JLPGAの新規大会「NTTドコモビジネスレディス」の練習日にテーラーメイドのグローバルツアーを支えるスペシャリストたちが来日した。世界のトッププロがいま、グリーン上で何を求め、どのような変化が起きているのか。PGAツアーの最前線で活躍するパター担当者に、最新のトレンドとその舞台裏を聞いた。

2024年、世界NO.1が引き金を引いた「マレットへの大転換」

画像: テーラーメイドのグローバルツアー・パターマネジャーを務めるジェームズ・ホーリー氏(撮影/岡沢裕行)

テーラーメイドのグローバルツアー・パターマネジャーを務めるジェームズ・ホーリー氏(撮影/岡沢裕行)

今回インタビューに応じたのは、同社のグローバルツアー・パターマネジャーを務めるジェームズ・ホーリー氏だ。

現在、海外ツアーで起きている最も顕著な傾向について、ジェームズ氏は「トップ選手のほぼ全員がマレット型のパターを使用していること」を挙げる。かつてはブレード型が主流だったPGAツアーにおいて、この劇的な転換期となったのは2024年だったという。

「圧倒的な強さを誇っていたスコッティ・シェフラーがパターに悩み、テーラーメイドの『スパイダー』にスイッチしたことが非常に大きなきっかけとなりました。世界ナンバーワンの選手が道具を変えて勝ちまくったという事実は、他の選手たちにとってマレット型へ移行する強力な動機になったと思います」

それ以前からもローリー・マキロイらがマレット型を採用し始めてはいたが、シェフラーの強さこそが、ツアー全体のトレンドを決定づける「マレット旋風」を巻き起こしたといえる。

トッププロを納得させた「操作性」と「転がり」の共存

画像: トミー・フリートウッドらが徹底的にこだわる、パターのサイトライン(撮影/岡沢裕行)

トミー・フリートウッドらが徹底的にこだわる、パターのサイトライン(撮影/岡沢裕行)

シビアな高速グリーンと複雑な傾斜を攻略するため、プロたちがマレット型を選ぶ背景には大きく三つの技術的要素が存在する。

一つ目は、アドレス時の形状や「据わりの良さ」がもたらす安心感だ。これがプレッシャーのかかる場面でのミスを未然に防いでくれる。

二つ目は、前重心設計などのウェイト配置の工夫である。シェフラーのように長年ブレード型を愛用してきた選手にとって、操作性の変化は課題となるが、前重心に設計することでブレードに近い操作感を維持しつつ、ストロークの安定性を高めることに成功している。

そして三つ目が、インサートの材質による「転がりの良さ」だ。「ピュアロールインサート」などの技術がボールに理想的な順回転を伝え、カップ際の最後の一転がりに決定的な違いを生むのである。「ジュニアの頃からブレードに慣れ親しんだ選手でも、実際に安定性というメリットを実感すると、違和感なくマレットへ移行していく傾向がある」とジェームズ氏は語る。

コリン・モリカワとトミー・フリートウッド、1g単位のこだわり

画像: こだわりのある選手を聞くと、コリン・モリカワ、トミー・フリートウッドらの名前を挙げた(撮影/岡沢裕行)

こだわりのある選手を聞くと、コリン・モリカワ、トミー・フリートウッドらの名前を挙げた(撮影/岡沢裕行)

ジェームズ氏は、パターに対して極めて鋭い感覚を持つ選手として、コリン・モリカワとトミー・フリートウッドの名を挙げた。

「モリカワは非常にこだわりが強いが、インサートの違いによる確かな変化を感じ取ってくれるため、テストのやりがいがあります。トミー・フリートウッドも彼が求めるサイトラインのデザインを何度も試行錯誤し、自身に合うパターになるように調整し続けています。そして、2人の共通点は感覚が非常に鋭い点です。1g単位の違いを感じ取る繊細な感覚を持っていて、PGAツアーの中でこだわりの強さは1位2位を争います。プロのこだわりを実現するのは難しいですが、私にとっては非常にやりがいがあります」

彼らのような天才たちが求めるフィーリングを具現化することこそが、ツアーレップ(担当者)としての誇りであり、技術革新の源泉となっている。

最後に、ツアーレップとして最も大切にしていることを問うと、ジェームズ氏はこう話した。

「一番注意しているのは『クラブ全体の流れ』です。パターだけを切り離して考えるのではなく、選手のスウィングや他のクラブからの流れにパターも合わせていかなければならない。全体の一貫性を意識して調整を行うことが、最高の結果を生むためにもっとも重要なことだと考えています」

ショットからパッティングまで、一貫した流れを損なわないこと。世界のトップを支えるマネジメントは、一打の安定を求めるすべてのゴルファーにとって力になってくれるだろう。

最後はテーラーメイドの副社長にインタビュー!

画像: 明日はEddie Erkmanis (エディー・アークマニス) - Vice President, Global Sports Marketingのインタビューをお届け!

明日はEddie Erkmanis (エディー・アークマニス) - Vice President, Global Sports Marketingのインタビューをお届け!


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