トップ10入りを13回果たしているが、出場している主な大会はニュージーランドやオーストラリアなどオセアニア地域を中心としたローカル・アマチュア大会や地方プロ大会がほとんどで世界的に無名といっていい経歴。

初日を好位置で終えていたこのミステリアスなアマチュアは、2日目にコロネットコースをラウンド。並み居るプロたちがスコアメイクに苦しむなか、プレッシャーを微塵も感じさせないプレーで「67」をマークした。通算12アンダーまでスコアを伸ばし、暫定ながら堂々の単独トップに君臨している。世界的な実績はまだない彼だが、地の利と若き勢い、そして、失うものがない強みが生み出す「不気味さ」は、追うプロたちにとって最大の脅威となっている。ゴルフファンが大好物な“ジャイアントキリング(大物食い)”の予感が、コース全体を包み込んでいる。

意地を見せるアジアンツアーの刺客たち

しかし、全英切符とプロのプライドを懸けて戦う歴戦のツアープロたちが、アマチュアの独走を黙って許すはずがない。豪州勢を中心としたアジアンツアーの刺客たちが、牙を剥いて猛追を開始した。

その筆頭が、オーストラリアのトラビス・スミスだ。リマーカブルコースをインからスタートしたスマイスは、驚異的な爆発力を発揮する。1ボギーを叩きながらも、後半の上がり4ホール(6番〜9番)での怒涛の4連続バーディを含む、計9つのバーディを量産。今週の大会ベストスコアとなる「63(8アンダー)」を叩き出し、通算11アンダーで首位と1打差の暫定2位タイに急浮上した。

ラウンド後、猛チャージを見せたスミスは「どのホールもサービスバーディだとは思っていない。ティーショット、セカンドをしっかり打ち、パットを沈めなければならない」と冷静に振り返り、「プレッシャーのかかる場面でも自分を信じることだ」と、週末の逆転劇に向けた強い決意を口にした。

さらに、アジアンツアー通算5勝を誇るベテラン、ウェイド・オームスビー(オーストラリア)も「65」をマークし、スマイスと並ぶ通算11アンダーの暫定2位タイにピタリとつけている。酸いも甘いも噛み分けた百戦錬磨のベテランが背後に迫る足音は、首位のアマチュアにとって計り知れないプレッシャーとなるはずだ。

週末のサバイバル。日本勢の逆襲にも期待!

未知のアマチュア「Yuki Miya」がこのまま逃げ切り、歴史的な勝利と全英切符を手にするのか。それとも、スマイスやオームズビーといった歴戦のプロたちが意地を見せ、鮮やかにリーダーボードをひっくり返すのか。週末のサバイバルは、かつてないほどスリリングな展開が予想される。

そして、この熱狂の渦中には日本勢もしっかりと控えている。2日目を終えて通算8アンダーの暫定10位タイにつける片岡尚之を筆頭に、通算7アンダーの清水大成、米澤蓮、さらに通算6アンダーの堀川未来夢や吉田泰基らが予選通過圏内で虎視眈々と上位をうかがっている。

「20アンダーはいかないと(勝てない)」と清水大成が語るように、週末はさらなるバーディ合戦が必至だ。首位との差は決して届かない数字ではない。全英オープンという最高の舞台を目指し、大混戦のNZオープンで日本勢がどのようなドラマを見せてくれるのか。絶対に目を離せないムービングデーが幕を開ける。

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