日米ツアーを揺るがす「スパイダー」の圧倒的勝利数
今シーズン、国内女子ツアーでのスパイダーパターの存在感は際立っている。実力派の高橋彩華が「スパイダー ツアーX」を武器に早くもレギュラーツアーで2勝を挙げるなど、すでに3勝をマーク。さらに下部のステップ・アップ・ツアーでも山内日菜子が優勝を飾るなど、カテゴリーを問わずグリーン上を席巻している状況だ。

「スパイダー ツアーX」を手に、今季2勝を挙げた高橋彩華(5/26現在)(撮影/有原裕晶)
海外に目を転じればさらにその勢いは凄まじい。PGAツアーでは、直近10回のメジャー大会で、スパイダーを使ってスコッティ・シェフラーが3勝、ローリー・マキロイが2勝、そして先日の全米プロでも勝ち、計6勝を挙げている。
シビアな距離感と1打が勝負を左右するプレッシャーがかかるメジャーの高速グリーンにおいて、世界のトッププロたちが絶大な信頼を寄せる事実こそ、「スパイダー」が単なる流行の枠を超えた存在であることを証明している。もはや「勝利を呼ぶパター」といっても過言ではない。
【POINT1】専門家をして「あまり見ない」と言わしめる順回転性能
パターの性能を大きく左右するのが、インパクト直後の「ボールの転がり」。今回は「スパイダー」の中心モデルである「スパイダー ツアーX」を持ち込み、その転がりについて独自のデジタル解析を用いて数多くのゴルファーを指導してきた大本研太郎コーチに計測を依頼した。

パッティング研究の第一人者・大本研太郎。ツアー選手のコーチも務める。パット解析器「クインテック」を使用し、「スパイダー」の性能を検証した(撮影/小林司)
「ここまでの順回転の数字は、あまりお目にかかったことがないです」、というのは大本コーチ。調査したパターは数知れず、そんなパッティングのプロをして、「スパイダー ツアーX」は、あまり見ない順回転と言わしめる。
「パットでは、打ち出されたボールはスキッド(横滑り)の後、地面の摩擦によって順回転に変わりますが、『スパイダー ツアーX』は、この順回転の数値が、一般的なものと比べて150%ぐらい多い。ただ、順回転の量は多すぎても良くない。転がりが強くなり、狙ったところに止めることが難しくなるからです。ですので、スキッドと順回転のバランスが良いパターが“タッチが合う”ことになりますが、『スパイダー ツアーX』の順回転は、“適正”の範囲内で理想的な多さ。アマチュアゴルファーの多くが、順回転量が不足気味なことを考えれば、このパターを打てば大多数の人が、“転がりの良さ”を実感できるはずです」

優れた順回転性能を発揮する「ピュアロール」インサート(撮影/小林司)
この転がりの良さ(順回転の多さ)を生むのが、「ピュアロール」インサートだ。フェース面の溝には、インサートの奥から手前に斜め下向き45度の角度がついている。これによりインパクト時にボールに触れる部分(溝と溝の間)がいったん下方向にたわむが、すぐに元の位置に戻ろうと復元するため順回転がかかる。これがその仕組みだ。
「ピュアロールの効果は絶大ですね。ボールがフェースに乗る感じがします。結果ターゲットにボールが向かっていく感じが強くなり、転がりだけでなく、方向のイメージが出しやすいことも強みに感じます」と大本コーチは評価する。
【POINT2】ミスヒットをカバーする「重心設計」と「一貫性」
慣性モーメント(MOI)の高さ、つまりミスヒットへの強さも、スパイダーのDNAのひとつだ。同じく「スパイダー ツアーX」で、あえてセンターを外して打ってもらい、その寛容性を確認した。

高い寛容性も「スパイダー」がツアーで愛される理由の一つ(撮影/小林司)
「トウ側に外してもヒール側でも、フェースが動くような感覚はほとんどありません。ボール初速が芯で打った時と変わりませんし、方向性もキープされています。当たり負けしづらいのは、まさにMOIが大きいことの表れ。また一般的に、トウ側に当たるとフェースが開いてロフトが増え、逆にヒールだとフェースが閉じてロフトが減るので、それに伴って順回転の量が不安定になりがちですが、このパターは一貫して順回転量が増えて安定する。これは他にはない興味深いデータですね。あえて芯を外して打ちましたが、実際には“芯を外しにくい”というのも『スパイダー ツアーX』で感じたことでもあります」
打点のミスをクラブ側が補正し、常に同じ転がりを再現してくれる一貫性こそが、プロがプレッシャーのかかる場面でも縦の距離感を狂わせない大きな理由といえる。
【POINT3】右脳を刺激し感性を生かす「トゥルー パスアライメント」
「スパイダー ツアーX」は、アライメントにも定評がある。白い帯がY字状に施された「トゥルー パスアライメント」がそれだ。

Y字型のデザインが特徴的な「トゥルーパス アライメント」(撮影/小林司)
「個人的に白いラインは好きです。白の明るさが浮き上がって見えて、非常にライン取りがしやすい。そして太めのラインも適度な“アバウト感”につながるのでいいですね。視界がいい意味でぼやっとすることで右脳が刺激され、感性が生きます」
さらに、ラインの形状そのものにも理にかなった設計思想が隠されていると大本コーチは指摘する。
「白線の後方が二股に分かれているのもイン・トゥ・インのストロークのイメージが湧きやすい。パターにライ角がある以上、“真っすぐ真っすぐ”のストロークはあり得ず、必ずヘッドはアークを描くので、このアライメントのデザインは、ストロークイメージと合いやすい。色、幅、デザイン……よく考えて設計されていると思います。このアライメントも、芯を外しにくいことに一役買っていると思います」
3つの要素が高次元で融合したパター

マキロイの活躍は「スパイダー ツアーX」なしには語れない
精度高い順回転性能、大MOIによるミスヒットへの強さ、フェース面をスクエアに向けやすいアライメントの工夫。パターにおいて重要視される3つの性能が高い次元で融合した「スパイダー ツアーX」を中心とした「スパイダー」シリーズは、パットの精度を向上させる可能性に満ちている。今回の調査で、いま改めて巻き起こっているスパイダー人気の理由をまざまざと感じさせられた。
勝利を呼ぶ「スパイダー」パター。世界中のプロが実証している唯一無二の高性能をぜひ体感してみてはいかがだろうか。
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