韓国・釜山のアシアドカントリークラブ(7024ヤード・パー70)で開幕した「LIVゴルフ・コリア」。その初日、マジェスティックスGCの共同キャプテンを務めるイアン・ポールターが4アンダーの「66」をマークし、首位と1打差の4位タイという好発進を決めた。しかし、見事なラウンド後の記者会見で本人の口から明かされたのは、現在彼が大きなケガを抱えたままプレーしているという驚きの事実だった。満身創痍のタフなベテランを支えているのは、新たなアイアンと強靭な精神力だ。

まさかの負傷理由と、不屈のベテランの復活劇

今年の1月に50歳を迎えたベテランのポールターは現在、体に大きな不安を抱えながらツアーを戦っている。初日のラウンド後、彼は数週間前の「LIVゴルフ・バージニア」の木曜日、階段を2段飛ばしで登った際に半月板を損傷してしまったという衝撃の事実を明かしたのだ。

負傷直後は状態が悪く、「ティーオフの1時間前には、とてもプレーできる状態ではないと思っていた」と振り返るほど深刻な事態だった。バージニア大会から戻った後にMRI検査を受け、9月には手術を受ける予定だという。

今季のポールターはこれまで個人ポイントランキング47位に沈み、直近のバージニア大会での18位タイが今季の最高成績と苦しいシーズンを送っていた。その彼が、半月板損傷という大ケガを抱えた状態でいきなり首位争いに顔を出したのだから、本人の執念がいかに凄まじいかが分かるだろう。

バージニア大会後、1週間の完全休養とリハビリを経て再びボールを打ち始めると、驚くべきことにスウィングの感覚は非常に良好だった。それほどの大ケガでありながら、「急な下り坂を歩く時以外は、スウィング中に異常を感じることは全くない」と、ゴルフへの影響を真っ向から否定している。

「パデルテニスをしたり、この前のように階段を駆け上がったりする無茶な行動は控えるよう、自分に言い聞かせる必要がある」と笑い飛ばす姿には、ケガすらもポジティブに捉えるベテランの逞しさが漂う。直近では彼の息子がSEC(サウスイースタン・カンファレンス)の地方大会で優勝を果たしており、「自分もプレーのレベルを引き上げなければならない」と大きな刺激を受けていることも、不屈の闘志を支える原動力になっている。

画像: 半月板損傷中のイアン・ポールターが首位と1打差の4位で初日を終えた

半月板損傷中のイアン・ポールターが首位と1打差の4位で初日を終えた

コースとの好相性と、新兵器「マクラーレン」の威力

ケガの影響を感じさせない理由の一つに、コースとの相性もある。ポールターはアシアドCCについて、「このコースは距離が長くなく、技巧的(フィドリー)だ。ティーショットのポジション取りが重要になる」と分析する。純粋な飛距離ではなく、ベテランならではの経験値と戦略、そして精度の高いアイアンショットが求められる舞台だからこそ、彼の強みが存分に活きているのだ。

さらに、半月板損傷という大ケガを抱えながらも好調を維持している最大の理由が、新たにバッグへ投入した新兵器の存在である。ポールターはマクラーレン(McLaren)のアイアン(5番〜9番)を実戦投入し、その性能に太鼓判を押した。

「見た目も良く、ターフの抜けも弾道も良くなった」と大絶賛。事前に数週間のテスト期間を設けて微調整を行い、ディボットの取れ方やボールの飛び方を徹底的に確認したことで、迷うことなくスムーズに移行できたという。プロゴルファーにとって、クラブの顔(見た目)はメンタルやパフォーマンスに直結する。「エンジニアとデザインチームが本当に見栄えの良いゴルフクラブを作ってくれた」と称賛の言葉を惜しまず、構えた時のルックスの良さが自信を与えているようだ。

水曜日に約76ミリもの大雨が降った影響で、初日のコースはピンが非常に厳しい位置に切られていた。彼自身「序盤はパットが決まらなかった」と語るが、新しいマクラーレンのアイアンがその窮地を救った。「いくつかピンそばにピタリと寄せるショットが打てるようになり、パットを沈め始めた」という本人の言葉通り、長いパットに頼る必要がないほど、新兵器で正確にピンへ絡め続けたのである。

2008年の韓国オープンでは、最終ホールのボギーで惜しくも優勝を逃した苦い経験を持つポールター。「アジアでプレーするのは大好きだ」と語る彼が、9月の大手術を前に、新兵器と共に韓国の地でどのようなリベンジ劇を見せてくれるのか。2日目以降の戦いからも、ますます目が離せない。

写真/LIVゴルフ


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