
「目測による情報収集」は非常に大事なこと(写真はイメージ)
目測は大切に。歩測は控えめに
グリーン上でカップまでの距離を把握するために、多くのゴルファーがカップ付近まで「歩測」をしているようですが、これには、いくつか問題があります。
まずは、グリーンを傷める可能性があるということ。多くのゴルファーが行き交うグリーン上、そしてカップ周辺はゴルファーが密集する“コレクションエリア”です。一番カップインするかどうかに大きく影響の出るカップ付近は、一番グリーンが傷みやすい場所ということになります。
そこを何度も行ったり来たり、中には「歩測」という意識が強いためか、ことさら大股で一歩一歩、グリーンを踏みしめるように歩く方もいます。グリーン上は無神経に「踏圧」をかけて良い場所ではありません。特に夏場のベントグリーンは傷みやすく、気を遣って利用していただきたいデリケートな場所なのです。
もう1つの問題は、やはりプレー時間。30歩以上もあるロングパットが残ったという時、カップまで歩測のために往復していては、大変な時間がかかってしまいます。しかも自分の番が来てから歩測を始めるなどは論外。グリーンを読む、ラインを決める。そうした動作は出来るだけ時間をかけずに行うことが、プレー時間を短縮、節約するためには大切なことだと思います。
歩測がスロープレーにつながる。そうならないための注意が必要だと思います。ただ、グリーンの傾斜やラインを確かめるために、足で感じる、足裏で傾斜の強さを感じることは確かに有効です。そうした目的でグリーンを歩く時にも最小限の歩数で済むように心掛けたいものです。
今まで述べてきたことの他、最近は歩測の弊害? と思うことも多くなりました。例えば「カップまで6歩」と、しっかり歩測したにも関わらず、全くタッチが合ってなく、1~2メートルもオーバーして「なんで???」と、ますます打つべき距離が分からなくなっている。
そんなゴルファーを見かけます。これは、明らかに歩測に頼り過ぎ。ただラインを決めて、測った歩数分の強さで打つ。これだけでは、正確なタッチを出すことは出来ません。ショットでも距離計に出た数値をただ打っているだけでは、「距離」を合わせるには不十分です。こうしたゴルファーに不足していると感じるのは、「目測による情報収集」です。
カップまでの打つべき強さを決めるためには、実際の距離以外にも、傾斜や、グリーンの芝目、芝表面の乾き具合、時には風向きも関係します。これら自分の目で見た情報を勘算した上で、タッチを決めるのです。
人間には元々備わっている空間認識能力があります。頭の中でわざわざデジタルの数値に置き換えないほうがイメージが湧く、という場合もあるはずです。
グリーン上でタッチが合っている、自分のイメージとボールの転がりが合っている時というのは、カップまでの「見た目」の距離感があっている時ではないでしょうか? 見た目と実際の距離感が合っているということは、「見た目」を作り出すための情報収集が正しく機能している、ということになります。
歩測だけに頼らず、目測という情報収集をしっかり行う。この習慣をつけることで、「タッチが合う」機会を増やしていただければと思いますし、そのことが、グリーン面の保護、プレー時間の短縮といったことにもつながってほしい。そんなことを最近考えています。
