日本メジャー第2戦「BMW日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」の第3ラウンドが行われた。この日の宍戸ヒルズカントリークラブ 西コースは晴天に恵まれ、気温20.0℃、南風2.5m/sという穏やかな気候を記録。コース管理スタッフの手によって、グリーンはスティンプメーター12.75フィート、ファームネス215というメジャーにふさわしい高速コンディションに仕上げられた。決勝ラウンドの初日となったこの日は、激しいスコアの伸ばし合いが展開された。

片岡尚之は100点満点の「66」で単独首位へ!

画像: 片岡自身が「100点」と語るほど、満足いくゴルフができていた

片岡自身が「100点」と語るほど、満足いくゴルフができていた

第3ラウンドを6バーディ、1ボギーの「66」という素晴らしいプレーで回り、通算9アンダーで単独首位に躍り出たのは片岡尚之だ。

「本当に100点でした。大きいピンチも何回かありましたが、全部パーで上がれて(※実際は12番でボギー)、そこがスコアに繋がったかなと思います」と、本人が勘違いするほど耐えのゴルフを高く評価した。この日は同組の出利葉太一郎がスタートから果敢にスコアを伸ばしていたことも、良い刺激になったという。

「出利葉選手が最初から良いゴルフをして伸ばしていたので、そこについていこうという気持ちがありました。彼がこの組の良い雰囲気を作ってくれましたね」と振り返る。

宍戸のシビアなピンポジションを前に、「めちゃくちゃ緊張しました。すぐボギー、ダボを打ってしまう状況でしたが、満点のスコアが出たので良い土曜日になった」と安堵の表情を見せた片岡。

「宍戸で5アンダーというのは奇跡のようなゴルフ。明日どうなるかは全くわからないですが、最善を尽くして頑張るのみです」と、明日の最終日を見据えた。

出利葉太一郎は1打差2位で最終日最終組へ! 「最後は気合と執念で」

画像: 初の最終組となる出利葉、技術のみではなく、気合と執念で勝利に辿り着けるか

初の最終組となる出利葉、技術のみではなく、気合と執念で勝利に辿り着けるか

通算8アンダーの単独2位で、片岡の背中をピタリと追うのが出利葉太一郎だ。

出利葉は、1番、2番と連続バーディを奪う最高の滑り出しを見せ、「前半から良い流れでした」と手応えを語る。中盤以降、バックナインにかけては「心拍数が上がっていた感じはします」とメジャーならではの緊張感に包まれたが、最大のピンチとなった12番ホール(パー4)で底力を発揮した。

ティーショットを右に曲げ、「OBしたかな」と思ったボールが奇跡的に戻ってくると、そこから冷静にレイアップを選択して見事なパーセーブ。「そこから良いパーを取れたのはすごく良かったです。最後の3ホールも含めて、明日に向けてすごく良い終わり方ができた」と前を向く。

画像: ラウンドレポーターを務めた高橋竜彦(右)は師匠。高橋も勝ったこの地で弟子の出利葉は戴冠を目指す

ラウンドレポーターを務めた高橋竜彦(右)は師匠。高橋も勝ったこの地で弟子の出利葉は戴冠を目指す

最終日最終組での優勝争いに向けて、「回れるというのはすごく光栄なことですし、最後のほうは技術どうこうじゃなくなってくると思う。あとは気合だったり執念で、必死にやっていきたい」と、強い決意を口にした。

岩田寛は通算6アンダー3位で追走。「明日は前半の展開次第」

画像: 中々本調子が出ない岩田だが、歴代チャンピオンの追い上げに期待がかかる

中々本調子が出ない岩田だが、歴代チャンピオンの追い上げに期待がかかる

歴代覇者の岩田寛は、4バーディ、2ボギーの「69」にまとめ、通算6アンダーの3位に踏みとどまった。しかし本人の自己評価は手厳しく、「ショットもパットも良くなくて、ずっと我慢していました」と、苦しいラウンドであったことを明かす。

攻め方に関しては「基本的には一緒ですね。攻め方は変えていないです」と冷静そのもの。16番でのバーディについても「前半よりはマシになったので。後半くらいまではバーディチャンスすらつかなかった」と首を傾げた。

最終日に向けては「前半次第ですね。伸ばすのも自分次第なので」とぶれずに自らのゴルフに集中する。

坂本雄介はあがりの連続ボギーに悔しさも「休むことが第一優先」

画像: 17番、18番の連続ボギーが悔やまれる坂本

17番、18番の連続ボギーが悔やまれる坂本

第3ラウンドを8バーディ、4ボギーの「67」で回り、通算5アンダーの4位につけた坂本雄介。一時はスコアを大きく伸ばしていただけに、17番、18番での連続ボギーフィニッシュには「まあ、しょうがないですね。ティーショットのミスなので。ピンポジ的にもラフに入れたら厳しいです」と悔しさをにじませた。

ショットの調子については「2つくらいラッキーもあったので何とも言えない」としつつも、マネジメントに関しては「予選ラウンドと変えず、外してもダボにならないように意識してやっている」と冷静に徹している。

「どっちにも可能性あると思うコースなので、ハマればいいスコア出るし、ドツボにハマるコースでもある。このコース自体がタフなので、このあと調整するところはして、まずは休むことを第一優先にします」と、最終日へ向けて体力の回復を最優先に掲げた。

中野麟太朗、前半の“お通夜”から「どうにでもなれ」で後半「30」の猛チャージ!

画像: 前半の“お通夜”の影響か、いつもの中野の表情ではなさそうだ

前半の“お通夜”の影響か、いつもの中野の表情ではなさそうだ

この日、最もギャラリーを沸かせたのは通算4アンダーの5位タイにつけた中野麟太朗だ。前半は、3番、5番、8番でボギーを叩く苦しい展開で「38」と大きく出遅れた。

「スタートは良かったんですけどパターに苦しんで、こうも入んないとダメなんだなと半分諦めてしまって。いつもの流れに乗る感じの自分が出てこないなと、ずっと自分でも諦めていました」と、前半は完全に意気消沈していたという。

しかし、後半に入って流れが一変する。12番でバーディを奪うと、そこから驚異の連鎖が始まった。

「立て直したのはバーディが獲れたからですね。バーディ1個であんな連鎖するとは思わなかったですけど、どうにでもなれ精神でした。インコースはイーブンで行けたらなくらいで思っていたので、またバーディがきて、次やっちゃおうかな、行ける所まで行ってみようかなと。そしたら最後まで続きました」と振り返る通り、12番から13番の連続バーディ、さらに15番、17番、18番でもバーディを奪取し、なんと後半だけで5アンダー(30)をマークしてみせたのだ。

「前半がお通夜のようなスコアで、キャディさんと馬鹿なこと話しながらやっていたら後半5アンダー出ちゃいましたね。今日は正直ちょっとイレギュラー。またお通夜にならないようにしたい」と笑った中野。

最終日に向けては「今日は風があまり吹いていなくてモンスターまでは行かないくらいだったと思いますが、最終日はいつもドラマみたいなことが起きている。すごい難しいのが来るんだろうなと思って、あんまり自分に期待せず頑張ります」と、無欲で宍戸のラスト18ホールに挑む。

晴れ舞台のなかでそれぞれが持てる技を尽くした3日目。首位の片岡から、5打差以内に実力者や勢いのある若手がひしめく大混戦のまま、ツアーNo.1を決定する最終日の幕が上がる。

写真/岡沢裕行


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