10番の直接イーグルから劇的チャージ!永井花奈が単独首位へ
首位と7打差からスタートした永井花奈が、自己ベストタイのビックスコアでリーダーボードの頂点に駆け上がった。前半は2番で15メートル弱のパットを沈めてバーディを奪い、ノーボギーの「33」で折り返す。そして迎えた後半、驚異的なプレーが飛び出した。
見せ場は10番(385ヤード・パー4)。残り152ヤードからのセカンドショットで7番アイアンを振ると、ボールはそのままカップインし、見事ショットインイーグルを奪取した。「7番か8番アイアンで迷っていたので、キャディに7番じゃないと届かない、と言われて入ったのでキャディがドヤってました(笑)」と明るく振り返り、「ショットのイメージも良かったので、打った瞬間には近くに寄るな、と思っていました」「ラフでしたけど、そんなに沈んでいなかったので問題なく打てました」と会心の1打を振り返った。
ここからさらに勢いづいた永井は、11番(パー5)で60ヤードから1メートル弱に寄せてバーディ、12番(パー5)でも82ヤードから1.5メートルにつけて連続バーディを奪う。続いて13番(パー4)でも113ヤードから手前3メートルに寄せてバーディ。さらに14番(パー3)では、実測173ヤードの距離を5Uで放ち、10メートル弱のパットを沈めて4連続バーディ。1イーグル・7バーディのトータル「63」を叩き出し、一気にリーダーボードのトップへと突き進んだ。
今季の永井は平均ストローク71.1852(5位)、平均バーディ数3.3333(9位)、平均パット数1.7852(6位)、リカバリー率65.1613%(15位)と総合的に非常に高いスタッツをマークしている。
この日の自己評価を「100点以上かもしれません」としつつも、「自己ベストタイなので、もう1個欲しかったです」「トップと7打差あったので、2日かけて20アンダーまでもっていけなければ勝負にならないので今日9個伸ばしてもまだ足りないな、という感覚でした」と高いレベルでの伸ばし合いを見据えた心境を口にした。
最終日に向けては、「まずは20アンダーに乗せるつもりで頑張りたいです。ダメでもやり切れるようにいきたいです」と語り、「そう簡単に負けたくないです。ちょっとだけでもプレッシャーを与えたいです」「隣の人と比べるよりも、自分の目標スコアに向けてプレーした方がいい結果になることが多い。18番迎えて2打リードが欲しいですね」と闘志を燃やした。

永井花奈(撮影/有原裕晶)
粘りのプレーで追う仲宗根澄香、安定感抜群のサイ・ペイイン
首位を1打差のトータル15アンダーで追う暫定2位には、2日目まで単独首位に立っていた仲宗根澄香がついている。

【左】仲宗根澄香、【右】サイ・ペイイン(撮影/有原裕晶)
今季の仲宗根は、平均ストローク72.3143(26位)、平均パット数1.8154(28位)、リカバリー率66.5272%(9位)というスタッツを残している。持ち前の粘り強さが光るリカバリーを武器に、この日は2番でバーディを奪うが、4番でボギー。その後、7番、10番、12番、16番とバーディを重ねた。しかし11番、17番、そしてバンカー手前のラフから4メートル上に寄せるも決めきれなかった18番とボギーを叩き、5バーディ・4ボギーの「71」でホールアウトした。
「今日は2日間に比べて決定的なミスも多く、ボギーで上がれたらいいという場面もあったので、そのなかで気持ちを切らさずにプレーできたと思います」とラウンドを総括。2日間に比べて「力が入りやすかったり、色々考えたりもします」と緊張したことを認めつつ、「考えることが悪いことではないので、やるべきことを考えてやることが大事だと思うので、緊張した時にどうするかということに意識を向けるようにしています」と冷静にメンタルをコントロールしている。
最終日に向けては、「今日一日自分に負けてしまった瞬間もいくつかあったので、明日は自分に負けないでプレーしたいですし、その結果上にいれたら嬉しいですし、ベストを尽くしたいです」「目の前の一打一打にフォーカスして、ミスしても後悔ないショットを打ち続けたいと思います」と挽回を誓った。
トータル14アンダーの暫定3位には、サイ・ペイインがついている。この日は4番、6番、9番、11番、15番、16番でバーディを奪い、5番と14番でボギーを叩いて6バーディ・2ボギーの「68」をマークした。
今季フェアウェイキープ率70.5128%(27位)の正確なショットを武器にするサイは、雨のコンディションにも「雨が降るとボールが止まりやすいけど、スピードは落ちていなくて打ちやすかったです」と対応。「自分のペースを崩さないで明日は頑張りたいと思います。いつものペースでやっていきたいと思います」と、最終日も変わらぬリズムで臨む構えだ。
ホステスプロの阿部未悠、連日の「67」で地元Vに望み
そして、トータル13アンダーの暫定4位へと浮上したのが、地元・北海道出身で所属契約を結ぶホステスプロの阿部未悠だ。初日「69」、2日目「67」に続き、この日も5バーディ・ノーボギーの「67」という素晴らしいゴルフを見せた。
スコアカードを振り返ると、3番(パー5)で残り68ヤードから6メートルにつけてバーディを奪取。6番(パー5)でも残り87ヤードから1メートルに寄せてバーディ、7番(パー4)では残り159ヤードから6メートルを沈め、前半を「32」で折り返す。後半も11番(パー5)で残り61ヤードから1メートルにつけてバーディを奪い、ノーボギーのラウンドを完遂した。
今季の阿部は、パーオン率66.7778%(19位)、平均バーディ数3.0600(25位)と、高いアイアンの精度と得点力を兼ね備える。「ショットも昨日に引き続き良かったですし、ウェッジが寄ってくれてロングでバーディが獲れたのがすごい大きかったと思います」と手応えを語り、「最終ホールはミスにミスを重ねたんですけど(笑)アプローチとパターが良かったのでパーセーブすることができて、明日に繋がったかなと思います」と笑顔を見せた。
本大会では自身初の予選通過を経て迎えた決勝ラウンドだったが、「上手くいっているなという感覚はあるので、別に変えることなく淡々と回ろうね、みたいな話をキャディさんともしていました」と自然体を貫く。大会と地元への特別な想いについても「自分にとってもルーキーからお世話になってる所属先ですし、地元開催で2つ、自分の中では大きな大会になっているので、本当にいいプレーをして皆さんが本当に楽しんでいただけたらいいなと思います。そういうプレーをしたら必然的に成績も上がってくるかなと思うので、まずは応援に来てくださっている皆さんに楽しんでもらえたらいいなって思います」と感謝を語った。
首位と3打差で迎える最終日へ向けて、「チャンスは本当にあると思いますし、3打差ですし、明日も急にここからピーカンに晴れることもないでしょうし、グリーンの硬さがめちゃくちゃ硬くなったりってことも多分ないと思うので、伸ばし合いになるんだろうなというのは今日の展開を見ていても思います。それについていけたらいいですし、自分のゴルフをまず1打1打丁寧にやっていけたら、チャンスあるんじゃないかなという風に思っているので、頑張ります」と、地元でのホステスプロVに向けて強い意欲をにじませた。

阿部未悠(撮影/有原裕晶)
明日はいよいよ運命の最終ラウンド。硬さを増すグリーンと北の大地特有のコンディションの中、上位陣によるハイレベルなバーディ合戦が予想される。怒涛の勢いで単独首位に立った永井が逃げ切るのか、それとも1打差の仲宗根、2打差のサイ・ペイイン、さらには地元優勝を狙う阿部らが逆転劇を見せるのか。最後まで目を離せない白熱の戦いが幕を開ける。
