こんにちは。SPORTSBOX AI 日本アンバサダーの北野達郎です。今回は海外女子メジャー初戦「シェブロン選手権」でのネリー・コルダ(以下、コルダ)の、後方からのドライバースウィングをスポーツボックスAIのデータと共に解説させていただきます。
【スローモーション動画】ネリー・コルダのドライバースウィング後方【LPGA公式X】
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x.comコルダの持ち球といえばドローボールですが、その秘訣の1つが、「胸の回転と手の位置が深いトップ」です。今回は、コルダから学べるドローボールの秘訣をアマチュアとの比較や、ドリルも交えて解説していきます。

シェブロン選手権を制したネリー・コルダ(PHOTO/Getty Image)
コルダのドローの秘訣は、胸の回転と手の位置が深いトップ
まずはコルダのアドレスとトップを比較してみましょう。「Chest Turn」は胸の回転角度を表します(マイナスは右へ、プラスは左へ。両足首を結んだラインを0度とします。以下、胸の回転)。コルダの胸の回転はアドレスがプラス7度で、トップではマイナス95度と、アドレスからトップまで約102度、胸が右に回転しています。

画像①アドレス(左)とトップ(右)/ドローヒッターのコルダは、トップで胸の回転と手の位置が、いずれも深い
また、「Hand Thrust」(以下、両手の位置)は、両手がアドレスの位置から前後にどれだけ移動したか? の距離を表します(マイナスは背中側へ、プラスはボール側へ)。コルダのトップでの両手の位置は、マイナス41.4cmで背中側の深いポジションに入っていることがわかります。
胸の回転と両手の位置が、いずれも深くなることで、両手とクラブは自然にインサイドから下ろしやすくなりますので、コルダの胸の回転と両手の位置のいずれも深いトップは、ドローボールを打ちたい方には非常に良い参考になります。
アマチュアに多いエラーは、「手の位置だけが深いトップ」
続いてアマチュアのケースとコルダを3Dアバターで比較してみましょう。画像②左のアマチュアは、両手の位置はマイナス38.1cmと背中側の深い位置まで来ていますが、胸の回転角度がマイナス64度と、コルダのマイナス95度に比べると約30度近く胸の回転は浅いトップです。

画像②トップの違い/アマチュア(左)は「手の位置だけが深いトップ」で、胸の回転角度も深いコルダ(右)とは異なる
画像②左のアマチュアのように、「両手の位置は深いが、胸の回転は浅いトップ」になってしまうタイプの特徴として、主に以下の3つのエラーが起こります。
➀両手が胸の正面より右に外れる
➁ スウィングアークが小さくなる
➂ヘッドスピードと飛距離が出にくい
このタイプは胸の回転ではなく、「両腕を背中側に引き込んでいる」だけなので、右ひじも必要以上にたたんでしまう結果、スウィングアークは小さくなり、ヘッドスピードと飛距離をロスしてしまいます。
3Dアバター比較の画像でのオレンジ色のラインは「Hand Path(両手の軌道)」を表しますが、アマチュアに比べてコルダのほうが、長く大きな「逆C」の軌道を描いているのがわかります。両手の軌道が長く大きなバックスウィングを取れれば、スウィングアークも大きくなりますので、クラブスピードと飛距離もUPします。
ドリル「グリップエンドをお腹につけたままテークバック」で、両手と胸の回転の深さを両立
ここで、コルダのように両手の位置と胸の回転の両方を深くするのにおすすめのドリルを1つご紹介します。
それは、「グリップエンドをお腹につけてままテークバック」するドリルです。このドリルではドライバーを使用して、グリップエンドをお腹につけたままテークバックをします。目安はクラブが地面と平行のポジション(以下、P2)まででOKです。

画像③グリップエンドをお腹につけてアドレス(左)/正しい例(中央)/エラーの例(右)
グリップエンドをお腹につけたまま、胸の回転でP2までテークバックすると、両手とクラブが胸の正面に保たれたまま、P2までテークバックできます。
もし、胸の回転ではなく両手を引き込んでテークバックしてしまうと、クラブはお腹から離れてインサイドに上がります。このドリルを正しく行えれば、両手と胸の回転どちらも深いテークバックが取れますので、その深さを保ったままトップまで上げやすくなります。
このドリルは、クラブの位置のチェックにも使えます。また、体の硬い人なら右足を下げてクローズスタンスにしたり、頭を右に回転させるのもおすすめです。
今回はネリー・コルダの後方からのドライバースウィングを解説させていただきました。昨年は未勝利に終わりましたが、今年は出場5試合のうち優勝2回、2位3回と無双状態のコルダが、果たして今年何勝するかも注目です!
