仲村果乃、7バーディを呼び込んだ「パターの微調整」と「ラフからの完璧な計算」

昨日もショットの調子が良かったものパッティングが嚙み合わなかったという仲村果乃(撮影/大澤進二)
初日イーブンパーの52位タイから出た仲村果乃が、この日だけで7バーディを奪取する猛チャージを見せた。「昨日もショット自体は問題なく良かったのですが、パターが全然入らなくて。今日はパッティングの距離感やライン読みを意識しながら回りました」と語る通り、グリーン上での調整が完璧にはまった形だ。
そんな仲村がこの日のベストショットに挙げたのが、8番ホールのセカンドショットだ。ティーショットを左のラフに入れ、手前に切られたピンに対してフライヤーが起こりそうな大ピンチ。ここで仲村は冷静に考え、見事バーディを獲ることに成功。
「手前のピンだったので、オーバーするよりは手前でいい、最悪アプローチで寄せればいいと腹を括りました。ワンクラブ落として打ったショットがちょうどエッジにキャリーして、ピンそば1メートルちょっとにピタリとついてくれたのが一番良かったです」
欲を出そうとせず、徹底的に安全な手前を狙った引き算のマネジメントが、最高の結果を導き出した。「明日も普段通り、マイペースにいけたらいい結果がついてくると思います」と、初優勝も見据える位置へ堂々と浮上した。
青木瀬令奈、前半の停滞を破った「ラウンド中の試行錯誤」と怒涛の巻き返し

グリーンが小さいので、パーオンできるかが大事と語った青木瀬令奈(撮影/大澤進二)
同じく、この日7つのバーディを量産してスコアを伸ばしたのが青木瀬令奈だ。「昨日からショットはすごくチャンスについていたけれど、パターを決めきれなかった。今日も前半はその流れを引きずってしまい、このままではまずいと思った」と、厳しい状況に置かれていたことを話す。
しかし、ここからが青木の真骨頂だった。なんとラウンド中にパッティングの構えを何度も試行錯誤し、しっくりくる場所をハーフの中で探し求めたのだ。これが後半に見事にはまり修正に成功し、バックナインでバーディパットを次々と沈めてみせた。
「新袖はグリーンが小さいので、どちらかというとパーオンできるかのショット勝負になる。ただ、フェアウェイに運ぶのがそもそも難しいので気が抜けない」とコースを評する青木。
バンカーに入れた2ホール(6番・16番)でパーセーブできなかった反省点を挙げつつも、「今日の後半にできた修正を活かして、明日もしっかり伸ばしていきたい」と、最終日への手応えを確かに口にした。
政田夢乃、「行ってはいけない方向」を徹底排除し、4位タイの好位置をキープ

行ってはいけないエリアをとことん警戒した結果がビッグスコアに繋がったと政田夢乃(撮影/大澤進二)
通算2アンダーの好位置からスタートした政田夢乃も、新袖の罠に捕まることなくスコアを伸ばし、首位と4打差の6位タイと初優勝を十分に狙える位置をキープした。
「昨日もチャンスは多かったのですが、今日はボギーが減ったのが大きい。このコースは『行ってはいけない方向』が明確に決まっているので、そこを徹底して避けられたのが良かったです」
強風のなか、ピンを直接狙うリスクを避け、基本的には「グリーンセンターを狙いつつ、そこからピンに寄ればいい」と安全な意識を徹底したことが、初日よりボギーを減らす安定感を生み出した。
また、課題だったショートパットの不安定さを解消するため、今大会からパター自体を変更してイメージを一新したことも奏を功している。
「良いところにいるので、もちろん(初優勝へ向けて)狙っていきたい気持ちはありますが、上とは少し離れているので、まずは明日も1打1打に集中してできればと思います」と、初優勝に意欲的ながらも冷静だった。
東からの強風と硬い高速グリーンが選手たちの技量を試したニチレイレディス2日目。ただ耐えるだけでなく、それぞれが持つ課題の微調整が見事にハマり、上位に顔を出した。
明日の最終日、彼女たちがどのようなゲームプランで勝負を仕掛けるのか。ラスト18ホールの戦いから目が離せない。
