
宮田成華(写真は26年ダイキンオーキッドレディス、撮影/岡沢裕行)
今年の推薦選手18名のなかで、スタッツ上で「大化け」の匂いを漂わせているのが宮田成華だ。現在のメルセデス・ランキングこそ62位に留まっているが、特筆すべきはピンチを凌ぐ驚異のリカバリー力である。サンドセーブ率は「60.0000%」で全体6位、リカバリー率も「61.2245%」で全体23位に食い込んでいる。さらに、ドライビングディスタンスは全体19位(245.27ヤード)と、持ち前の飛距離も十分だ。難しいグリーン周りでしぶとくパーを拾い、飛距離でアドバンテージを取る彼女のゴルフは、荒れる展開になれば大きな武器となる。彼女こそが、4年連続の大番狂わせを起こすキーウーマンになる予感が漂っている。

佐久間朱莉(写真は26年ダイキンオーキッドレディス、撮影/大澤進二)
しかし、そんな下剋上を容易には許すまいと立ちはだかるのが、現在のツアーを牽引するトップランカーたちだ。 その筆頭が、現在メルセデス・ランキング1位、平均ストロークも1位(70.5455)と絶好調の佐久間朱莉である。大会前のプロアマ戦を終えた彼女は、「球が軽いかなと思って、アイアンに鉛を貼って調整中」と、柔らかいグリーンに向けたミクロな微調整を行っていることを明かした。「優勝スコアは12アンダーくらい」と的確に試合展開を見据えるその瞳には、「山下美夢有選手のように、毎週上位で戦い続けるプレーヤーになりたい」という、王者の風格すら漂う力強い覚悟が宿っている。

菅楓華(写真は26年Vポイント×SMBCレディス、撮影/姉崎正)
対するメルセデス・ランキング2位(平均ストローク3位)の菅楓華は、地元・宮崎出身のアドバンテージを持つ。このコースを「学校のとき週一は絶対回っていた」と誰よりも熟知しているからこそ、「グリーンの読みがすごく難しいので、パッティングがキーになる」と鋭い分析を口にする。「台湾の試合で自信もついた。こんなチャンスはなかなかない」と闘志を燃やす一方で、「グリーンが重くなっているので1日3アンダーで回りたい」と、己を過信しない冷静なマネジメントを掲げている姿は頼もしい限りだ。

笠りつ子(写真は26年Vポイント×SMBCレディス、撮影/姉崎正)
そして、大会をさらに盛り上げるのが、ベテランとディフェンディングチャンピオンの存在である。 前週の優勝でランキング5位に浮上した笠りつ子は、「もう一つ勝ちたい」と意欲を見せつつも、「気持ちが緩まないように、でも気合を入れすぎず、自然体で」と、ベテランならではの自然体な境地で2週連続優勝を静かに狙う。

工藤遥加(写真は25年アクサレディス、撮影/岡沢裕行)
一方、昨年推薦出場から見事この大会を制し、今年はディフェンディングチャンピオンとして凱旋した工藤遥加。「自分のポスターがあってありがたい」と喜ぶ反面、「オフに取り組んだスウィングとパッティングがうまくいかず、直しながらやっている」と現状の苦悩を素直に吐露した。「とりあえず予選を通りたい、アンダーで回りたい」という泥臭い目標を胸に、連覇へ挑む。
推薦枠から飛び出す新たなシンデレラ(宮田成華)か、それとも佐久間・菅をはじめとする上位陣がデータ通りの圧倒的な実力を見せつけるのか。異常なジンクスと実力が交差する宮崎での熱戦に、期待は高まるばかりだ。

