「第110回日本アマチュアゴルフ選手権 Presented by カープレミア」の第3ラウンドは、前夜からの激しい雨によるコースコンディション不良のため、スタートが2時間半遅れる波乱の幕開けだった。試合中も激しい雨が降ったかと思えば急に日が差し込むなど、目まぐるしく変わる天候と容赦ない蒸し暑さが選手たちの体力を激しく削るタフな一日となった。そんな過酷な状況の中、見事にスコアを伸ばし上位へ浮上した2名を紹介しよう。
画像: 【左】松井諒哉【右】渋川煌

【左】松井諒哉【右】渋川煌

5番の“ロスト”で開き直り。驚異の猛チャージを見せた松井諒哉(6位タイ)

画像: 松井諒哉。「クローン病」という持病を患いながらも、QTを受けてJGTOツアーに出場、あわよくば海外進出が目標

松井諒哉。「クローン病」という持病を患いながらも、QTを受けてJGTOツアーに出場、あわよくば海外進出が目標

このコンディションをものともせず、この日のベストスコアタイとなる「6アンダー」を叩き出し、一気に上位へと駆け上がったのが松井諒哉(まつい・りょうや)だ。多くの選手がラフの重さに苦しむなか、バーディを量産した。しかしホールアウト後、松井から飛び出したのは意外な言葉だった。

「5番(450ヤード・パー5)でティーショットがロストボールになっちゃって。そこからちょっと、どうでもよくなっちゃったんです(笑)。今までは考えながら打っていたのがほぼ考えなくなって、そうしたらパターが急に入り出した。適当になったのが逆に良かったのかな。たまたまです」

調子自体は開幕前から悪く「予選を通れば、あとは何でもいいや」という気持ちで挑んでいた松井。普段も「パーを続けて、チャンスが来たらバーディを取る」という謙虚なプレースタイルで、「こんなにドカドカ入ったことはないので……」と自身でも驚きの結果だったようだ。明日の最終日も「明日は絶対にこうはならない。3アンダーくらいが出たら嬉しいな」と謙虚に挑む。

【松井諒哉ってどんなプレーヤー?】
「後ろ指を刺されるようなカッコ悪い人間にはならないように、謙虚に頑張りたい」
・生年月日:2005年1月13日
・ドライバー平均飛距離:290ヤード
・得意クラブ:58度「どこからでも打てる。グリーン周りで遊ぶことが好きです」
・プレースタイル:パーを取り続けてチャンスを掴む

粘りの「3アンダー」で追う渋川煌(17位タイ)。持ち味のショットで勝負

画像: 渋川煌。大阪学院大学高校に通っていたが、大学には行かず、プロの道へ進むことを決意。吉田直樹プロの弟子・「スウィングDr.西山」こと西山光コーチに教わっている

渋川煌。大阪学院大学高校に通っていたが、大学には行かず、プロの道へ進むことを決意。吉田直樹プロの弟子・「スウィングDr.西山」こと西山光コーチに教わっている

松井と同組で回った渋川煌(しぶかわ・こう)もスコアを伸ばした一人だ(3アンダーをマーク)。

「昨日よりショットが良くてボギーが少なかった。ただ、3メートル、2メートルくらいの決めたいバーディパットが全然入ってくれなくて、そこは伸び悩みました。でも、パーを拾えて明日に繋がるゴルフはできたと思います」

同組の松井が5番のロストから怒涛のバーディラッシュを見せる姿を間近で目撃し、「ショットがめちゃくちゃ上手くて、パターも入っていた。あんなゴルフが僕もできたらな」と刺激を受けた。

高校卒業後に大学へは進まず、プロの世界へ飛び込む道を選んだ渋川。同じルートを歩んだ久常涼のようなキャリアを理想に掲げ、「あんなに上手くいくことはなかなかないと思うけれど、あの道に行けたら最高。今の実力ではまだまだ。これからどんどんステップアップしたい」と、将来的には海外ツアー参戦の夢も描いている。自身の性格を「ノー天気(笑)、バカって感じです」と分析する19歳は、首位の背中を見据えつつ「優勝は少し厳しそうなので10位以内、65、66くらいを狙って、頑張って2桁アンダーに乗せたい」と前を向く。

【渋川煌ってどんなプレーヤー?】
「持ち味は落とさないゴルフ。海外に行けたら最高ですっ」
・生年月日:2007年4月25日
・ドライバー平均飛距離:270ヤード
・得意クラブ:パター「ロングパットの距離感が冴えてます!」
・プレースタイル:落とさないゴルフ


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