ウェッジのシャフト選びは、アイアンよりも「重く」「軟らかく」
GD 今日の作業は「ウェッジのリシャフト」ですね。
今井 はい。以前、当工房をご利用いただいたリピーターの方からのご依頼です。前回、アイアンを「ゼロス8」のSフレックスにリシャフトしたのに合わせて、ウェッジも「ゼロス8」に揃えました。セットとしては問題ないのですが、併用していた「NS850neo(S)」が付いているアイアンのほうが、「やっぱりいいかも」ということで、ウェッジも「NS850neoにリシャフトしたほうがいいか?」というご相談をいただきました。
GD ウェッジのシャフトは、アイアンよりも「軽くしない」「硬くしない」という基本的考え方がありますよね。
今井 「ゼロス8」は同じ80グラム帯の軽量スチールですが、「NS850neo」よりも「軽く、やわらかい」特徴があるので、基本的な考え方からズレています。
GD だからリシャフトする必要があると。
今井 「NS850neo」のアイアンも当工房でセットアップさせていただきました。その際にウェッジも同時にリシャフトしました。
GD だったら、そのウェッジを使えばいいのでは?
今井 ウェッジと言っても色々な組み合わせや仕様があって、一筋縄ではいきません。「NS850neo」に合わせたウェッジは52度と58度の2本で、今回リシャフトするのが50度、54度、58度の3本です。これらはすべて表示ロフトよりも1度立たせているので、実際のロフトが異なります。
GD PWのロフトは?
今井 46度を1度立たせて「45度」にしています。
GD 実際のロフトが1度立っていても、52度・58度のほうはロフトピッチが「6度」。50度・54度・58度のほうはぴったり「4度」ピッチですね。
今井 PWが110ヤード、58度が80ヤード。この30ヤードを(PWを含む)3本でいくか、4本でいくかの違いが出てきます。
GD 一般的にロフト2度で「5ヤード」、4度で「10ヤード」という考え方からすると、4本体制ならきっちり10ヤード間隔になり、3本だと15ヤード間隔になりますね。
今井 この5ヤードをテクニックでカバーするか、クラブの機能でカバーするかになります。
GD 今回の依頼者は(PWを含む)4本を選択されたわけですね。
今井 最近はプロでもウェッジ3本(PWを入れると4本)というセッティングが標準になっています。これはできるだけシンプルにプレーしたいという表れだと思います。
GD 100ヤード以内の距離感のミスはスコアメイクする上で痛手ですから、感覚に頼らずクラブの機能に頼るということですね。
今井 今回のリシャフトのポイントは、工房の「王道セッティング」とも言える「番手ずらし」でやっていきます。すでにご依頼者のアイアンには番手ずらしを施しているので、PWには9番アイアン用のシャフトが入っています。
前回セッティングした52度と58度はウェッジ用が入っていて、(打ってみたら)「もうちょっと粘り感がほしい」とのことでしたので、今回リシャフトする3本すべてを9番アイアン用にしたらどうか、ご提案しました。

同じ80グラム帯の軽量スチールですが、58度で比較すると「ゼロス8」は総重量434.5グラム、「NS850neo」(9番用を番手ずらし)は440.5グラム。6グラム増となり、PWからの流れが整いました
GD ウェッジに9番アイアン用のシャフトを入れるとどうなるんですか?
今井 シャフトのしなり感が増すので、球持ちが良くなります。ウェッジは強振するクラブではないので、フェースに球が乗る、吸い付く感じが増すと思います。
GD なんとなくイメージできます。操作性が上がるような気がします。
今井 打ち急ぎのミスにも効果があるでしょうね。ほんのわずかなしなりを感じることで、切り返しで「間」ができるので、ガツンと打ちにいくことがなくなり、ゆったり振るようクラブが誘導してくれます。

ロフトやライ角、ヘッド個体で「ネック長」が異なることがあるため、シャフトカットはネック形状を考慮してカットします。量産品ではほぼやらないツアークオリティの調整です
GD なんだかワクワクするウェッジセッティングですね。
今井 「番手ずらし」は、ウェッジの距離感が合わない、球の下を抜けてしまう、そんな悩みをお持ちの方に効果的なセッティングだと思いますので、ぜひツアークオリティのクラブ工房(ゴルファーズラウンジby tantanto.)にご相談いただければと思います。
GD いよいよ組み上げですが、「ゼロス8」から「NS850neo」の番手ずらしでリシャフトするとどうなりますか?
今井 振動数は(58度で比べると)「ゼロス8」が317 cpmで、「NS850neo」が333 cpmです。「ゼロス8」はかなりやわらかいので、アイアンを「NS850neo」にするなら、ウェッジも「NS850neo」にするのが正解でしょう。
GD バランスは?
今井 PWが「D0」なので本来はそこを起点に(重めに)フローさせたいのですが、元のヘッドが軽かったので、4グラムの錘(おもり)を加えても、50度が「D0」、54度が「C9」、58度が「C8.5」で、「D0」には届きそうにありません。
バランス重視なら外張りの鉛で調整するか、ちょっとシャフトを長くするかの方法はありますが、軽いバランスなりのメリットもあるので、一度使われてみて問題があるようでしたら再度調整させていただきます。

PWのバランス「D0」を考えると、続くウェッジも「D0~D2」を狙いたいところでしたが、ヘッド重量が軽かったため目標数値には届かず。重心位置に影響を与えない最大加重4グラムを加えても、50度「D0」、54度「C9」、58度「C8.5」。足らない分は外貼りの鉛で調整します
GD バランスの軽いウェッジの良さもありますからね。「ウェッジの名手」と言われたプロの中には「Cバランス」を使われていた方も多くいます。
今井 クラブは数値がすべてではありません。バランスが軽くなると操作性が上がります。一方でラフやバンカーでは当たり負けする懸念はありますが、数値はあくまで目安なので、使ってどうかです。
ツアークオリティのクラブ工房(ゴルファーズラウンジby tantanto.)ではアフターケアもしっかり対応しますので、お気軽にご相談いただければと思います。

「ツアークオリティのクラブ工房」では、ライ、ロフト、バランスをしっかり計測し、修正が必要な場合は調整してお戻しします
ツアークオリティのクラブ工房からのお知らせ
東京・赤坂の「ツアークオリティのクラブ工房(ゴルファーズラウンジ by tantanto.)」では、ウェイト調整のような小さなお悩みから、他店で断られた作業、本格的なリシャフトまで幅広く対応しています。「工房ってなんだか敷居が高い……」と感じる方も、まずは気軽にご相談ください!
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※組み直し作業、長さ・ライ角・ロフト・バランスなどの各種調整込み。グリップ代は別途(再利用可能な場合は無料で対応)。ご希望のシャフト銘柄によって料金が異なる場合があります。
■ フィッティング料金
料金: 5,000円(40分、税込)※キャンペーンご利用者限定の特別料金
※フィッティング後に商品発注となるため、作業は別日となります。
【工房へのアクセス・ご利用方法】
場所: 東京都港区赤坂2-13-18 コリンズ33 B1F(バーディ赤坂24内)
※「作業立ち合い」をご希望の方は、事前に日時のご予約をお願いします。
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