国内女子ツアー第7戦「KKT杯バンテリンレディスオープン」が、熊本県「熊本空港カントリークラブ」にて4月17日(金)より開催される。全長6595ヤード、パー72の難コースを舞台に、昨年ここで悲願の初Vを飾った佐久間朱莉と、震災から10年の節目にプロとして地元へ凱旋する荒木優奈。それぞれの強い想いが交錯する3日間の激闘を予感させる一戦だ。

ディフェンディングチャンピオン・佐久間朱莉

画像: 佐久間朱莉(写真は2026年ヤマハレディースオープン葛城の最終日、撮影/有原裕晶)

佐久間朱莉(写真は2026年ヤマハレディースオープン葛城の最終日、撮影/有原裕晶)

昨年、この地で悲願のツアー初優勝を飾った佐久間朱莉が、ディフェンディングチャンピオンとして思い出の舞台に帰還した。シーズン序盤からメルセデス・ランキング1位を走る彼女は、充実した表情で開幕を待つ。

「1年が早かったなと。初優勝したところにこうして戻ってこれて嬉しいですし、当時のことを色々と思い出しますね」と振り返る。

そんな彼女が連覇に向けて大きな刺激を受けたのは、前週のマスターズだ。「マキロイが勝ったから、私も勝ちたいです!(笑)」と笑顔を見せ、マスターズ覇者となったローリー・マキロイに大いに触発された様子。特にマキロイの「グリーンジャケットを持っている気持ちでプレーしている」という言葉に感銘を受け、自らもディフェンディングチャンピオンとしてのプライドを持って臨む構えだ。

現在のゴルフの調子については「良くも悪くも(ない)という感じ。良くなりそうで何かが悪くなっていく」と冷静に自己分析するが、前週の大会で最終盤の17番、18番と連続でバーディを奪い、2位タイに食い込んだ粘り強さは健在である。昨年、大会期間中に初めて口にしたという「馬刺し」を今年もゲン担ぎとして取り入れるなど、リラックスした面も見せている。

地元・熊本の期待を背負う荒木優奈

画像: 荒木優奈(写真は2026年 ヤマハレディースオープン葛城の最終日、撮影/有原裕晶)

荒木優奈(写真は2026年 ヤマハレディースオープン葛城の最終日、撮影/有原裕晶)

今大会には多くの熊本県出身選手が出場するが、中でも若手のホープとして注目を集めるのが荒木優奈だ。ジュニア時代から年に数回はこのコースでプレーしており、慣れ親しんだ舞台ではあるものの、「まだ攻略できたという感覚はない」と本コースを警戒する。

荒木が警戒するのは、インコースの終盤、14番ホール以降の難所だ。「ティーショットが真っすぐ行っても木が邪魔をしたりする」と語るように、そこからいかに粘れるかが勝負の鍵を握ると分析する。

彼女にとって、今回の出場は特別な意味を持つ。10年前の震災当時小学生だった彼女は、突然の警報音と遠足の中止という強烈な記憶の中にいた。

10年という歳月を経て、プロとしてこの舞台に立つ彼女の視線は、地元のファンへと向けられている。「地震の被害はやはり大きいと思います。だからこそ、10年という記念の大会で、地元の方々に勇気を与えられるようなプレーができたらいいですね。地元の友達や多くの方も応援に来てくださるようなので、いいプレーをして上位に食い込みたいです」と、力強く意気込みを語った。

難攻不落の「熊本空港CC」攻略の鍵

画像: 熊本空港カントリークラブ(撮影/姉崎正)

熊本空港カントリークラブ(撮影/姉崎正)

熊本空港カントリークラブは、一筋縄ではいかない。特にINコースの14番(385ヤード、パー4)や16番(172ヤード、パー3)といったホールは、正確なショット精度と、風を読み切るマネジメントが要求される。

大会側も16番ホールのホールインワン賞に200万円、18番ホールのイーグル賞に100万円を懸けるなど、ドラマチックな展開を後押しするセッティングを用意している。

池が絡み、一瞬の油断も許されない終盤の難所をどう切り抜けるのか。春の阿蘇を舞台に繰り広げられるシビアな18ホールの攻防。王者のプライドと地元勢の意地がぶつかり合うこの3日間、その結末から目が離せない。


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