「モーダス120」のウェッジ用をパターに挿してみた
GD 今日の作業は「パターのリシャフト」ですか。
今井 今どきのパターはどれもシャフトが硬く感じて、昔の「スコッツデール」のような、「しなり」を感じられるパターにしたいということで、リシャフトのご依頼を受けました。
GD スコッツデールは1966年に誕生したピン型パターの原型ですが、愛好家の間ではヘッドもさることながら、「ロングステップ」シャフトの独特のしなり感が高く評価されています。
最初のステップ(節)がヘッドに近いほど、打感は硬くソリッドになり、ヘッドから遠い(長い)ほど、軟らかくマイルドな打感になると言われています。ロングステップは最初のステップまで約23センチで、通常よりも約8センチ長くなっています。
今井 当時のパターは総重量が400g前後(現代のパターは520g以上が主流)でヘッド自体が軽量でした。そのため、先端が軟らかいシャフトと組み合わせても当たり負けせず、手元に心地よいフィーリングが伝わるようになっていたんです。
今は節のない「ステップレス」シャフトを採用するパターが増えているので、依頼者が「硬く感じる」というのも、そのあたりが関係しているのかもしれません。
GD 「ステップレス」と「ステップあり」はどう違うんですか?
今井 打感をダイレクトに感じられて硬めのフィーリングを好むなら「ステップレス」、クラシックパターのような軟らかさやしなりを感じたい場合は「ステップあり」が適しています。「ステップあり」は節部分で力が分散され、インパクトの衝撃を吸収してくれるため、手にはマイルドな打感としなり感が伝わってきます。

ヒートガンでホーゼル部を温め、シャフトを抜いていきます.今回リシャフトするパターはオデッセイ「ミルドコレクション6M」です
GD となると、今回リシャフトするのは「ステップあり」ですか?
今井 「ステップあり」のウェッジ用シャフトをパターに挿します。依頼者がいろいろ研究した結果、「モーダス120」のSフレックスを試してみたいと持ち込まれたシャフトになります。
GD ウェッジ用のシャフトと聞くと、1990年代の初めにプロの間でダイナミックゴールドの「X100」をパターに挿すブームがありました。
今井 まだパターのシャフトが軽かった時代に、一部のプロが「X100を入れるといいよ」と言ったことで、ツアーで話題になりメディアを通じて一般のゴルファーまで広まったことがあります。この「X100」人気をきっかけにパターのシャフトが重くなったとも言われています。
GD 今回リシャフトする「モーダス120(S)」の重さはどれくらいですか?
今井 カット前が「114g」なので、34インチ(パター長)に合わせてカットしたら「94.5g」になりました。今どきのパター専用シャフトが「120~140g」なので軽いですね。カットする量にもよりますが、それでも10gほど軽くなります。
GD モーダスシリーズから選ぶなら、重量を考えると「モーダス125」は(カット前)「128.5g」なので、パターに挿すならこちらかな? と思うのですが。
今井 今回のリシャフトの目的が「しなり感」を出すことなので、「125」よりもしなりを感じやすい「120」をチョイスしたそうです。
GD 「モーダス120」は、先端がしっかりしていて手元から中間がしなり、トップからの切り返しで「間」が作りやすいのが特徴で、タイミングが取りやすいシャフトです。
今井 そのフィーリングをパターに移植するのが今回のリシャフトの目的になります。打ち急ぎを防ぎ、しなりを感じてゆったりストロークしたいという狙いと、シャフトの特性が合致しているので、やってみる価値はあると思います。
GD どんなパターにもアイアン(ウェッジ)用のシャフトは流用できるんですか?
今井 ピン型のようなクランクネックだったらほぼ可能です。実物を見ないとわからないのですが、シャフトのチップ径とホーゼルの内径が合えば問題ありません。今回は若干の隙間が生じたため、銅板でスペーサーを作り挟んで調整していきます。

ホーゼルとシャフトの隙間を埋めるスペーサーを銅板を切って作ります

スペーサーがホーゼルにピタリと収まりました。これでシャフトをしっかり接着します
GD 組み上がったパターの仕上がりはどうですか?
今井 ヘッドはオデッセイ「ミルドコレクション 6M」ですが、とてもバランスの良いパターになったと思います。長さ34インチで総重量は521gになりました。軽くなりすぎることなく、今どきのパターの標準値に収まりました。ただ、依頼者が望んでいた「しなり感」をもっと強調するなら、SではなくRフレックスでもよかったかもしれませんね。

状態が良かったためオリジナルのグリップを再利用しました。溶液を注入しグリップを抜いていきます
GD 「モーダス120」のファーストステップ(一番目の節)は「32cm」とかなり長めでした。スコッツデールのロングステップのような軟らかく、マイルドな打感が期待できそうです。現代にクラシックパターのフィーリングを蘇らせる、ロマンを感じるリシャフトですね。
今井 パターもシャフトを替えることでフィーリングが変わります。今回の依頼者のように「しなり感がほしい」、逆に「硬さがほしい」「重さを変えたい」といったお悩みをお持ちの方は、ぜひツアークオリティのクラブ工房(ゴルファーズラウンジ by tantanto.)にご相談ください。
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東京・赤坂の「ツアークオリティのクラブ工房(ゴルファーズラウンジ by tantanto.)」では、ウェイト調整のような小さなお悩みから、他店で断られた作業、本格的なリシャフトまで幅広く対応しています。「工房ってなんだか敷居が高い……」と感じる方も、まずは気軽にご相談ください!
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※グリップ代は別途(再利用可能な場合は無料で対応)。ご希望のシャフト銘柄によって料金が異なる場合があります。
■フィッティング料金
料金: 5,000円(40分・税込)
※キャンペーンご利用者限定の特別料金
※フィッティング後に商品発注となるため、作業は別日となります。
■工房へのアクセス・ご利用方法
場所: 東京都港区赤坂2-13-18 コリンズ33 B1F(バーディ赤坂24内)
※「作業立ち合い」をご希望の方は、事前に日時のご予約をお願いします。
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