男子ゴルフの今季国内ツアー第8戦、メジャー第2戦「BMW日本ゴルフツアー選手権森ビルカップ2026」(4~7日、茨城県・宍戸ヒルズCC西C=予選ラウンド7431ヤード、パー70、決勝ラウンド7464ヤード、パー71)は岩田寛の逆転優勝で幕を閉じた。岩田が通算8アンダーで首位に並んだ片岡尚之、タイチ・コー(香港)とのプレーオフを制し、2年ぶり2度目の優勝、通算8勝目を挙げた。45歳の岩田がベテランの意地と粘りを見せ、今年のマスターズに出場した片岡、飛ばし屋の出利葉太一郎が躍動した4日間の熱戦を振り返る。
画像: 三つ巴のプレーオフを制した岩田寛(撮影/岡沢裕行)

三つ巴のプレーオフを制した岩田寛(撮影/岡沢裕行)

初日は選手会長の阿久津未来也が単独首位に立つ

画像: 初日は選手会長の阿久津未来也が単独首位(撮影/岡沢裕行)

初日は選手会長の阿久津未来也が単独首位(撮影/岡沢裕行)

初日は選手会長の阿久津未来也が6バーディ、1ボギーの65で回り、単独首位に立った。今季は4月の「前澤杯MAEZAWA CUP」で5位、翌週の「中日クラウンズ」で10位に入ったが、「関西オープン」以降、前年優勝者として臨んだ前週の「ミズノオープン」まで3戦連続予選落ちしていただけに「原因はドライバーのミス。(今週は)何とか打開策で臨んで今日はフェアウェイにいった」とほっとため息をついた。ホールアウト後はギャラリープラザなどで選手会長の職務もこなし「そういうことがあると分かっていて受けた仕事。選手会長になったから成績が落ちたといわれるのは格好悪い」と心意気を見せた。

画像: ロングヒッター出利葉太一郎が2位につける(撮影/岡沢裕行)

ロングヒッター出利葉太一郎が2位につける(撮影/岡沢裕行)

河本力に次ぐロングヒッター出利葉が5バーディ、1ボギーの66を出して2位につけた。今季は初めてシード選手として臨み、今大会も初出場だったが、持ち前のパワーで難コースを攻略。「今日ドライバーを持たなかったのは4番、5番だけ。僕の武器ですから」と胸を張った。

2日目は出利葉が単独トップへ浮上

画像: 2日目は出利葉が単独トップへ浮上(撮影/岡沢裕行)

2日目は出利葉が単独トップへ浮上(撮影/岡沢裕行)

2日目は出利葉が2バーディ、1ボギーの69で回り、通算5アンダーで単独トップへ浮上した。「今日も強風でしたが、自分のスウィングを信じてできた」。昨年はACNツアーのポイントランキングで出場権をつかみながら、レギュラーツアーでも初の賞金シード入りを果たし、今大会が日本タイトル初挑戦。「メジャーで1位ターンできた自分に自信を持って残り2日間を戦いたい」と気迫を表に出した。

画像: 日本オープン覇者の片岡尚之が2位へ(撮影/岡沢裕行)

日本オープン覇者の片岡尚之が2位へ(撮影/岡沢裕行)

昨年の日本オープン覇者・片岡が2アンダー68を出し、通算4アンダー2位へ上がってきた。初出場した4月のマスターズで予選落ちを経験後は、飛距離アップに特化して練習を積んできたが、その成果で昨季は284.74で65位だったドライビングディスタンスが今季ここまで298.76で13位へ急上昇。「今アイアンがすごくいい感じで打てているので、とりあえずティーショットがフェアウェイキープできれば勝負になる。あと2日間なんとかこの調子で、耐えのゴルフで頑張りたいなと思います」と前を向いた。

画像: 岩田寛も2位を死守(撮影/岡沢裕行)

岩田寛も2位を死守(撮影/岡沢裕行)

2024年大会で石川遼とのプレーオフを制しメジャー初Vを達成した岩田も通算4アンダーで2位を死守。「この大会は初めてメジャー勝ったし、プレーオフで勝ったのも初めてだったし、こんなに応援されていると思ったのも初めてでした。もう一度は特には考えていないですけど、一つずつですね」とユニークな言い回しで話した。

3日目は片岡単独トップに浮上

画像: 3日目は片岡単独トップに浮上(撮影/岡沢裕行)

3日目は片岡単独トップに浮上(撮影/岡沢裕行)

今大会は2番ホールが予選ラウンドはパー4、決勝ラウンドはパー5となる。3日目は片岡が6バーディ、1ボギーの66をマークし、通算9アンダーで単独トップに上がってきた。メジャー2勝目、通算3勝目を視界にとらえ「本当に100点でした。大きいピンチも何回かありましたが、全部パーで上がれて、そこがスコアにつながったと思います」と興奮気味に振り返った。

画像: 香港のタイチ・コーがホールインワンを達成(撮影/岡沢裕行)

香港のタイチ・コーがホールインワンを達成(撮影/岡沢裕行)

単独首位から出た出利葉は4バーディ、1ボギーの68と好調を維持。片岡に1打差2位で迎える最終日へ向け「最終組回れるのはすごく光栄なことですし、最後のほうは技術どうこうじゃなくなってくると思うので、気合だったり執念だったり必死にやっていきたい」と力こぶを作った。

タイチ・コーが212ヤードの3番パー3でホールインワンを達成し、賞金20万円を獲得した。

岩田寛が三つ巴のプレーオフを制す

画像: 岩田寛が三つ巴のプレーオフを制す(撮影/岡沢裕行)

岩田寛が三つ巴のプレーオフを制す(撮影/岡沢裕行)

最終日は岩田が大逆転劇を演じた。首位に3打差3位から出て、前半は2ボギーと失速。折り返しの時点では首位と4打差あったが、11番のバーディから巻き返しが始まった。13、14、15番で3連続バーディを奪って首位の片岡に並ぶと、17、18番連続バーディで通算8アンダーとして先に上がっていたタイチ・コーと3人による18番パー4を使ったプレーオフへ。1ホール目で第2打を手前1.5メートルにつけ、このパットをきっちり沈めて勝利を手にした。ウィニングパットがカップに沈む前に右手でガッツポーズを作ったシーンが印象的だった。

画像: プレーオフの前に泣きそうになったという岩田(撮影/岡沢裕行)

プレーオフの前に泣きそうになったという岩田(撮影/岡沢裕行)

優勝インタビューでは「岩田節」が絶好調。「お腹が気持ち悪いです。緊張で。プレーオフの前の18番で(ギャラリーに)頑張れ、と言われたとき泣きそうになったんですよ。泣きそうになるとグリーンのラインが見えないじゃないですか。これで負けたらギャラリーのせいにしようと思って。でも、優勝できたのでよかったです」と平然とした表情で話した。

画像: 片岡が2つ目の日本タイトルを惜しくも逃す(撮影/岡沢裕行)

片岡が2つ目の日本タイトルを惜しくも逃す(撮影/岡沢裕行)

片岡は正規の17、18番で渾身のパーセーブを披露してプレーオフに残ったが、昨年の日本オープンに続くメジャー2勝目を逃した。プレーオフは右から4メートルのバーディパットを右に外してのV逸。「寛さん(岩田)がすごかったです。最後バーディを取れなかったのは悔しいですね」と敗戦を受けとめた。

画像: ルーキー中野麟太朗は5位から最終日75とスコアを崩した(撮影/岡沢裕行)

ルーキー中野麟太朗は5位から最終日75とスコアを崩した(撮影/岡沢裕行)

5打差5位から出た期待の大型新人・中野麟太朗は2バーディ、2ボギー、2ダブルボギーの4オーバー75と崩れ、通算イーブンパー16位で4日間の戦いを終えた。

男子ゴルフの第9戦は「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品」で7月2日に栃木県・西那須野CCで開幕する。


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