7月10日(金)、国内女子ツアー「ミネベアミツミレディス 北海道新聞カップ」の第2ラウンドが北海道の真駒内カントリークラブ・空沼コース(6700ヤード・パー72)にて行われた。この日のコースは雨に見舞われ、気温23.8度、東の風2.0m/sという気象条件だった。さらに、グリーンのスピードを示すスティンプメーターは初日と同じ12 1/4フィートだが、硬さを示すファームネスは初日の205から225へと上がり、ボールが止まりやすいセッティングとなった。そんな中、連日の「65」をマークした仲宗根澄香がトータル14アンダーで単独トップに立っている。

最終18番で圧巻のチップイン!仲宗根澄香が快走

初日に続き単独首位のビックスコアで好発進を決めた仲宗根澄香は、2日目もボギーフリーの素晴らしいゴルフを展開した。前半の3番、6番、9番でバーディを奪い「33」で折り返すと、後半も11番、12番、16番、18番でスコアを伸ばし「32」でフィニッシュ。7バーディ・ノーボギーのトータル「65」を叩き出した。

見せ場は難関の最終18番(425ヤード・パー4)だ。残り217ヤードからのセカンドショットを4Uで放ち、ラフから花道へと運んだ。そこから残り31ヤードの第3打を58度のウェッジで見事に直接チップインバーディ。 「イメージ通りでしたね」と18番を振り返る仲宗根だが、連日の7アンダーという驚異的なスコアには「いや、本当に恐いです(笑)」と本音もこぼした。

驚異的なスコアの裏側には、ベテランらしい冷静なマネジメントがある。「今週はラフがそこまで長くないので、ラフに入っても想定内という気持ちでできています」と語り、18番のチップインについても「1打1打しっかりやった結果がこう出ていると思います」と地に足がついている。パッティングについては「ここ2~3週はイメージ通り打てても入らないことがありました」と苦悩もあったようだが、この日は今季平均パット数1.8154(28位)を誇るパッティングの強さを見せ、2番で3m、10番で4mのパーパットを沈めるなどピンチもしっかり凌ぎ切った。

画像: 仲宗根澄香(写真は26年ニチレイレディス、撮影/大澤進二)

仲宗根澄香(写真は26年ニチレイレディス、撮影/大澤進二)

「(雨は)すごい伸ばし合いになりづらいですから、嫌いじゃない」と、タフなコンディションを歓迎する逞しさを見せ、「目の前の1打に集中してプレーしています。毎日コツコツやってきたことがいい方向に向いてくれている」と、決勝ラウンドへ向けても自らのゴルフを貫く構えだ。

現役女子大生・神谷桃歌、サイ・ペイインが10アンダーで続く

首位を追うトータル10アンダーの暫定2位タイには、神谷桃歌とサイ・ペイインがつけている。

画像: 【左】神谷桃歌(撮影/岡沢裕行)【右】サイ・ペイイン(撮影/大澤進二)

【左】神谷桃歌(撮影/岡沢裕行)【右】サイ・ペイイン(撮影/大澤進二)

神谷は今季のパーオン率が60.5556%(72位)とショットの精度に課題を残していたが、この日は6バーディ・1ボギーの「67」で回り、「きょうは雨の影響でグリーンが止まってくれたので、攻めやすくなったかな」とコンディションの変化を味方につけた。

先週の「資生堂・JAL レディスオープン」では、ホールアウト後に約2時間待ってのプレーオフで敗れる悔しい思いをしたが、「なかなか上位フィニッシュできていなかったので、いい経験ができました。初めてのプレーオフ、優勝争いだったので凄く自信になりました」とポジティブに捉え、前を向いている。

現在、現役女子大生としてツアーを転戦する神谷。大学の授業について「練習ラウンドをした後に、ホテルでオンデマンドで受けています」とリアルな日常を明かす。ゴルフの技術だけでなく、大学のゼミでは「ラウンド中の補食で血糖値の上がり下がり」を研究し、卒業論文にしようと考えているという理論派の一面も持つ彼女が、ツアー初優勝を狙う。

一方のサイ・ペイインは、この日4バーディ・ノーボギーの「68」で回りトータル10アンダーをマーク。今季のフェアウェイキープ率が70.5128%(27位)と、安定したティーショットを武器にしており、「ティーショットでドライバーが滑らないように注意しています」と雨対策も徹底している。「とにかくボギーを打たないようにしています」という言葉通り、2日間連続のノーボギーラウンドを達成した。

三ヶ島かなは雨中ノーボギー、地元・阿部未悠は念願の予選通過

トータル9アンダーの暫定4位には三ヶ島かなが続く。この日3バーディ・ノーボギーの「69」でまとめ、「めちゃめちゃナイスラウンドでした。18番(パー4)、6番(パー5)はピンチでしたが、しっかり凌げたことは大きかった」と充実感を滲ませた。12番(パー5)ぐらいから雨に降られたものの「そんなに気になりませんでした」と落ち着いたプレーを見せた。

そして、地元・北海道出身のホステスプロとして大会を盛り上げる阿部未悠は、5バーディ・ノーボギーの「67」をマークし、トータル8アンダーの暫定5位とスコアを伸ばした。

阿部の今季パーオン率は66.7778%(19位)とショットメーカーぶりを示しているが、この日も「グリーンもあんまり外してないですね」とスタッツ通りの安定したアイアンショットを披露した。これまで本大会では予選通過を果たせていなかった阿部だが、その背景には「怪我や体調不良などで万全の状態でプレーできたことが無く、いままで無理してでも出場していました」という深い苦悩があった。さらに、スポンサーからは「いつも『プレッシャーかけたら悪いよね』と言われている」という温かい気遣いを受けていたという。

「今回は頑張れると思っていたので、一安心ですね」と安堵の表情を見せた阿部。18番ホールのテントでミネベアミツミの関係者に笑顔で迎えられると、「地元優勝はキャリアで大きなモノになるので狙いたいですね。ここで勝ちたいです」と、週末の逆転劇に向けて力強く意気込んだ。

画像: 【左】三ヶ島かな(撮影/大澤進二)【右】阿部未悠(撮影/岡沢裕行)

【左】三ヶ島かな(撮影/大澤進二)【右】阿部未悠(撮影/岡沢裕行)

明日からはいよいよ決勝ラウンド。北の大地特有の洋芝や読めない天候、そして日を追うごとに硬さを増すグリーンがさらに選手たちを試すことになりそうだ。サイ・ペイインが「風次第ですね。吹くと一気に難しくなりますから」と警戒するように、気象条件が優勝争いの大きな鍵を握る。驚異的なペースで首位を快走する仲宗根が悲願のツアー初優勝へ向けてこのまま逃げ切るのか、それとも神谷やサイ・ペイイン、さらには地元での初Vを誓う阿部ら追従する選手たちが猛チャージを見せるのか。残り36ホール、最後まで目の離せない白熱した優勝争いに期待が高まる。


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