JLPGA開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」を制した25年の年間女王、佐久間朱莉。安定したプレーで今季のスタートダッシュを決めたスウィングをプロコーチ・中村修が解説。

進化したスウィングで今季の主導権を握った

昨年逝去した師と仰ぐジャンボ尾崎氏の言葉を胸に今季は昨年を上回る5勝を目指すという佐久間朱莉選手。優勝という最高の形で開幕戦を終えましたが、沖縄特有の芝や風をものともせず初日から44ホール続けてノーボギー、2日目には10バーディを奪うコースレコードタイの62と爆発力と安定したプレーが印象的でした。

画像: 26年の開幕戦を制した佐久間朱莉

26年の開幕戦を制した佐久間朱莉

前年の女王が開幕戦で勝利するのは不動裕理選手以来23年ぶりという快挙です。この記録を打ち立てられたのは、オフに取り組んだトレーニングやショートゲームの向上、開幕を前にクラブセッティングを見直したことなど前年女王のプレッシャーがかかる中で充実したオフを過ごして来たことが伺えます。

画像: 安定したショートゲームで初日から44ホールノーボギーを達成

安定したショートゲームで初日から44ホールノーボギーを達成

優勝会見では年間女王を獲ったオフに満足せずに取り組めた要因を聞かれ「年間女王になったからといって、100点のゴルフができたわけではないですし、目標がまだまだ上にあるのでそこに向けて好きなゴルフをもっと上手くなりたい」と、ゴール設定やもっと上手くなりたいというマインドが原動力となりアスリートとして、人としても成長を見せてくれました。

スウィングを見てみると、ゆっくりと始動するテークバックはそのままに切り返しから一気に加速せずに徐々に加速させるシークエンスが、昨年以上に安定していました。切り返しで一気に加速させようとすると右サイドが前に出てフェードヒッターの佐久間選手の場合は、右ペラのミスにつながります。風の吹いた3日目でも自分のテンポでスウィングできていたことで、安定したプレーを見せていました。

画像: オーソドックスなスクエアグリップで握り、体の正面から手元を外さずにゆっくりとテークバックしていく

オーソドックスなスクエアグリップで握り、体の正面から手元を外さずにゆっくりとテークバックしていく

つかまったフェードを打つために、回転の支点を少し上に上げることをオフに徹底的に改善したと言います。速い段階で右サイドが出てしまうとフェースが開きヒール側にも当たりやすくなります。バンカーからクリーンに打つ練習も片手や両手で繰り返していたようですので、左サイドの壁を作りながらしっかりとロフトを立てて当てることでボールをつかまえる感覚を磨いていたことでしょう。

画像: 切り返しで打ち急がずに徐々に加速させていく

切り返しで打ち急がずに徐々に加速させていく

155センチの佐久間選手が45インチのドライバーを握るとスウィングプレーンは長身の選手に比べるとフラットになります。支点が下がるとよりフェードが打ちにくくなるため、支点を高くすることでプレーンの角度を起こし、つかまったフェードを打ちやすくするよう取り組んだようです。

画像: 回転の支点を高くし、つかまったフェードが打てるよう改善した(左は2025年、右は2026年の開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」)

回転の支点を高くし、つかまったフェードが打てるよう改善した(左は2025年、右は2026年の開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」)

毎年開幕戦では各メーカーの新モデルを投入する選手も多くクラブセッティングを確認するのも楽しみになっていますが、佐久間選手もUTの代わりに7Wを入れ、Dr、3W、7W、5UTとし、5番アイアンをキャビティで球の上がりやすいi240、6、7番アイアンはブループリントS、8番からPWをマッスルバックのブループリントTと飛距離の階段、球の高さ、コントロール性を重視した佐久間選手ならではのセッティングに変更。そしてウェッジはスピン性能が向上した新製品s259を早速投入していました。ピンの選手が新製品をいち早く投入するとすぐに結果を出すことも多く、新製品を発表するたびに最高のプロモーションになっています。

佐久間選手が爆発的なスコアと安定したプレーを見せたことで、今季も国内ツアーをけん引する存在になりそうです。第2戦以降ルーキー、若手、中堅、ベテランと粒ぞろいの国内ツアーでどんな戦いが繰り広げられるのでしょうか。

写真/岡沢裕行、堀口純一


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