国内女子ツアー前半戦の大きな区切りとなる「ニチレイレディス」。本大会終了時の獲得ポイントによって中盤戦の出場優先順位が決まる「第1回リランキング」が確定するため、出場権をかけたシード外選手たちにとってまさに運命の一戦と言える。今回は、この重要な局面に挑む4名のルーキー、藤本愛菜、倉林紅、伊藤愛華、肥後莉音に直撃インタビュー。大一番を前にした現在の心境と大会への意気込みをお届けする。
画像: 伊藤愛華(26年ニチレイレディス練習日)

伊藤愛華(26年ニチレイレディス練習日)

後半戦出場当確の余裕と得意コースでの「トップ10」への意欲:藤本愛菜

「宮里藍 サントリーレディス」終了時点で297.41ptsを獲得している藤本愛菜は、第1回リランキングどころか、第2回リランキングでも上位をほぼ確実なものにしている。ルーキーのなかでは最上位であり、初優勝に一番近い選手だ。

特筆すべきはパーオン率が68.8034%(8位)というトップクラスのショット力だが、一方でパーオン時の平均パット数が1.8378(41位)とパッティングに課題を残している(1ラウンドあたりの平均パット数も30.1026で75位と低迷)。

しかし、その課題をカバーして余りあるのが、持ち味であるメリハリの効いたショットだ。普段は8割の力感でライン出しを重視しつつ、バーディを狙うパー5ではフルスウィングを見せるなど、ルーキーらしからぬコースマネジメントとホールに応じた打ち分けが光る。前半戦の集大成として、好相性だと語る今大会のコースで力強く「トップ10入り」を目標に掲げた。

画像: 藤本愛菜(写真は26年サントリーレディスオープン、撮影/有原裕晶)

藤本愛菜(写真は26年サントリーレディスオープン、撮影/有原裕晶)

当確にホッとした反面「ここからが勝負」の強い決意:倉林紅

QTランク1位の資格で今季前半戦に挑んでいる倉林紅。そのプレッシャーがあったのか、開幕戦の「ダイキンオーキッドレディス」では予選落ち。「アクサレディス」で19位タイ、「ブリヂストンレディス」で22位タイに入ったものの、思うような結果を残せずにいた。

しかし、直近の「ヨネックスレディス」での2位タイフィニッシュにより、見事にリランキング突破を当確。そのことに対して「まずはホッとしている」と素直な喜びと安堵の表情を見せつつも、「ここで終わりではない。ここからどう頑張るかが大事」と気を引き締めている。シーズン当初からの課題であったショートパット(3パット率5.7239%/規定ラウンド到達者93人中82位)が「ヨネックス」から決まり始めたことが、直近の飛躍に直結していると冷静に自己分析しており、慢心なき向上心でさらなる高みを見据えている。

画像: 倉林紅(写真は26年ヨネックスレディスゴルフトーナメント、撮影/有原裕晶)

倉林紅(写真は26年ヨネックスレディスゴルフトーナメント、撮影/有原裕晶)

スコアよりもスウィングの完成度。ブレない心で挑む:伊藤愛華

昨年のプロテストをトップ合格した伊藤愛華。QTランク16位でルーキーイヤーからレギュラーツアーに参戦している。開幕から予選落ちが続き、「ヤマハレディースオープン葛城」で初日首位タイ発進を決めたときは「ついに実力開花か!?」と思われたが、結果的に初の予選通過は果たしたものの36位タイ。その潜在能力はいまだ完全に発揮されているとは言いがたい。

リランキング確定を目前に控えた大一番でも「心境は変わらない」と冷静さを保つ伊藤。「ヨネックスレディス」で19位タイに入り調子が上向くかと思われたが、先週の「宮里藍 サントリーレディス」では110位タイと低迷した。しかし、すぐにコーチのもとでスウィングを修正し、現在はトップの位置やインパクトからフォロースルーにかけての形を重点的に調整しているという。

「スコアも大事だが、まずは意識したスウィングを実行すること」を最優先の課題とし、そのプロセスが自然と良いスコアに繋がると信じて己のゴルフを貫く構えだ。

画像: 伊藤愛華(写真は26年ヤマハレディースオープン、撮影/有原裕晶)

伊藤愛華(写真は26年ヤマハレディースオープン、撮影/有原裕晶)

すべてのショットを均等に。一打一打への集中:肥後莉音

QTランク23位でレギュラーツアーに参戦中の肥後莉音。ここまで13試合に出場し、予選通過は3試合にとどまっている。

序盤は苦しむ時期があったものの、「リゾートトラストレディス」では56位、「ヨネックスレディス」では2打及ばず予選落ち、直近の「宮里藍 サントリーレディス」では59位タイと、ここ数試合で徐々に良い手応えを掴みつつあると話す。

調子は決して悪くなく、まずは自分のやれることをコツコツと積み重ねていく姿勢を強調。今大会で予想される悪天候にも動じず、目の前のプレーに集中する構えだ。

「ドライバーも短いパットも同じ一打」と語るように、どのクラブでも等しく一打一打を大事にするプレースタイルで、着実なスコアメイクを狙う。

画像: 肥後莉音(写真は26年リゾートトラストレディス、撮影/大澤進二)

肥後莉音(写真は26年リゾートトラストレディス、撮影/大澤進二)

リランキング当確ですでに中盤戦の出場権を手中に収め、さらなる高みを目指す選手。そして、自らのゴルフを見つめ直し、目の前の一打にすべてを懸ける選手。立場や現在地は違えど、ルーキーたちの目は一様に前を向いている。彼女たちのルーキーイヤー前半戦の集大成となる「ニチレイレディス」での熱き戦いに注目だ。


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