「アクサレディス」で今季初優勝(通算4勝目)を飾った永峰咲希。地元・宮崎の声援を力に変え、上がり4連続バーディで申ジエとのデッドヒートを制したスウィングを、プロゴルファーの中村修が解説する。

進化した姿を見せ地元でツアー4勝目を飾った永峰咲希

首位の穴井詩選手に3打差でサンデーバックナインを折り返すと、10番パー5の2打目(エッジまで211Y)を3Wで1.5mに寄せるスーパーショットでイーグルを奪います。続く11番でボギーを叩くも、12番ですかさずバウンスバックして流れを渡しません。代わって首位に立った申ジエ選手を、15番からの上がり4連続バーディで逆転し、見事に優勝を手にしました。随所に見せたショット力、アプローチとパッティング、そしてメンタルの強さは、彼女がまだまだ進化の途中であることを表していました。

コンビを組んだ李進伍プロキャディは「10番のスプーンで打った2打目は鳥肌もんでした。アプローチは全てのレベルが高く、とても落ち着いてプレーできていたのでメンタルもかなり強いと思います」と、地元での優勝争いの緊張感の中で見せたプレーに脱帽のコメントを残しています。

画像: 地元宮崎出身の永峰咲希が「アクサレディス」で今季初優勝(通算4勝目)を飾った

地元宮崎出身の永峰咲希が「アクサレディス」で今季初優勝(通算4勝目)を飾った

15年以上お世話になったというテーラーメイドとの用具契約を解消し、ボールをタイトリスト「プロV1」へとスイッチしたことも、アプローチの技術向上に一役買っているようです。

毎年新製品を投入するメーカーとの契約では、クラブやボールが同時に新しくなるケースもあり、オフのテストにも時間を要します。永峰選手は年齢を重ねていく中でオフのトレーニングやコンディショニングに時間を割くためにも、クラブ契約をフリーにしてラウンド中心の調整へシフト。特に「100Y以内のウェッジはすごい練習しました」と、充実したオフを過ごしたと話します。

その影には、目澤秀憲コーチと取り組んだショートゲームの向上があります。それがピンを攻めるゴルフにつながり、上がり4連続バーディという結果となって表れていました。

優勝会見では、かつての「なんちゃってフェード」から、しっかり入射角を確保したスピンの効いたボールへと変化し、速いグリーンでも止められるようになったと語っています。

前傾姿勢をキープし、フェースローテーションを抑える

ここからは、彼女のスウィングを見ていきましょう。左手の甲が正面から見えるストロンググリップで握り、トップで左手首を手のひら側に折らないのが、彼女のスウィングの特徴です。

画像: 左手の甲が正面から見えるストロンググリップで握り、入射角を確保したフェードを操る

左手の甲が正面から見えるストロンググリップで握り、入射角を確保したフェードを操る

トップから骨盤が前傾したまま切り返し、しっかりと地面を踏み込んでいることが見て取れます。インパクトでも左手の甲は正面から見えているため、フェースを閉じる動きはスクエアグリップやウィークグリップに比べると少し遅いタイミングになり、フェース面のコントロール性が高いことを示しています。

画像: 切り返しで腰が浮かずに前傾姿勢をキープしながら、ダウンブローにボールを捉える

切り返しで腰が浮かずに前傾姿勢をキープしながら、ダウンブローにボールを捉える

後方からの画像を見ると、わきを締め、腕をコンパクトに使っています。腕を回す動き(回内、回外)が少なく、下半身を使って体幹をしっかりと回すことで、安定したインパクトと方向性を確保しているのです。

画像: 腕をコンパクトに使い、フェースローテーションの少ないスウィングでピンを攻めた

腕をコンパクトに使い、フェースローテーションの少ないスウィングでピンを攻めた

そして今大会では、原因不明の難病と闘いながら4年ぶりに最終日まで戦い抜いた大山志保選手が、「すごく長かった。諦めないことが大切だったし、一歩でも前に進むことがすごく大事」と語りました。その姿を、後輩たちもしっかりと目に焼き付けたことでしょう。さらに、菅楓華選手は最終日に「65」とスコアを伸ばして3位に食い込むなど、宮崎県勢の躍進が試合を大いに盛り上げました。

永峰選手は春先に勝ったことで、複数回優勝も見えてきました。佐久間朱莉選手、菅楓華選手と共に、これからのツアーを力強く牽引する存在になりそうです。

写真/岡沢裕行


This article is a sponsored article by
''.