「日本女子アマチュアゴルフ選手権 Presented by カープレミア」の最終日が19日、北海道ブルックスカントリークラブで行われ、18歳の長澤愛羅が通算12アンダーで初優勝を飾った。日本ジュニアの中学・高校制覇に続き、日本タイトル3冠目の快挙となった。2位には通算10アンダーの廣吉優梨菜、3位には通算9アンダーの岩永杏奈が入った。
画像: 日本女子アマを制した長澤愛羅(撮影/姉崎正)

日本女子アマを制した長澤愛羅(撮影/姉崎正)

ナショナルチームの仲間との優勝争いを制した

画像: 優勝した長澤、2位の廣吉優梨菜(左)、3位の岩永杏奈(撮影/姉崎正)

優勝した長澤、2位の廣吉優梨菜(左)、3位の岩永杏奈(撮影/姉崎正)

長澤は初日「68」、2日目「70」、3日目「72」と安定したプレーを続け、多くの選手がスコアメイクに苦しんだ最終日に7バーディ・1ボギーの「66」と今大会のベストスコアをマークした。

10アンダー首位スタートの廣吉や岩永との優勝争い。

「皆さん上手なので、絶対に伸ばさないと置いていかれるから、絶対伸ばすだろうなと思いながらプレーしていました。本当に良いライバルというか、ナショナルチームにいるので普段は一緒に合宿とかで練習したりしていますけど、今日は勝ちたいという気持ちがありました」と語り、2打差逆転への力に変えた。

最終日の好スコアの要因は、パッティング。3日目まで「気持ち悪い」と話していたパターの復調だった。そこには、今大会に出場して惜しくも1打届かず予選落ちした柴崎香凛さんのサポートが大きな力となっている。

画像: 長澤を支えた柴崎香凛とは普段から仲良くしていると話す(撮影/姉崎正)

長澤を支えた柴崎香凛とは普段から仲良くしていると話す(撮影/姉崎正)

「キャディさんがラインを読んでくれて、私はラインが読めないので本当にそこに打てば入るという感じでした」と、選手ならではの的確なライン読みに助けられた。スタートホールの1番パー4で5メートルのバーディパットを沈め、「その時にすごく良い感じだったので、その後は自信を持って打てました」と流れをつかんだ。4番から6番で3連続バーディを奪うなど、スタート前に目標に掲げていた「65」には届かなかったものの、「66」という大逆転での優勝へとつながった。

優勝を意識し始めた終盤は、プレッシャーとの戦いでもあった。12番のティーショットを左のバンカーに打ち込み、「本当にあと2歩ぐらいいったら」とあわやワンペナのピンチをパーでしのぐと、16番を終えた時点で2打差のリードがあると耳に入った。

その迎えた17番。「16番が終わってから聞いて、17番では結構緊張していました。そしたら、ちょっとドライバーが右に行ってしまって、右のカート道の辺りからピンまで260ヤードありました。サードショットが50ヤードぐらい残るかなと思って打ったら、グリーンのエッジまで行けました。キャディさんと『アドレナリンかな』と話したんです」と、3番ウッドでの見事なリカバリーからバーディをもぎ取った。

アテストを終えて優勝が決まり、「やったーというよりかは、ホッとしたという気持ちのほうが大きかったです」と胸をなで下ろした。長澤にとって日本女子アマは「アマチュアの中で日本一を決める大会だと思うので、取りたいという気持ちが大きかったです」と、悲願のタイトル獲得に喜びをかみしめた。

母が手がけるオリジナルヘアがトレードマーク

画像: トレードマークのオリジナルヘアをなびかせてティーショットを放つ長澤(撮影/姉崎正)

トレードマークのオリジナルヘアをなびかせてティーショットを放つ長澤(撮影/姉崎正)

2023年大会の日本女子アマで4位タイに入った長澤は、昨年は全米女子オープンの国内予選を突破して本戦出場を果たし、今年4月のオーガスタ女子アマでも19位と健闘。前週の国内女子ツアー「サントリーレディス」では10位に入り、最終日には10番パー4の2打目と10番パー3のティーショットを直接カップインし、アマチュア初の2ホール連続イーグル(イーグルとホールインワン)という快挙を達成した。昨年の最終プロテストでは合格を果たせなかったが、海外大会やプロの試合で4日間大会を経験し、アマチュアとして着実に実績を積んできた。

今年のプロテストはナショナルチームメンバーの資格で2度目の最終プロテストに挑む。

「去年のプロテストは調子が悪くなくて挑んだんですけど、メンタルに課題があるなと思って。そこからメンタルの先生とかに相談したりして、その辺は成長したかなと思います。本当に気持ちも強くなりました」と昨年の失敗を糧にしている。「去年はプロテスト、プロテストと意識しすぎて自分でプレッシャーをかけていたのかなと思ったので、あまりプロテストに集中しすぎず、どんなコースに行ってもアンダーで回れるようにという目標をそこから立てました」と、自然体で大一番に臨む構えだ。

画像: 自他ともに"認める"マイペース(撮影/姉崎正)

自他ともに"認める"マイペース(撮影/姉崎正)

そんな彼女の素顔は、自他ともに認めるマイペースだ。「集合が12時とかでもギリギリとか少し過ぎてしまって、いつもみんなにイライラされています。そしたらこの間も飛行機に乗り遅れちゃって。それでもギリギリに行くって」と笑う。また、漫画やゲームについて聞かれると「全く興味ないです。漫画とか読んだことないです。食べ物には結構こだわりがありますけど」と、ゴルフ以外の独特な一面ものぞかせる。

さらに目を引くのが、母が5分で仕上げるというオリジナルのヘアスタイルだ。この日も、朝にスマートフォンの占いで約30色あるヘアゴムの中からラッキーカラーの紫を選んだという。

将来どんなプロゴルファーになりたいかという質問に「皆さんから応援してもらえる、愛されるプロゴルファーになりたいです」と即答した。目標とする選手には、長澤自身が何度もラウンドをともにしている高又順(コウ・ウスン)プロを挙げる。「本当に性格が良くて。ほぼ毎回連絡をくれて、高さんより良い人は見たことないなと思います」と、その人柄にひかれている。

日本ジュニアの中学・高校制覇に続き、日本タイトル3冠目を手にした長澤愛羅。愛されるプロゴルファーを目指す。


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