メジャーの舞台で上位に入った「TP5」シリーズ
今年の全英女子オープンは、日本の桑木志帆がプレーオフを制してメジャー初優勝を果たした。その桑木と最後まで優勝を争い、2位に入ったのがテーラーメイド契約のエスター・ヘンゼライト(TP5x使用)だ。

注目したいのはヘンゼライトだけではない。最終日に「68」をマークして4位に入った世界女王ネリー・コルダ(TP5x)をはじめ、6位タイにはメジャー3連勝を狙ったユ・ヘラン(TP5)とチャーリー・ハル(TP5x)がフィニッシュ。トップ10(タイ含む11名)のうち、実に4名がテーラーメイドの「TP5/TP5x」を使用していたことになる。コンディションの厳しい全英という舞台で、多くのトッププレーヤーが同ボールを選び、結果を残した点は見逃せない。

今季メジャー2勝。世界ナンバー1に君臨するネリー・コルダ

全米女子プロ、エビアン選手権とメジャーで連勝したユ・ヘランも好調を維持

地元イングランドの期待を一身に浴び、好成績を残したチャーリー・ハル
硬い地面と風。リンクスで求められる「縦距離の安定感」
舞台となったロイヤルリザム&セントアンズは、締まったフェアウェイとグリーン、そして風への対応が求められる伝統的なリンクスコース。この環境下で、ゴルフボールに最も求められるのは「キャリー(縦距離)のバラつきのなさ」と「意図通りのスピンコントロール」となる。

硬い地面に対応するための正確な縦距離、スピンコントロールが求められる
地面が硬いリンクスでは、狙った着弾点からどれだけ転がるかを読まなければならない。キャリーの距離が前後にブレれば、狙った位置に止められず、バンカーやヒースの中まで到達してしまうリスクが高まる。また、風の中で思い描いた高さとスピン量を維持できることは、選手にとって弾道をコントロールするうえで大きなアドバンテージとなる。イメージ通りに球を打ち出し、計算通りの場所に落とせる性能が、難コースを攻略するためのベースとなるのだ。
2026年モデルに採用された「マイクロコーティング」の役割
「TP5/TP5x」が風や硬い地面に対して強みを発揮する背景には、2026年モデルから採用された「マイクロコーティング」技術が関係している。
もともと「TP5」シリーズは、ドライバーの低スピン化からウェッジのスピンコントロールまで、クラブごとに最適なパフォーマンスを発揮する5層構造を採用している。2026年モデルでは、この多層構造による性能をベースにしながら、ボール表面を覆うカバーに「マイクロコーティング」を施した。
このコーティング技術により、カバー表面の摩擦特性と空力的な特性がより均一化されている。結果として、アイアンやウェッジでのスピン性能が安定するだけでなく、飛行中の空気の乱れや風による抵抗を抑えることに成功した。風の影響を最小限に留め、キャリーのバラつきを減らす設計が施されている。
風の中でも距離感がブレない
2026年モデルの「TP5/TP5x」について、選手たちも信頼を寄せている。今年、ニューモデルへとスムーズに移行したネリー・コルダ選手は、次のようにコメントしている。

「スピンの数値がブレず、非常に安定しています。風の中でも球がしっかり伸びてくれますし、何より縦距離のコントロールがしやすいのが助かります。私たちにとって、その安定感がとても重要です」
風の中でも自身のイメージ通りの弾道を再現できる性能が、過酷なコンディション下での安定したプレーを支えていることが窺える。
風の強い日や、グリーン周りでの距離感に課題を感じているゴルファーにとって、キャリーのブレはスコアに直結する要素だ。全英女子オープンという舞台で実証された「TP5/TP5x」の縦距離の精度と風への強さは、プロだけでなく、アマチュアにとっても再現性の高いショットをサポートする強みとなるだろう。
写真/Getty images
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