先週開催された国内女子ツアー「ヨネックスレディスゴルフトーナメント」。中盤戦の出場権を懸けた「第1回リランキング」確定に向けたポイントレースも、いよいよ「ニチレイレディス」まで残り2試合となり、シード権を持たない選手たちにとっては文字通り“サバイバル”の様相を呈している。今週は4日間競技の「宮里藍 サントリーレディスオープンゴルフトーナメント」が開催されるが、直近の大会を経て暫定リランキング順位にはどのような変動が起きたのか? 昨年のデータから導き出された中盤戦全試合出場の条件「暫定42位(40.77pts)」を巡る攻防と、今大会の主催者推薦枠から突破を狙う注目選手をピックアップする。

「ヨネックスレディス」終了時点のボーダー周辺の攻防

画像: みんゴル突破基準を突破した髙木優奈(左)と山本景子(2026 ヤマハレディースオープン葛城・撮影/有原裕晶)

みんゴル突破基準を突破した髙木優奈(左)と山本景子(2026 ヤマハレディースオープン葛城・撮影/有原裕晶)

25年実績で考えると、QTファーストリランキングで「42位以上」に入っていれば公式戦を除く中盤戦の全試合に、「50位以内」に入っていれば約半分の試合に出場できることがわかる。そこで今回は、全試合出場が確実となる「暫定42位・尾関 彩美悠の40.77pts」をターゲットラインとして設定し、当確選手などの情報を紹介していこう。

ヨネックスレディスを終え、40.77pts以下の選手たちにとっては、今週のサントリーレディスが最大の勝負所となる。

なぜ今週がそれほど重要なのか。今週の「宮里藍 サントリーレディス」は4日間競技であり、付与されるポイント配分が高いためだ。JLPGAのポイント配分表の「4日間」を見ると、通常の3日間競技に比べて1.5倍のポイントが設定されている(優勝300pts、10位でも61.5pts)。ここで上位に食い込めば、一発逆転で一気にボーダーラインを突破できる大チャンスなのだ。

まずは、ヨネックスレディス終了時点での最新リランキング順位を整理してみよう。

▼暫定リランキング順位(※ヨネックスレディス終了時点)

28位:山本景子/64.05pts
33位:髙木優奈/56.35pts(不出場)
37位:奥山 純菜/51.57pts
38位:高橋 しずく/48.31pts
==みんゴル突破基準ライン 48.00pts==
39位:鳥居 さくら/47.50pts(不出場)
40位:エイミー・コガ/45.05pts
41位:馬場 咲希/41.71pts(不出場)
42位:尾関 彩美悠/40.77pts
==25年実績の中盤戦全試合出場ライン (42位付近)==
43位:山内 日菜子/40.77pts(不出場)
44位:蛭田 みな美/40.14pts
45位:神谷 桃歌/38.38pts
48位:P・サイパン/35.95pts
49位:吉本 ここね/34.80pts(不出場)
50位:権藤 可恋/32.31pts
==25年実績の中盤戦半数半分出場ライン(50位付近)==
51位:中村 心/30.02pts(不出場)
52位:伊藤 愛華/28.03pts
53位:安田 彩乃/26.75pts
54位:但馬 友/24.60pts
55位:田村 萌来美/24.33pts
58位:吉川 桃/21.59pts
成田 美寿々/0.00pts

直近の「ヨネックスレディス」で素晴らしい戦いを見せ、全試合出場のターゲットである40.77ptsを鮮やかにクリアしたのが山本景子と髙木優奈の2人だ。

ヨネックスレディスでは、山本景子は通算3アンダーの11位タイフィニッシュ。36.00ptsという大きなポイントを獲得した。このジャンプアップにより、山本の暫定リランキング順位は28位(64.05pts)まで急浮上し、一気に安全圏へと滑り込んでいる。

また、同じく上位争いを演じた髙木優奈のチャージも見事だった。最終日に「70」とスコアを伸ばして通算2アンダーの14位タイに食い込み、28.00ptsを獲得。合計ポイントを56.35ptsまで伸ばした髙木は、暫定リランキング順位を33位へと押し上げ、自力で中盤戦への切符を手中に収めている

「推薦枠」の成田美寿々、ポテンシャル十分なルーキー伊藤愛華に注目

今週の舞台は、コースメンテナンスの美しさに定評がある日本有数の名門・六甲国際ゴルフ倶楽部。出場総人数120名のうち、主催者推薦枠は20名が用意されている。「サントリーレディス出場者リスト」によれば、この推薦枠に成田美寿々、田村萌来美、中野恵里花らが名を連ねている。

画像: 慣れ親しんだコースで、上位を狙う成田(写真は2025年Vポイント×SMBCレディスゴルフトーナメント・撮影/姉崎正)

慣れ親しんだコースで、上位を狙う成田(写真は2025年Vポイント×SMBCレディスゴルフトーナメント・撮影/姉崎正)

まず最大の注目は、今回の舞台である六甲国際ゴルフ倶楽部で2015年と2018年に優勝を飾っている成田美寿々だ。今季は5試合に出場し、ここまでポイントがないものの、大得意のコースで抜群の相性を発揮できれば面白い。現在0ptから一撃でターゲットの40.77ptsを確実に超えるための条件は「単独14位(48.0pts)以上」となる。かつて「逆転の成田」と呼ばれた元女王が、相性抜群の地で一気にサバイバルレースの主役に躍り出るか注目だ。

もう一人の注目選手は、現在28.03ptsで52位につけているルーキーの伊藤愛華だ。昨年のプロテストをトップ合格し、QTランク16位という鳴り物入りで今季前半戦に出場している伊藤だが、なかなかコンディションが上がらず、ここまで12戦して予選通過はわずか2回と苦しい戦いが続いていた。

しかし、先週の「ヨネックスレディス」では復調の兆しを見せている。初日こそ「75」で59位タイと出遅れたものの、2日目・最終日をともに「70」でまとめ、19位タイでフィニッシュして18.66ptsを加算した。全米女子オープン出場による上位陣の不在があったとはいえ、2日連続でのアンダーパーは間違いなくコンディションが上向いている証拠だ。

画像: 復調の兆しを見せるルーキー・伊藤愛華(写真は26年ヤマハレディースオープン葛城、撮影/有原裕晶)

復調の兆しを見せるルーキー・伊藤愛華(写真は26年ヤマハレディースオープン葛城、撮影/有原裕晶)

そんな伊藤が今大会で「暫定42位(40.77pts)」の尾関彩美悠をとらえるためには、12.75pts以上の加算、すなわち「単独33位(12.75pts)以上」に入ることが条件となる。まずは2週連続の予選通過を確実なものとし、週末のチャージで一気にボーダーラインを突破したいところだ。

泣いても笑っても、第1回リランキング確定まで残り2試合。限られた最後のチケットをモノにし、中盤戦への切符をもぎ取るのは誰か。彼女たちの人生を懸けた六甲国際での戦いから、今週も目が離せない。


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