16歳とは思えない冷静沈着なマネジメント
初日はノーボギーの完璧なゴルフで「67」をマークした加藤。10番からスタートした2日目は、前半で2つのボギーを叩く苦しい展開となった。若手であればここで崩れてもおかしくないが、加藤は違った。ボギーの直後に連続バーディを奪い返すバウンスバックを見せて粘ると、後半は圧巻のノーボギーで4つのバーディを量産。終わってみれば初日と同じ「67」をマークし、ラウンド後には、自身のショット・パットともに「そこそこだった」と冷静に分析している。
彼の最大の武器は、その達観した戦況分析能力にある。今大会が「伸ばし合い」になることを予想しており、カットラインもトップスコアも伸びていると冷静に現状を把握しているのだ。周りのスコアに焦って無理に追いつこうとするのではなく、マネジメントをしっかり行い、ピンチを凌ぐ淡々としたプレーを心がけている。事実、2日間を通じたパーキープ率は94.445%(全体8位)と、その安定感は数字にもはっきりと表れている。
今週初めて来たコースであったにもかかわらず、練習日のチェック事項をしっかり実行できている適応力の高さも素晴らしい。また、下部ツアーでありながらギャラリーが多く、音楽が流れる最高の雰囲気でプレーできていることについて、「ギャラリーが多いほうが楽しいですし、最高の気分でプレーできているのが好スコアの要因のひとつ」と語っており、16歳にして大舞台の空気を楽しむ大物感すら持ち合わせている。
最年少優勝記録更新へ「年齢は関係ない」

ACNツアー最年少優勝の記録がかかる加藤金次郎
現在16歳の加藤金次郎。彼がもし今大会で頂点に立てば、男子下部ツアー(ACNツアー)における現在の最年少優勝記録(アマチュアの武田紘汰が持つ17歳)を塗り替える歴史的な快挙となる。
しかし、そんな偉大な記録を前にしても、彼の心境にブレはない。「最年少優勝もかかる明日」という問いに対して、彼は力強くこう答えた。
「プロになったら年齢は関係ない」
最年少という肩書きに浮かれることなく、あくまで一人のプロゴルファーとして勝負の世界に身を置く覚悟。彼は周囲の喧騒をよそに、ただ自身のプレーに集中し、納得する一日を目指している。
16歳という若さと、ベテランのような冷静沈着なコースマネジメント。このアンバランスな魅力を持つ若き大物は、最終日にどんなゴルフを見せてくれるのか。新たな歴史の目撃者となるべく、次世代スターの躍動に熱い視線を注ぎたい。
太平洋クラブチャレンジ2日目終了時の上位陣
1位(14アンダー)/木村太一
2位(11アンダー)/蛭川隆
3位タイ(10アンダー)/加藤金次郎、安保卓哉、吉本翔雄
写真提供/JGTO
