
約7年ぶりの復活優勝を果たしたゲーリー・ウッドランド(写真は2026年ソニーオープン・イン・ハワイ、撮影/岩本芳弘)
こんにちは。SPORTSBOX AI日本アンバサダーの北野達郎です。今回はPGAツアー「テキサスチルドレンズ・ヒューストンオープン」で、2019年全米オープン以来、約7年ぶりの復活優勝を果たしたゲーリー・ウッドランド(以下、ウッドランド)の正面からのドライバースウィングを、スポーツボックスAIのデータと共に解説させていただきます。
ウッドランドのスウィングの特徴は、主に以下の2点です。
・バックスウィングはレートコックで、徐々に左手首の角度が鋭角になる
・右足ベタ足のインパクトで、骨盤の上下の動きは少ない
それでは詳しく解説していきます。
バックスウィングはレートコックで、徐々に左手首の角度が鋭角になる

画像①P3とP5の比較/バックスウィングはレートコックで、ダウンスウィングでは左手首の角度が鋭角になる
まずはバックスウィング(以下P3:左腕が地面と平行の位置)と、ダウンスウィング(以下P5:左腕が地面と平行の位置)に注目しましょう。「Lead Wrist Angle」は左手首の縦コックの角度を表します(数値が小さくなるほど鋭角)。
ウッドランドのデータを見ると、P3では139度とコックが浅めの「レートコック」タイプですが、P5では78度と非常に鋭角になります。スウィング中の推移グラフを見ると、P5で角度が最も鋭角になっており、クラブが「遠くから近く」へと軌道を描いているのがわかります。

画像②左手首の角度の推移/P5で左手首の角度が最も鋭角になるウッドランドは、「タメが深い」タイプ
この軌道の半径が小さくなるほど「タメが深い」状態となり、クラブスピードを引き上げやすくなります。ウッドランドは今シーズンのクラブスピードで「128.19mph(57.3m/s)」を記録し、現在PGAツアー1位となっていますが、この「タメの深さ」はその大きな要因の一つと言えます。
右足ベタ足のインパクトで、骨盤の上下の動きは少ない

画像③アドレスとインパクトの比較/右足ベタ足のウッドランドは、骨盤の上下動が少なめだ
次に、アドレスとインパクトを比較してみましょう。
2つめの特徴は「右足がベタ足」でインパクトしている点です。「Pelvis Lift」(骨盤の上下動)は、アドレス時の位置を0とした移動距離を表します。ウッドランドの骨盤の上下動は、インパクトでマイナス0.6cm(下)と、アドレスの位置とほとんど変わりません。海外男子ツアーの平均的なレンジ(マイナス0.8cm〜プラス5.3cm)と比較しても、上下動が非常に少ないタイプであることがわかります。
一方で、骨盤の回転を表す「Pelvis Turn」はプラス42度(左)と大きく、ツアーレンジ(プラス32度~プラス43度)の中でも最大級の回転量を見せています。つまり、ウッドランドは「上下動は少ないが、鋭い回転とクラブ軌道によって飛距離を出すタイプ」と言えるでしょう。
2023年9月に脳腫瘍の摘出手術を受け、PTSD(心的外傷後ストレス障害)との闘いを告白した中での復活優勝は、ZOZOチャンピオンシップやベイカレント・クラシックでの雄姿を見てきた私にとっても、非常に感動的な出来事でした。
【動画】ゲーリー・ウッドランドのドライバースウィング後方【PGAツアー公式X】
@PGATOUR post on X
x.com
